理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
25 巻 , 6 号
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原著
  • 篠原 智行, 清水 美保子, 松本 和彦, 平石 武士, 臼田 滋
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 833-836
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕脳卒中片麻痺患者における起き上がり動作に関しての知見を得るために,起き上がり動作自立度と身体機能との関連性を検討した。〔対象〕同意の得られた脳卒中片麻痺患者53名(平均年齢66.9歳,SD12.9)とした。〔方法〕起き上がり動作自立度としてthe rising from bed independence score(RIS)を評価し,年齢や性別,麻痺側,発症からの経過日数,Stroke Impairment Assessment Set(SIAS)やTest of Active Reverse Pendulum(TARP)との関連性を検討した。〔結果〕RISは特にSIASのうちMotor lower extremityやTrunk,およびTARPとそれぞれ強い関連性が認められた。〔結語〕脳卒中片麻痺患者における起き上がり動作自立度は,麻痺側の下肢運動機能および体幹機能の影響を受けることが示唆された。
  • 中丸 宏二, 相澤 純也, 小山 貴之, 新田 收
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 837-841
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕健常成人の頭蓋脊椎角が小さいと,頭頸部屈曲テストの高い段階において胸鎖乳突筋の活動が大きくなるか否かを調べることを目的とした。〔対象〕健常成人男性10名を対象とした。〔方法〕座位での頭部前方位姿勢を評価するために頭蓋脊椎角の測定を行った。また頭頸部屈曲テストでの胸鎖乳突筋の活動を表面筋電計で計測した。〔結果〕頭頸部屈曲テストでの高い圧力段階(30 mmHg)において,胸鎖乳突筋の活動と頭蓋脊椎角との間に有意な負の相関が認められた(r= -0.75)。〔結語〕頭蓋脊椎角が小さい健常成人では,頭頸部屈曲テストの高い圧力段階(30 mmHg)において胸鎖乳突筋の活動が他の段階と比較して有意に大きくなったことから,不良姿勢が頸部表層にある頸部屈筋群の活動に影響を及ぼすことが示唆された。
  • 堀江 淳, 伊藤 健一, 堀川 悦夫
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 843-847
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕漸増反復起立動作テスト(Incrementally repeated standup test; IRST)と呼気ガス分析装置で得られた指標との関係を明確にし,IRSTで実測した最高酸素摂取量(peak oxygen uptake; Peak VO2)がIRSTの反復起立回数で予測できるのかを検討すること。〔対象〕若年健常人45名(男性17名,女性28名,年齢20.4±1.0歳)とした。〔方法〕下肢筋力の代表値として膝伸展筋筋力比率,下肢筋量を測定した。また自転車エルゴメーターによる心肺運動負荷テスト(Cardio pulmonary exercise test; CPX),IRSTを呼気ガス分析装置を用いて実施した。〔結果〕症候性限界最大負荷時のCPXの酸素摂取量(CPX Peak-VO2)とIRSTの酸素摂取量(IRST Peak-VO2)では,前者が有意に高値で,症候性限界最大負荷時のCPXの心拍数とIRSTの心拍数は有意差がなかった。また,CPX Peak-VO2=0.1×反復起立回数+14.5,IRST Peak-VO2=0.07×反復起立回数+18.1の有意な回帰式が得られた。〔結語〕IRSTによる反復起立回数でPeak-VO 2を予測できる可能性が示唆された。
  • 山下 弘二, 菊池 信愛, 伊藤 和夫
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 849-853
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕本研究の目的は,脳卒中患者に対する呼気筋トレーニング(EMT)が呼吸筋力と咳嗽力に及ぼす効果について明らかにすることである。〔対象〕対象は発症後6か月以内でリハビリテーション目的に入院している脳卒中患者22名で,通常のリハビリテーションと4週間のEMTを行うことができたEMT群10名(平均年齢69.3±11.0歳)と通常のリハビリテーションのみを行った対照群12名(平均年齢70.8±10.2歳)とした。〔方法〕EMT群には呼気陽圧装置(ThresholdTM PEP)を用いて,15回3セットを1日に2回,それを1週間に5回,4週間実施した。検討項目は最大呼気圧,最大吸気圧,努力性肺活量,一秒量,最大呼気流速,最大咳嗽流速とし,両群間での比較検討を行った。〔結果〕4週間後,EMT群は対照群と比較し,最大呼気筋力と一秒量での有意な増加が認められたが,最大呼気流速および最大咳嗽流速では有意な差は認められなかった。〔結語〕脳卒中患者に対するEMTは呼気筋力を増加させたが,咳嗽力に対する効果については,EMTプログラムについてさらに検討が必要と思われた。
  • 横塚 美恵子, 二戸 映子, 鈴木 鏡子, 安積 春美
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 855-859
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕各専門職が連携し,多角的な視点から住宅改修を行うことが,要介護高齢者の生活機能に影響を及ぼすかどうかを検討することである。〔対象〕2006年4月以降に介護保険給付を申請し,住宅改修を実施した55名(男性27名,女性28名,74.2±10.0歳)で,主な疾患は中枢神経疾患,整形外科疾患,循環器疾患であった。〔方法〕住宅改修の前後において,要介護度と立位動作や移動動作に関する認定調査の結果について比較した。さらに,認定調査の項目において,改善及び維持に関与した改修場所を検討した。〔結果〕住宅改修の場所は,トイレ,浴室及び玄関で,いずれの場所についても手すりの設置が最も多かった。住宅改修後に,要介護度が有意に改善された。具体的な認定調査の項目としては「移動」,「排尿」,「日中の生活」,「外出の頻度」が有意に改善された。「日中の生活」と「外出の頻度」の改善及び維持に影響を与えたのは,玄関の改修であった。〔結語〕家屋構造の環境面,在宅生活での実用性,身体的な機能性などの視点から,利用者に適した住宅改修を行うことは,生活機能の改善及び維持に有用であることが示唆された。
  • 福原 隆志, 坂本 雅昭, 中澤 理恵, 加藤 和夫, 川越 誠, 大澤 勇人
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 861-865
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕本研究は,理学療法士によるストレッチング指導が筋柔軟性およびストレッチング実施頻度に与える影響について検討した。〔対象〕群馬県内のサッカークラブチーム所属の中学1年生20名を対象とした。〔方法〕全対象者に対し,理学療法士によるストレッチング指導を計3回(1回/月)実施し,前後に筋柔軟性の測定及びストレッチング実施頻度の調査を行った。ストレッチング指導は下肢6筋について,理学療法士が個別に行った。調査・測定結果について指導前後で比較検討した。〔結果〕ハムストリングス,大腿四頭筋,腸腰筋は有意に筋柔軟性が改善した。またストレッチング実施頻度は有意に値が増加した。〔結語〕ストレッチング指導の実施は筋柔軟性を改善させるとともに,選手の日常的なストレッチング実施を促すと考えられた。ストレッチング指導による筋柔軟性の向上はスポーツ障害予防に有効であると考えられた。
  • 永崎 孝之, 岡田 裕隆, 甲斐 悟, 高橋 精一郎
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 867-871
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕吹矢トレーニングが呼吸機能に及ぼす影響を呼気筋トレーニングと比較して,検討することである。〔対象〕健常者19名。〔方法〕無作為に吹矢群10名と呼気筋トレーニング群(呼気筋群)9名の2群に分け,吹矢群には吹矢トレーニング,呼気筋群にはスレショルドPEPを用いた呼気抵抗負荷トレーニングを実施し,呼吸機能の肺活量,努力性肺活量,一秒量,一秒率,呼気最大流速(PEF),呼気最大口腔内圧(PEmax),吸気最大口腔内圧を測定し,各群内および群間で比較した〔結果〕吹矢群はPEF,PEmaxの数値が増加し統計学的有意差を認めた。その他の呼吸機能は差を認めなかった。呼気筋群はPEF,PEmaxの数値は増加したものの統計学的有意差を認めなかった。その他の呼吸機能についても差を認めなかった。また吹矢群と呼気筋群の呼吸機能の比較おいては統計学的有意差を認めなかった。〔結語〕吹矢トレーニングはPEF,PEmaxを増加させ,呼気筋トレーニングと同様の影響を呼吸機能に与えることが示唆された。
  • 鈴木 誠, 村上 賢一, 榊  望, 阿部 千恵, 中鉢 泰生, 武田 涼子, 藤澤 宏幸
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 873-880
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕本研究の目的は,静的バランステスト(static balance test, SBT)と既成のテストとの関係を明らかにし,本法の臨床的有用性を検討することである。〔対象〕脳卒中後遺症患者42名とした。〔方法〕静的バランス能力を示すSBTを端座位,開脚立位,閉脚立位,非麻痺側片脚立位,麻痺側片脚立位の5つの姿勢について4段階の順序尺度(グレード1から4)に基づいて判定した。また,動作遂行能力を示す30秒椅子立ち上がりテスト(以下,CS-30),サイドステップテスト,10 m歩行テストの3つの項目を測定し,相関係数及び重回帰分析を用いてデータの関係を検討した。〔結果〕SBTと動作遂行能力との間に高い相関関係が認められた。〔結論〕SBTの合計点を指標とした静的バランス能力は,動的バランス能力の予測を可能にし,本法の臨床的有用性を示していると考えられた。
  • 池田 耕二, 玉木 彰, 吉田 正樹
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 881-888
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕本研究の目的は,理学療法臨床実習期間における実習生の意識変容過程を明らかにすることにある。〔対象〕対象者は,臨床実習が行われた実習生13名(男8名,女5名,平均年齢23.6±3.8歳)とした。〔方法〕実習日誌の感想文の内容を知識・感情・意欲の3つの視点から作成したカテゴリーを用いて数量化し,それらを実習の前・中・後期において比較した。さらに数量化III類を用いて実習生の意識構造を図示化し,それを用いて実習生の意識変容過程を分析した。〔結果〕数量化による内容の比較では,実習期間を通して理学療法実践,高喚起,内向的意欲カテゴリーが多い傾向を示した。また数量化III類による意識構造の図示化では,実習生の意識構造は知識・感情の軸と冷静な実習・躍動的な実習の軸によって構成されていることが明らかとなり,さらに実習生の意識変容過程の分析では意識変容過程は「感情優位」,「知識優位」,「専門・統合優位」,「意欲優位」,「冷静優位」,「躍動優位」,「混合」の7つのタイプに分類できることが明らかとなった。〔結論〕本研究は,実習期間を通して実習生は意識の中で理学療法実践を多く学びながら緊張や焦りを多く感じ思考的な意欲を心がける傾向にあること,実習生の意識構造は知識・感情や冷静な実習・躍動的な実習という軸によって構成されていること,そして実習生の意識変容過程には7つのタイプがあることを示唆した。
  • 相澤 高治, 松田 雅弘
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 889-892
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕股関節屈伸筋力とジャンプ能力との関係について検討すること。〔対象〕整形外科的疾患のない健常成人男女16名を対象とした。〔方法〕等速性筋力測定器を用いて測定された角速度60,180,および300 deg/secでの股関節屈伸筋力のピークトルク体重比と,片脚での「垂直ジャンプ」,「前方ジャンプ」,「三段跳び」,および「6 m間跳躍時間」との関係をPearsonの相関係数により検討した。〔結果〕股関節屈曲筋力では角速度180,300 deg/secと4種目の片脚ジャンプすべてとの間に相関を認めた。角速度60 deg/secの股関節屈曲筋力と「垂直跳び」との間に相関を認めた。股関節伸展筋力では4種目の片脚ジャンプとの相関を認めなかった。〔結語〕股関節屈曲筋力が関与する姿勢制御能力や着地動作能力および出力方向制御とジャンプ能力が関係したと考えられる。
  • 村上 幸士, 桜庭 景植, 永井 康一
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 893-897
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕腰痛経験の有無と腹部筋群との関連を明らかにすることを目的とした。〔対象〕平均年齢23.7±3.3歳の男性64名である。〔方法〕問診を行い,腰痛経験の有無にて3群に分類した。また,超音波診断装置にて安静時の腹横筋・内腹斜筋・外腹斜筋を測定し,筋厚の差を腰痛経験の有無にて比較し,分析した。〔結果〕腰痛にて受診経験のある群は,腰痛を認めるが受診経験のない群および腰痛経験のない群と比較して腹横筋筋厚が低値であり,他筋は有意差がなかった。〔結語〕腰痛経験が有ることは,腹横筋の筋活動低下による安静時の筋厚減少および内腹斜筋と外腹斜筋を合わせた表在筋の過剰な筋活動による安静時の筋厚増大と関連することが示唆された。
  • 正保  哲, 洲崎 俊男, 廣瀬 昇, 奥 壽郎, 立野 勝彦
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 899-903
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕心疾患患者に実施する場合のために高強度のレジスタンスエクササイズ時の収縮期血圧,自律神経活動の変化について検討した。〔対象〕運動習慣の無い健常人における健常男性11例とした。〔方法〕臥位伸展挙上を用いて1RMの80%の負荷で10回を目標に施行した。運動負荷前後の収縮期血圧,自律神経活動を分析し,比較検討した。〔結果〕収縮期血圧は挙上回数をますほどに上昇する傾向を示し,LF/HF値は運動により安静時より有意に増加し,運動終了後5分が経過してもやや亢進状態が継続した。〔結語〕健常者における高強度のレジスタンスエクササイズ後の交感神経活動の結果から,高強度のレジスタンスエクササイズを心疾患患者に実施する場合,心疾患患者の安静時から持続的な交感神経活動の亢進状態に加え,運動終了後の交感神経の持続的な亢進状態も加わる可能性があるため,留意する必要があると考えられた。また,血圧上昇と交感神経活動の上昇点に一致した活動が見られた。
  • 宮原 洋八
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 905-908
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕メタボリックシンドロ-ム該当者を,3ヶ月間で8回の健康教室を実施し,その効果を検討することを目的とした。〔対象〕メタボリックシンドローム該当者の男女17人(平均年齢:57.9±6.3歳)とした。〔方法〕教室の前後で,身長,体重・体脂肪率,腹囲,血圧,血液検査(総コレステロール,中性脂肪,HDLコレステロール,空腹時血糖),Health Practice Index,運動後息こらえテストを測定した。〔結果〕教室開始前後でメタボリックシンドロームの構成因子の1つである総コレステロールと中性脂肪が有意に改善された。また一日の平均歩数が有意に増加した。〔結語〕教室参加者の自己効力感を高めるように運動を継続させることが重要であることが示唆された。
  • 小澤 春香, 松崎 嵩, 中山 惟人, 中山 秀人, 高橋 典明, 渡部 恭平, 内藤 皓, 久保 晃
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 909-912
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕健常者において,両側上肢を用いて胸の前で同じ重量の荷物を運搬する際,荷物の中身が異なる場合,身体反応にどのような相違があるのかを明らかにすることである。〔対象と方法〕健常成人9名(男性5名,女性4名,平均年齢25歳)とした。方法は水平なトレッドミル上で,1 kgの重錘ベルト2個が入った缶を運搬する歩行(ベルト歩行)と,水をほぼ一杯に満たした500 ccの計量カップ2個に重錘ベルトを加えてベルト歩行と同重量の歩行(カップ歩行)を1.5 km/h(低速)と3.5 km/h(高速)の2条件で施行した。〔結果〕低速では,カップ歩行とベルト歩行間で,酸素摂取量のみに有意差が認められた。高速では,酸素摂取量,心拍数,歩行率すべてに有意差が認められた。〔結語〕両側上肢を用いて胸の前で同じ重量の荷物を運搬する際,荷物の中身が異なる場合では,速度により反応は異なるが,酸素摂取量,心拍数,歩行率に変化が生じることが示唆された。
  • 上村 さと美, 秋山 純和
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 913-918
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕起立仕事量を自転車エルゴメータ法の仕事率に換算する式を作成した。〔対象と方法〕健常な若年男性31名により換算式を作成し,12名で換算式を検証した。起立運動負荷と自転車エルゴメータによる運動負荷法では多段階プロトコルを設定し,酸素摂取量と心拍数を測定した。換算式は重回帰分析から分析した。目的変数は各起立回数の酸素摂取量と同じ酸素摂取量になる自転車エルゴメータ法の仕事率とし,説明変数は身長,体重などを設定した。換算式の検証は,両運動負荷法において同じ仕事率を負荷した。〔結果〕換算式には起立回数,身長,体重が関与した。交差検証により両負荷法において同じ仕事率を負荷したところ,酸素摂取量に相関を認めた。〔結語〕換算式は若年者に利用可能と考えられる。
  • 神谷 晃央, 名越 央樹, 竹井 仁
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 919-922
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕臨床における実用的な骨盤側方傾斜角度測定の信頼性を検討するため,ランドマークに起因する誤差や被験者に起因する誤差も含めた上で,背臥位や立位における実用的な骨盤側方傾斜角度の検者内および検者間信頼性を検討した。〔対象〕同意の得られた健常成人男性10名。〔方法〕背臥位では東大式ゴニオメータを,立位では各立位姿勢(閉脚立位・肩幅開脚立位・肩幅二倍開脚立位)において,傾斜計をそれぞれ使用して骨盤側方傾斜角度を測定した。それぞれ検者2名が測定し,級内相関係数(以下;ICC)を用いて測定値の検者内信頼性と検者間信頼性を検討した。〔結果〕ICC(1,1),ICC(1,2)は閉脚立位でのそれぞれの値,0.652,0.790から肩幅二倍開脚立位でのそれぞれの値0.886,0.940の範囲内にあった。また,ICC(2,1),ICC(2,2)は肩幅開脚立位でのそれぞれの値0.784,0.879から背臥位でのそれぞれの値0.884,0.938の範囲内にあった。〔結語〕本法は良好な信頼性が得られたため,実用的な骨盤側方傾斜の角度測定法となり得る。
  • 牧浦 大祐, 土井 剛彦, 浅井 剛, 山口 良太, 小松 稔, 小嶋 麻悠子, 小野 くみ子, 小野 玲, 平田 総一郎
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 923-928
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕性は年齢と同じく歩行に影響を与える重要な因子である。近年,歩行中の加速度信号に波形解析(root mean square,自己相関分析)を加えて得られる歩容指標(歩行の変動性,動揺性,規則性)を用いた歩行の安定性の定量化が行われている。今回,歩容指標を用いて歩行の安定性に性差が存在するのか検討した。〔対象〕対象は健常若年成人46名(男性24名,女性22名)とした。〔方法〕25 mの自由歩行中の体幹加速度信号から得られた歩容指標の値を男性と女性2群の間で比較した。〔結果〕女性は男性に比べ,歩行の変動性,垂直・前後方向の動揺性が有意に大きく,逆に垂直方向の規則性は有意に低下していた。〔結語〕健常若年成人では歩行の安定性に性差が存在する可能性が示唆された。
  • 工藤 賢治, 山本 澄子
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 929-933
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕座位側方移動について,動作開始時の床反力の変化と動作中の体幹の動きの関係を検証し,胸郭の水平位保持能力に関わる因子を考察することである。〔方法〕床反力計と3次元動作解析装置にて,動作開始時の移動反対側の殿部と足部の床反力の差,前額面における動作中の胸郭・骨盤の変位量及び角度変化量を算出し,それらの関係を検証した。〔結果〕動作開始に移動反対側足部の床反力を優位に利用した動作では,胸郭の傾斜角度変化が小さかった。〔結語〕座位側方移動において,胸郭の水平位保持能力として,動作開始時の移動反対側足部の働きが重要であることが示唆された。
  • 安彦 鉄平, 島村 亮太, 安彦 陽子, 相馬 正之, 小川 大輔, 新藤 恵一郎
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 935-938
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕体幹と骨盤の動きを必要とする座位に着目し,骨盤の傾斜角度の違いが背筋群の筋活動に与える影響を検討した。〔対象〕腰痛の既往のない健常成人男性10名。〔方法〕測定肢位を骨盤軽度後傾位(以下後傾位)と骨盤軽度前傾位(以下前傾位)とし,課題を安静座位と腹部引き込み運動とし,肢位と課題の組み合わせの4条件下での腰部脊柱起立筋と腰部多裂筋の筋電図を導出した。課題間の比較は,一元配置分散分析後,多重比較検定を実施した。〔結果〕安静座位と腹部引き込み運動の課題において,多裂筋の筋活動は後傾位に対し前傾位で有意に増加したが,脊柱起立筋の筋活動に有意な差はなかった。これは骨盤前傾作用として多裂筋の筋活動が増加したと考える。〔結語〕前傾位は脊柱起立筋の筋活動を有意に増大することなく,選択的に多裂筋の筋活動を高めることができる姿勢と考える。
  • 村田 伸, 江崎 千恵, 宮崎 純弥, 堀江 淳, 村田 潤, 大田尾 浩
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 939-942
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕女性高齢者の周径および大腿四頭筋筋厚を測定し,大腿四頭筋筋力や歩行・バランス能力との関連について検討した。〔対象〕地域在住の女性高齢者56名(平均年齢は71.6±6.5歳)とした。〔方法〕膝蓋骨上方10 cm部,15 cm部,20 cm部の大腿周径と大腿四頭筋筋厚を測定し,大腿四頭筋筋力,歩行速度,Timed up & go test(TUG)との関係をピアソンの相関係数を求めて検討した。〔結果〕すべての大腿周径と大腿四頭筋筋厚の測定値は,大腿四頭筋筋力と有意な相関を認めたが,膝蓋骨上方15 cm部と20 cm部の筋厚との相関係数が高かった。また,15 cm部と20 cm部の筋厚のみ,歩行速度やTUGと有意な相関が認められた。〔結語〕膝蓋骨上方15 cm部と20 cm部の大腿四頭筋筋厚は,筋力のみならず歩行能力やバランス能力をも反映する有用な指標となり得ることが示唆された。
  • 重島 晃史, 山崎 裕司, 大倉 三洋, 山本 双一, 平賀 康嗣, 片山 訓博, 高地 正音
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 943-945
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕本研究の目的は,足関節背屈筋力の新たな評価法を考案するため,体重負荷量と背屈筋群の筋活動量との関係について検討することである。〔対象〕対象者は健常成人21名(年齢21±3歳)であった。〔方法〕筋活動量の測定対象は右側前脛骨筋とした。対象者は壁に寄りかかった立位姿勢をとり,右下肢に体重を負荷した状態で足関節を全可動域背屈させた。20%,40%,60%,80%,100%の体重負荷量における筋活動量を測定し,各体重負荷量間をFriedman検定及び多重比較にて比較検討した。〔結果〕異なる体重負荷量間で筋活動量に有意差を認めた。〔結語〕MMT Fair以上の筋力において,体重負荷を利用した足関節背屈筋力評価の可能性を示唆した。
  • 小野 武也, 富田 瑛博, 沖 貞明, 梅井 凡子, 大田尾 浩, 吉永 龍史, 大塚 彰
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 947-949
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕本研究の目的は,関節の動きを維持するために30分/日の持続伸張がラット足関節拘縮の発生予防に与える影響を検討することである。〔対象・方法〕対象は8週齢,Wister系雌ラット20匹である。実験期間は7日間である。ラットを無作為に各10匹の2つにわけた。10匹は,右足関節を最大底屈位でギプスを用いて7日間固定する固定肢とし左足関節は介入を加えない無介入肢とした。残り10匹は,右足関節を最大底屈位で固定し,実験2日目から6日目まで毎日ギプスを外し背屈方向へ伸張を加える伸張肢とした。効果判定の関節可動域テストは,無介入肢,固定肢,伸張肢ともに実験最終日の7日目に行った。なお,伸張肢の7日目の持続伸張は実施していない。〔結果〕実験開始前の背屈角度は3肢間に有意差を認めなかった。実験最終日には固定肢と伸張肢はともに無介入肢との間に有意差が見られ,また,固定肢と伸張肢との間には有意差が見られなかった。〔結語〕これまで関節拘縮の発生予防に有効であるといわれた30分/日の持続伸張時間では関節拘縮の発生が予防できないことが示された。
  • 山崎 貴博, 木藤 伸宏, 阿南 雅也, 新小田 幸一
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 951-956
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕本研究の目的は,変形性膝関節症者の歩き始めにおける外部膝関節内反モーメントの特徴を主成分分析を用いて明らかにすることである。〔対象〕被験者は変形性膝関節症の女性10名19肢と膝関節痛のない中年女性10名10肢であった。〔方法〕課題動作は歩き始めの動作とし,3次元動作解析装置と床反力計を用いて,立脚肢の外部膝関節内反モーメントを算出した。歩き始めの外部膝関節内反モーメントの時系列変化から,主成分分析を用いて抽出された主成分得点に対して群間の比較を行った。〔結果〕主成分数は第3主成分までとなり,各主成分に対する群間の比較では,第1主成分得点のみ膝OA群と対照群の間で有意差が認められた。〔結語〕本研究において,膝OA群は歩き始め開始時より外部膝関節内反モーメントが継続的に大きいことが明らかとなった。したがって,膝OA患者の外部膝関節内反モーメントの大きさに影響を与える要因の一つとして立位時の下肢アライメントの状態を考慮する必要がある。
  • 万行 里佳
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 957-964
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕生活習慣の改善を目的として問題解決療法を用いた介入研究を実施し,メタボリックシンドローム発症予防への影響について検討した。〔対象〕メタボリックシンドローム予備群20名を対象とし,介入群11名,統制群9名に分けた。〔方法〕介入群へは生活習慣改善のための目標行動を設定する際,問題解決療法を用いた介入を行った。統制群へは知識提供のみ行った。〔結果〕生活習慣における両群の変化に差はなかった。総コレステロールとBody Mass Indexは介入群のほうが統制群に比べて有意に低下した。〔結語〕問題解決療法による生活習慣改善の効果については言及できないが,介入群の行動の変化により血中脂質などの改善が見られたと推察された。
  • 澤田 優子, 鈴木 雄介, 丸尾 優子, 岡島 聡, 福田 寛二
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 965-968
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕急性期脳卒中リハビリテーション患者の退院転帰の関連因子を抽出することを目的とした。〔対象〕脳卒中の治療を目的に入退院し,急性期のリハビリテーションを実施した患者135名を対象とした。〔方法〕退院転帰(自宅退院,転院)を目的変数とし,年齢,性別,リハビリテーション開始までの日数,在院日数,意識障害の有無,運動麻痺の有無,開始時FIM(Functional Independence Measure)を説明変数とした関連要因分析を行った。〔結果〕各項目との要因分析では,意識障害の有無,運動麻痺の有無,FIM点数との関連が認められ,意識障害がない者,運動麻痺がない者,FIMが高値な者が自宅退院していることが明らかになった。多重ロジスティック回帰分析では年齢,性別を調節後,FIM点数との関連が認められた。〔結語〕今後はFIM下位項目別の分析,家族状況,家屋状況とも合わせて分析し,予後予測および退院転帰決定のメカニズムを明らかにすることが課題である。
  • 河合 恒, 大渕 修一, 小島 基永, 新井 武志, 小島 成実, 鈴木 隆雄, 吉田 英世, 金 憲経, 平野 浩彦, 吉田 祐子, 島田 ...
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 969-975
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕高齢者の安全な膝伸展筋力の推定のために,超音波画像計測装置を用いて測定した大腿筋厚および筋の硬さにより,膝伸展筋力推定の寄与率が高まるか検討した。〔対象〕65歳以上の運動習慣,生活状況の異なる地域在住高齢者とデイサービス利用者240名とした(平均年齢80.6±4.8歳)。〔方法〕対象の大腿筋厚と大腿筋厚変化率を超音波画像計測装置により測定した。体格や運動機能に関する指標として,膝伸展筋力,BMI,握力,開眼片足立ち時間,5 m歩行時間(通常・最大)を測定した。また,運動習慣,生活状況について質問紙にて聴取した。〔結果〕膝伸展筋力を従属変数,性別,大腿筋厚,大腿筋厚変化率を独立変数とした重回帰分析の結果,R=0.508,adjusted R2=0.248の統計学的に有意な回帰式を得た。これに運動機能や生活状況に関する変数を加えると,R=0.716,adjusted R2=0.486であった。〔結語〕膝伸展筋力を予測する因子としては,大腿筋厚に大腿筋厚変化率を加えても寄与率は低いが,他の運動機能や生活状況に関する指標を付加することで膝伸展筋力の予測能力を高めることができる。
  • 佐藤 洋一郎, 村上 賢一, 藤澤 宏幸
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 977-981
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕本研究の目的は,ビデオカメラによって撮影された角度計の角度測定の妥当性を検討することとし,角度を測定した際の測定誤差が画面内の位置やカメラの種類によって異なるかどうかを検討できるよう実験を設定した。〔方法〕壁に設けた被写体を9等分し,各区画に4つの角度に設定した角度計を貼り付けた。その角度計を3種類のビデオカメラにて撮影し,映像処理ソフトを用いて角度計の角度を5名の検者に測定させた。検者間および検者内信頼性の検定として,級内相関係数ICC(1,1)およびICC(2,1)を算出した。また,ビデオカメラ間および区画間での測定誤差の違いを検討するために二元配置分散分析を用いた。〔結果〕測定誤差は,最大で5度程度であった。ICC(1,1)およびICC(2,1)ともに,すべての区画およびカメラにおいて1.00であった。また,測定誤差はカメラの種類による有意な違いは認められず,それは区画および角度条件によっても異ならなかった。〔結語〕ビデオカメラによる角度測定の妥当性は,カメラの種類や画面内区画は問題にならないことがわかった。
  • 齋藤 崇志, 平野 康之, 金子 弥生, 大森 祐三子, 大森 豊, 渡辺 修一郎
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 983-986
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕浴槽移乗動作を模した側方またぎ動作能力測定が臨床応用可能であるかを明らかにするため,その信頼性を検討した。〔対象〕要介護高齢者50名を対象とし,有している主な疾患により対象者を3群に分け各群について検者内信頼性を,各群から抽出した対象者に対して検者間信頼性を検討した。〔方法〕浴槽の縁を模した障害物を側方からまたぐことができる最大の高さを,手すりを使用する条件,使用しない条件ごとに調査した。信頼性の検討にはκ係数を用いた。〔結果〕各群の検者内信頼性は,手すりを使用する条件において0.64~0.82,手すりを使用しない条件において0.54~0.72であった。検者間信頼性は,手すりを使用する条件でκ=0.64,使用しない条件でκ=0.54を示した。κ係数はModerate~Almost perfectの一致度と解釈された。〔結語〕本測定は臨床応用可能なテストと考えられた。
  • 鈴木 哲, 平田 淳也, 山本 智代, 高橋 正弘, 大槻 桂右, 渡邉 進
    原稿種別: 原 著
    2010 年 25 巻 6 号 p. 987-994
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕Modified Fall Efficacy Scale(M-FES)の評価結果をもとにしたADLおよびIADL訓練が,入院高齢患者の転倒恐怖感に与える影響を検討した。〔対象〕入院高齢患者64名とした。〔方法〕対象者を介入群33名と対照群31名の2群に振り分け,介入前後でのM-FESの変化の大きさを比較し,M-FESに影響を与える因子を分析した。〔結果〕介入後,M-FESは介入群でのみ有意に改善した。介入群におけるM-FES変化値とADL変化値との間に有意な正の相関を示した。〔結語〕M-FESの評価結果をもとにしたADLおよびIADL訓練は,入院高齢患者の転倒恐怖感軽減に有用であることが示唆された。
短報
  • 松尾 奈々, 村田 伸, 宮崎 純弥, 甲斐 義浩
    原稿種別: 短 報
    2010 年 25 巻 6 号 p. 995-998
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/28
    ジャーナル フリー
    〔目的〕本研究は,高さの異なるヒール靴を着用した安静立位時の胸椎後彎角および腰椎前彎角の変化について検討した。〔対象〕健常成人女性27名(平均年齢21.4±2.5歳,平均身長158.3±5.0 cm,平均足長23.8±0.5 cm)とした。〔方法〕測定は,視線を正面に向けた安静立位姿勢を基準に,裸足とヒール高3 cm,6 cm,9 cmのヒール靴を着用した姿勢の胸椎後彎角および腰椎前彎角の変化を比較した。〔結果〕胸椎後彎角および腰椎前彎角は,ヒールの高さを変えても,有意な変化は認められなかった。〔結語〕ヒール靴着用は,安静立位姿勢の保持において脊椎彎曲角に影響を与えるとは言い切れないことが示唆された。
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