理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
30 巻 , 6 号
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原 著
  • 瀧下 渡, 竹中 睦, 長岡 大地, 小木曽 一之
    2015 年 30 巻 6 号 p. 803-809
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕異なる関節角度で随意的あるいは電気的に筋収縮を行った時の筋束動態を観察し, 腱組織の力発揮に対する寄与について検討した.〔対象〕日常的な運動習慣を持つ男性15名とした.〔方法〕膝関節角度30°,60°,90°での随意的および外側広筋への20 Hzの電気刺激による等尺性膝伸展を10段階の強度で行い,外側広筋の筋束動態を測定した.〔結果〕EMGと膝伸展トルクとの間には正の関係が見られた.電気刺激時の膝関節角度30°時では,その刺激強度に関わらず膝伸展トルクはほぼ一定になった.〔結語〕伸筋群では, 伸展位かつ特定の筋のみに電気刺激を行った場合, 腱組織への負担を軽くした状態でその筋収縮を導くことが示唆された.
  • 小貫 睦巳, 有田 元英, 井上 悦治, 辻下 守弘
    2015 年 30 巻 6 号 p. 811-815
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕 生体センシング技術を使ったゲームを高齢者に行わせ,仮想現実を利用したゲームが高齢者の運動機能にどう影響を及ぼすかを予備的調査した. 〔対象と方法〕高齢者23名に対し,ゲームシステムを週2回以上4週間実施した.4週間実施前後の①10m歩行②TUG③5 Step Testの3つのパフォーマンステストの結果およびゲームの測定機能を利用したゲームに対する平均反応速度とゲームの成功率について比較した.また,運動習慣等を知るためにアンケート調査を行った.〔結果〕②と③および平均反応速度・成功率に於いて施行後が施行前に比べ有意に向上していた.また,ゲーム完遂者に運動習慣があるものが有意に多かった.〔結語〕ゲーム後に運動機能は有意に改善したが,視聴覚機能やTVゲームの経験の有無に影響を受ける可能性が示唆された.
  • 塚本 敏也, 内田 全城, 丸山 仁司, 三浦 和
    2015 年 30 巻 6 号 p. 817-822
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕50%最大呼気口腔内圧の呼吸負荷における呼吸筋疲労特性を明らかにすることである.〔対象〕健常成人男性11名.〔方法〕呼吸負荷中と休息期における最大口腔内圧(PImax,PEmax)を測定し,僧帽筋,胸鎖乳突筋,大胸筋,腹直筋,内・外腹斜筋の状態を筋電図周波数分析を用いて検証した.〔結果〕PImaxとPEmaxは経時的に減少し,休息後に回復した.中央周波数(MDF)は,PImaxで腹直筋,内・外腹斜筋,PEmaxで僧帽筋,腹直筋,内・外腹斜筋が低下した.また休息期30分では,PImaxで外腹斜筋,PEmaxで腹直筋,外腹斜筋が回復した.〔結語〕呼吸筋疲労特性として,呼気抵抗負荷による呼気筋疲労がPImaxとPEmaxの低下に影響を与える可能性が示唆された.
  • 川勝 邦浩, 間瀬 教史, 川村 博文, 八木 範彦
    2015 年 30 巻 6 号 p. 823-827
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕知識確認試験および客観的臨床能力試験(OSCE)と臨床実習評価の在り方を検討するため,これらの成績の間の関連性を明らかにすることとした.〔対象〕平成27年3月に卒業した学生59名とした.〔方法〕知識確認試験およびOSCE成績と臨床実習成績の相関を調査した.〔結果〕各実習期において知識確認試験およびOSCE成績と臨床実習成績の各評価分野との間で相関を示す項目は少数であった.〔結語〕OSCEは,臨床実習前の初期のハードルの役割を果していると考えられる.OSCEの各実習期に合わせた導入,模擬患者の検討等,今後考慮すべき点がある.OSCEにおける外部試験官の役割は,臨床実習の評価基準の理解にいくらか繋がる可能性がある.
  • 小林 薰, 柊 幸伸
    2015 年 30 巻 6 号 p. 829-832
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕下肢の敏捷性とその他の運動機能および移動動作能力との関係を明らかにする.〔対象〕体力測定会に参加した高齢者65名(男性17名,女性48名)であった.〔方法〕運動機能評価の項目には開閉ステッピングテスト(ステッピング),30秒椅子立ち上がりテスト(CS-30),Functional Reach Test (FRT)を,移動動作能力の評価には5 m最大歩行時間(5 m MWT)とTimed Up & Go Test (TUG)を用いた.5 m MWTとTUGを従属変数,そのそれぞれに対して各運動機能を独立変数とする重回帰分析を行った.〔結果〕5 m MWTに対して有意な影響をおよぼす因子としてCS-30とFRTが,TUGに対してはこれに加えてステッピングも抽出された.〔結語〕下肢筋力やバランス能力は歩行という観点では重要な因子であるものの,動作の切り換えが要求される条件下では下肢の敏捷性が重要な因子となる.
  • 富田 義人, 東 登志夫, 川原 洋一, 岡部 拓大, 水上 諭, 金ヶ江 光生
    2015 年 30 巻 6 号 p. 833-838
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕整形外科外来患者において床からの立ち上がり所要時間(立ち上がり時間)と,身体機能や痛みとの関連性を検討することとした.〔対象〕整形外科外来通院高齢者88名とした.〔方法〕年齢,性別,痛みを有する部位の総数(痛み総数)を聴取し,立ち上がり時間,BMI,筋力(握力,膝伸展筋力),バランス能力(FRT),柔軟性(FFD)を測定した.〔結果〕年齢,性別,BMIで調整した重回帰分析の結果,痛み総数,膝伸筋力,FRT,FFDが立ち上がり時間と有意に関連していた.〔結語〕立ち上がり時間の遅延は身体機能低下の一指標となり,さらに痛みとの関連性を示すことから新たに痛みの管理の重要性が示唆される.
  • 高橋 浩平, 内田 学, 石村 加代子, 櫻澤 朋美, 村田 厚, 石田 美幸, 福井 隆弘, 増田 智子, 杉浦 康幸, 岩田 知子, 田 ...
    2015 年 30 巻 6 号 p. 839-842
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕脊椎圧迫骨折患者の食事摂取状況を把握し,エネルギー摂取率とリハビリテーションの帰結である歩行能力との関連性を調査する.〔対象〕受傷前歩行が自立していた脊椎圧迫骨折患者31名とした.〔方法〕入院後7日間のエネルギー摂取率(摂取量/消費量)を評価し,1.0以上を充足群,1.0以下を不足群とした.歩行能力の指標であるFunctional Ambulation Category (FAC)を群間で比較した.〔結果〕対象全体の74%に摂取量の不足を認めた.充足群の方が歩行訓練開始時と退院時のFACが有意に高く,エネルギー摂取率とFACの間に関連性を認めた.〔結語〕脊椎圧迫骨折患者では,入院後食事摂取量が不足することが多く,それが歩行能力に影響を与えていることが示唆された.
  • 及川 真人, 久保 晃
    2015 年 30 巻 6 号 p. 843-846
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕地域在住脳卒中片麻痺者の屋外活動可否を決定する要因を明らかにすることとした.〔対象〕発症後180日以上経過し,当院に通院している60歳以上の脳卒中片麻痺者65名とした.〔方法〕Life-space Assessment(LSA)から最大自立活動範囲が寝室・屋内の者を屋内活動群,それ以上の者を屋外活動群の2群に分類し,10 m歩行時間(10 m歩行),6分間歩行(6MD),30秒立ち上がりテスト(CS-30)の群間比較を行った.また,有意差が認められた変数について,カットオフ値を算出した.〔結果〕10 m歩行,6MD,CS-30について有意差が認められた.それぞれのカットオフ値は10 m歩行が22.9秒,6MDが112 m,CS-30が5.5回であった.〔結語〕10 m歩行,6MD,CS-30から屋外活動の可否が検討できることが示唆された.
  • 解良 武士, 河合 恒, 吉田 英世, 平野 浩彦, 小島 基永, 藤原 佳典, 井原 一成, 大渕 修一
    2015 年 30 巻 6 号 p. 847-851
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕メーカーの異なる2機種をBland-Altman plotを用いて比較し,その換算式を作成することを目的とした.〔方法〕検診に参加した744名の高齢者を解析の対象とした.対象者は裸足で2つの異なるバイオインピーダンス法体組成測定装置で体組成を測定した.得られた2つの装置のデータは相関分析とBland-Altman plotを用いて比較し,比例誤差と加算誤差を換算した換算式を作成した.〔結果〕体脂肪率,体脂肪量には比例誤差が,体脂肪率,体脂肪量,除脂肪体重,SMI,各四肢筋肉量には加算誤差が認められた.誤差を考慮した換算式で求めた値はよく適合し,2つの測定値の誤差はきわめて小さくなった.〔結語〕作成した換算式を用いることで,2つの測定値は比較することが可能となる.
  • 井上 由里, 大谷 啓尊, 成瀬 進, 後藤 誠, 南場 芳文, 柏 裕介
    2015 年 30 巻 6 号 p. 853-856
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕傷害予防を目的に思春期女子サッカー選手の動的バランスに影響する下肢筋力を明らかにする.〔対象〕中学・高校生女子サッカー選手29名.〔方法〕股関節外転・伸展等尺性,膝関節屈曲・伸展等速性最大筋力を測定,mSEBTを実施した.下肢筋力と各方向のリーチ率の相関を検定,リーチ率を従属変数,下肢筋力を独立変数として重回帰分析を行った.〔結果〕3方向のリーチ率と膝関節屈曲・伸展,股関節外転筋力に有意な相関が認められた.重回帰分析では,3方向のリーチ率に影響する因子に膝関節屈筋力が抽出されたが適合性は低かった.〔結語〕思春期女子サッカー選手の下肢の傷害予防を目的に動的バランス能力を高めるには膝関節屈筋力を強化することが重要であることが示された.
  • 志村 圭太, 久保 晃
    2015 年 30 巻 6 号 p. 857-860
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕ボリビアにおける高齢者の身長,前腕長,下腿長を日本人と比較し,ボリビア人の特徴を明らかにすること.〔対象〕60歳以上のボリビア人28名と日本人40名とした.〔方法〕国(ボリビアと日本)と性を要因として,年齢,身長,身長に対する前腕長,下腿長の割合を二元配置分散分析で検討した.〔結果〕年齢は日本人が,身長は両国とも男性が有意に高かった.また,身長に対する前腕長の割合はボリビア人男性が,身長に対する下腿長の割合はボリビア人が有意に大きかった.交互作用はいずれにも認められなかった.〔結論〕ボリビア人は,日本人と比較し身長に対する前腕長および下腿長の割合が大きく,人種差が影響していると推察された.理学療法における福祉用具の処方や形態測定値の応用の際には,体格の違いを考慮する必要があると考えられた.
  • 三津橋 佳奈, 前沢 智美, 川村 和之, 工藤 慎太郎
    2015 年 30 巻 6 号 p. 861-865
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕超音波画像診断装置を用いて,歩行時の側腹筋群の動態を観察した.〔対象〕健常男性30名の側腹筋群とした.〔方法〕超音波画像診断装置を用い,臍レベルで腹直筋,外・内腹斜筋,腹横筋が同時に得られる部位に,プローブを固定した.超音波画像診断装置とデジタルビデオカメラを同期し,歩行を側方から観察し,側腹筋群の超音波動画と側方からの歩容の動画を記録した.〔結果〕3筋はいずれもMSt~TStにかけて腹側へ移動し,遊脚相では背側へ移動する動態を示し,筋厚変化率は腹横筋が外腹斜筋に比べ有意に大きかった.〔結語〕歩行中の側腹筋群の動態は,立脚相で腹側,遊脚相で背側へ移動していた.
  • 小暮 英輔, 原 毅, 石井 貴弥, 前田 眞治
    2015 年 30 巻 6 号 p. 867-872
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕消化器がん患者の術前後の倦怠感の質を検討するために調査した.〔対象と方法〕消化器がん患者33名にCancer Fatigue Scale(CFS)を用い,その小項目を因子分析することで倦怠感の質を検討した.〔結果〕3因子が抽出され,因子負荷量はそれぞれ24.5,17.9,17.3%であった.CFSで本来の要素とされる身体的,精神的,認知的倦怠感とは異なるもので,3因子を身体的耐久性,精神的,初動動作の倦怠感と解釈した.〔結語〕周術期消化器がん患者は身体的耐久性・初動動作の倦怠感が交雑しており,様々な要素が含む特有の倦怠感の質が存在している可能性がある.
  • 齊藤 誠, 西田 裕介
    2015 年 30 巻 6 号 p. 873-876
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕本研究は介護老人保健施設に勤務する労働者の腰痛症に対して心理社会的要因と人間工学的要因とが与えている影響を明らかにすることを目的とした.〔対象〕介護老人保健施設に勤務する83名を対象とした.〔方法〕対象者に対して年齢,経験年数に加えて,心理社会的要因として恐怖回避思考を測定する質問紙である日本語版Fear-Avoidance Beliefs Questionnaireと,人間工学的要因として1日に行う移乗および体位変換を介助する回数を聴取した.〔結果〕重回帰分析およびロジスティック回帰分析によって解析した結果は,いずれも心理社会的要因である恐怖回避思考が有意な独立因子であった.〔結語〕腰痛症に対しては心理社会的要因に考慮した指導を再考していく必要があると思われる.
  • 齋藤 孝義, 丸山 仁司, 菅沼 一男, 齋藤 由香里, 佐野 徳雄, 岩瀬 洋樹
    2015 年 30 巻 6 号 p. 877-880
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕高齢者を転倒群,非転倒群に分類し前方への最大ステッピング幅・側方への最大ステッピング幅の測定値と転倒との関係を検証すること.〔対象〕自立歩行が可能な65歳以上の30名(男性6名,女性24名)とした.〔方法〕過去1年間の転倒歴から転倒群と非転倒群に分けた.前方と側方への最大ステッピング幅を群間比較し,カットオフ値を求めた.また,前方と側方への最大ステッピング幅の相関係数を求めた.〔結果〕転倒群での最大ステッピング幅は非転倒群に比べ前方・側方共に有意に減少した.また,2群間とも前方・側方への最大ステッピング幅にて強い相関がみられた.〔結語〕前方・側方ともに大きく踏み出せるものは運動能力が高く,ステッピング幅が低下することは転倒リスクを増大する可能性があると考えた.
  • 金子 千香, 平林 茂, 菅沼 一男, 大日向 浩, 高田 治実, 丸山 仁司
    2015 年 30 巻 6 号 p. 881-885
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕理学療法学科1年生における学年末の試験成績と大学生活不安尺度の経時的変化との関係を調査した.〔対象〕平成27年2月現在,4年制大学の理学療法学科に在籍する1年生88名とした.〔方法〕5月,10月,翌年2月の3回,大学生活不安尺度を調査した.学年末試験の結果から不合格科目数の多寡により成績良好群と不良群の2群に分け,群間,群内で比較した.〔結果〕群間比較の結果,5月には差を認めず,成績不良群の2月は大学生活不安尺度の日常生活不安,大学不適応,総合の得点がそれぞれ有意に高値であった.成績不良群の大学不適応は群内比較において有意差があり時間経過とともに高値を示した.〔結語〕成績不良の学生ほど不安が強く,1年在学中に大学不適応が徐々に増大していることが分かった.
  • 小野 武也, 石倉 英樹, 相原 一貴, 佐藤 勇太, 松本 智博, 田坂 厚志, 梅井 凡子, 積山 和加子, 沖 貞明
    2015 年 30 巻 6 号 p. 887-889
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕後肢懸垂状態においてラットの足関節を一日4時間の最大底屈位固定と20時間のケージ内での自由飼育を7日間にわたり毎日実施し,足関節背屈可動域制限が発生するかを検討した.〔対象〕Wistar系雌ラット7匹を用いた.〔方法〕後肢懸垂は7日間継続して実施した.右足関節は最大底屈位に1日4時間の固定を行い,20時間は固定を外した.左下肢は固定を行わない対照側とした.実験前後の足関節背屈可動域を測定した.〔結果〕背屈制限は右足関節には確認されたが,左足関節には認められなかった.〔結語〕後肢懸垂による低重力は関節拘縮の発生を促進することが示唆された.
  • 藤田 真介, 風晴 俊之, 五味 愼太郎, 美原 盤
    2015 年 30 巻 6 号 p. 891-896
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕マシンを用いたdynamic stretching(DS)とstatic stretching(SS)による柔軟性とパフォーマンスへ与える効果を検討した.〔対象〕成人男性30名を,DSを週4回(DS4)および週2回(DS2),SSを週2回(SS2)行う3群へ分類した.〔方法〕1ヵ月の介入前後にROM,握力,膝伸展筋力,反復横跳び,FRT,閉眼片脚立位,FFDを測定した.〔結果〕SSと比較して,ROMはDSの各群で多く改善した.反復横跳びはDS4,FRTはDS4およびDS2,閉眼片脚立位はDS2で有意に向上した.FFDは全群で向上し,3群間比較ではDS4およびDS2がSSより改善度が大であった.〔結語〕マシンを用いたDSは柔軟性・バランス能力・パフォーマンスに有効であると示唆された.
  • 岡山 裕美, 鶴池 柾叡, 大工谷 新一
    2015 年 30 巻 6 号 p. 897-901
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕ダイナミックストレッチング(DS)の実施前後,実施10分後の股関節屈曲可動域と膝関節伸展筋力および筋活動の変化を比較検討することを目的とした.〔対象〕実験の趣旨説明に同意を得た健常男性23名とした.〔方法〕DS実施前後と10分後に股関節屈曲可動域と膝関節伸展のピークトルクを計測した.ピークトルクの計測と同期し,表面筋電図を計測した.〔結果〕股関節屈曲可動域と膝関節伸展のピークトルク,中間周波数はDS実施前より直後,10分後に有意に高い値を示した.〔結語〕DSは股関節屈曲可動域の拡大に関与するといえる.また,運動単位の動員数は変化しないが,発火頻度が集中するなどの質的な変化が生じることが示唆される.
  • 小野崎 彩可, 小川 美也子, 新田 潮人, 佐藤 瑞騎, 佐竹 將宏, 塩谷 隆信
    2015 年 30 巻 6 号 p. 903-907
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕本研究は,歩行時に3軸加速度計から得られるX軸(左右)・Y軸(上下)・Z軸(前後)の加速度と,床反力計により得られる荷重値との関連を明らかにすることを目的とした.〔対象〕健常大学生17名とした.〔方法〕3軸加速度計と足圧分布計を装着し,10 m歩行試験を実施した.次いで,各対象者の両脚における加速度と荷重値の相関関係を検討した.X・Y・Z軸それぞれの加速度は荷重値が最大の時の歩数から算出した.〔結果〕両脚でY・Z軸加速度と荷重値に有意な相関が認められた.一方,X軸加速度と荷重値に相関は認められなかった.〔結語〕本研究では垂直・前後加速度と荷重値には有意な相関関係が示された.本研究の結果を臨床で役立てるためには,今後加速度から荷重値を換算する方法を検討する必要があると考える.
  • 石倉 英樹, 落合 秀俊, 山口 朗央, 松本 智博
    2015 年 30 巻 6 号 p. 909-911
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕血液透析患者は日常生活活動能力低下や生命予後に対する危険因子となる血液透析後の起立性低血圧に着目して,運動療法の効果を検討することとした.〔対象〕外来血液透析患者のうち,運動療法を開始した10名とした.〔方法〕血圧測定を血液透析中の運動療法開始前,開始2週後,4週後に実施した.運動療法として両下肢のストレッチング・筋力増強運動を20分間実施した.〔結果〕起立時に低下する収縮期および拡張期血圧の低下量が運動療法開始4週後に有意ではないものの減少する傾向があった.〔結語〕血液透析中の運動療法は自律神経障害と起立性低血圧を改善する可能性がある.
  • 末吉 のり子, 太田 玉紀, 村山 敏夫
    2015 年 30 巻 6 号 p. 913-917
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕バレエの引き上げ姿勢を評価するために,X線撮影像を用いて脊柱アライメント変化を検証した.〔対象〕バレエ経験年数の異なる健常成人女性9名とした.〔方法〕脊柱X線撮影では普段の立位姿勢(NP)とバレエの姿勢(BP)での脊柱アライメントの評価を仙椎傾斜角(SIA),腰椎前弯角(LLA)にて行い,第1腰椎上縁と交わる垂線と水平線のなす角を(PUA)と定義した. 被験者がNPからBPに姿勢を変化させた際の各角度変化を計測した.〔結果〕適切な引き上げ姿勢を取れるものは脊柱の生理的弯曲が減少し,そうでない者との差がみられた.〔結語〕バレエの姿勢は経験によって異なり,SIA, LLA, PUAを測定することによって引き上げ姿勢を評価できる可能性があることが示唆された.
  • 栗原 靖, 伊東 元, 山本 澄子
    2015 年 30 巻 6 号 p. 919-923
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕異なる歩行速度が歩行時の足部の動きに及ぼす影響を明らかにするため,足部を後足部と前足部に分け,分析することとした.〔対象〕健常成人男性10名とした.〔方法〕歩行速度は,遅い,快適,最速とした.三次元動作解析装置を用い,下腿部に対する後足部(HF/TB),後足部に対する前足部(FF/HF)の角度を算出した.分析項目は,立脚期の最大角度変化量と最大角度値に至るタイミングとした.〔結果〕歩行速度の増加に伴い,HF/TBとFF/HFの最大底屈角度変化量が増大した.また,HF/TBの最大背屈角度値に至るタイミングが早まった.〔結語〕歩行速度が,特に後足部と前足部の最大底屈変化量と後足部の最大背屈角度に至るタイミングを調節していた.
  • 大杉 紘徳, 横山 茂樹, 甲斐 義浩, 窓場 勝之, 村田 伸
    2015 年 30 巻 6 号 p. 925-928
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕本研究の目的は,単独型と複数型の臨床実習形態の違いが学生の気分・感情状態に与える要因を,学生へのアンケート結果から示すことである.〔対象〕対象は2週間の検査・測定実習を実施した2年次生45名(平均年齢19.3±0.5歳,男性23名)とした.〔方法〕気分・感情状態をProfile of Mood States短縮版(POMS-SF)で測定するとともに,実習に関する15項目のアンケートを実施した.〔結果〕施設職員との関係,課題量などについてPOMS-SFと有意な相関が認められた.アンケート結果の比較では,施設職員との関係のみ,複数群が単独群よりも有意に低値を示した.〔結語〕複数型による実習形態は,単独型と比較して,施設職員との信頼関係が良好に築かれない可能性が示唆された.
  • 右田 正澄, 丸山 仁司
    2015 年 30 巻 6 号 p. 929-932
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕簡易装着型短下肢装具の第一次試作品を作製し,これと従来のベルトを使用したプラスチック製の装具の間で,装着時間と履きやすさを比較検討した.〔対象〕健常成人15名(男性6名,女性9名)とした.〔方法〕装着時間はできるだけ速く装着して下さいと指示をする最大速度と指示を与えない自由速度を測定し,二元配置分散分析を実施した.履きやすさについては,Visual Analogue Scaleを用いて,Wilcoxonの符号付順位和検定を実施した.〔結果〕装着時間は装具と速度の双方に主効果を認めた.履きやすさについては,試作品の方が有意に高い値を示した.〔結語〕試作品は客観的および主観的な評価においても履きやすいといえる.
  • 小林 和彦, 辻下 守弘
    2015 年 30 巻 6 号 p. 933-937
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕車椅子からベッドへの移乗課題を用い,介助を基準に被介助者の遂行レベルを査定する評価法の妥当性を行動論の視点から検討した.〔対象〕施設介護職員および入所中の認知症を有する高齢障害者とした.〔方法〕介助者の4段階の介助系列をもとに6段階の遂行レベルを設定し,各単位行動が遂行されたときの介助を遂行機会ごとに図示し,介助の経時的変化を被介助者の遂行レベルの推移の視点から分析した.〔結果〕被介助者による遂行過程は単位行動ごとに異なった遂行レベルを推移しており,従来のADL評価法とは視点の異なる情報が得られた.〔結語〕本評価法により,被介助者の遂行レベルと適切な介助者の介助を決定する上での目安となる情報を得ることができると考えられる.
  • 髙森 絵斗, 水口 真希, 早田 恵乃, 渡邊 裕文, 文野 住文, 鈴木 俊明
    2015 年 30 巻 6 号 p. 939-943
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕脳血管障害片麻痺患者の麻痺側母指球筋の筋緊張抑制に対する手太陰肺経の尺沢への経穴刺激理学療法の効果を明らかにすることとした.〔対象〕本研究に同意を得られた脳血管障害片麻痺患者7名とした.〔方法〕尺沢への経穴刺激理学療法施行の前後に麻痺側母指球筋からF波を測定し,安静試行と他の試行との間で振幅F/M比,出現頻度,立ち上がり潜時をそれぞれ比較した.〔結果〕振幅F/M比は安静試行と比較して,経穴刺激理学療法試行中,終了直後,5分後,10分後,15分後に有意に低下した.出現頻度,立ち上がり潜時は,経穴刺激理学療法試行前後の変化を示さなかった.〔結語〕筋緊張抑制目的の経穴刺激理学療法では,脊髄神経機能の興奮性を抑制することが示唆される.
  • 鵜崎 智史, 坂口 顕, 川口 浩太郎, 塚越 累, 日高 正巳, 藤岡 宏幸
    2015 年 30 巻 6 号 p. 945-949
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕筋損傷後の筋収縮力回復に対する微弱電流刺激(MES)の効果を明らかにするため,筋損傷モデルラットを用いた介入実験をおこなった.〔対象〕対象は10週齢Wistar系雌ラットとした.〔方法〕すべてのラットの左腓腹筋に筋挫傷を作成したのち,非介入群とMESを実施する群に分けた.MESは受傷翌日より毎日30分間実施した.評価項目を左足関節底屈の筋収縮力とし,受傷4日目より毎日測定し,非介入群とMES群で比較した.〔結果〕受傷6日目のMES群の筋収縮力が非介入群より有意に高くなった.〔結語〕筋損傷後にMESを実施することで,筋収縮力の回復を早める効果があることが示唆された.
  • 渡部 友宏, 酒向 敦裕, 藤橋 雄一郎
    2015 年 30 巻 6 号 p. 951-954
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕「脳卒中治療ガイドライン2009」より装具を用いた早期からの立位歩行訓練が推奨され下肢装具を作製した脳卒中患者を対象に,退院先へ影響を及ぼす要因と今後の課題について検討した.〔対象〕対象は平成25年4月から平成26年3月までに当院回復期リハビリテーション病棟に入院し,下肢装具を処方された脳卒中患者59名を対象とした.〔方法〕自宅退院者群24名と非自宅退院者群35名の入院期間,FIM項目の入退院時の移動,運動,認知,総合計FIM,SIAS利得(退院時のSIAS点数-入院時SIAS点数)の股関節,膝関節,足関節を2群間で比較した.〔結果〕自宅退院患者群は非自宅退院患者群に比べ入院期間,入退院時の移動FIM, 総合FIM,SIASの股,膝,足関節において有意差が認められた.〔結語〕自宅退院者群は麻痺が比較的軽度であり,一方,非自宅退院者群は重症例が多く,生活期に向けた使用方法を検討することが今後重要である.
  • 佐野 佑樹, 澤 俊二, 杉浦 徹, 木村 圭佑, 松本 隆史, 櫻井 宏明, 金田 嘉清
    2015 年 30 巻 6 号 p. 955-959
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕回復期リハ病棟における認知尺度と行動観察尺度を併用して用いる有用性を検討すること.〔対象〕当院回復期リハ病棟に入院した60名.〔方法〕行動観察尺度のNMスケールを用いて,認知症の重症度を4群に分類した.次に,各群間における入退院時のMMSE,NMスケールの比較と関連性を求めた.〔結果〕認知症が重度群の場合,MMSEでは失語症や鬱傾向により評価不十分だが,NMスケールでは有意な差が認められた.また入院時の軽度群と中等度群のみ相関が低かった.〔結語〕一方の評価だけでは信頼性が乏しいこと,また認知尺度は失語症や鬱傾向の影響を受けることがあるため,日常生活の様子を観察して評価する行動観察尺度は有効であった.
  • 本多 裕一, 榊 英一, 吉塚 久記, 永尾 泰司
    2015 年 30 巻 6 号 p. 961-965
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕脚長差出現時のstrategyとしての伸び上がりに着目し,関与する筋の活動量の変化を明らかにすることとした.〔対象〕脚長差のない健常人10名とした.〔方法〕足底に補高することで人為的な脚長差歩行を行い,表面筋電図計を用いて測定される伸び上がりに関与すると考えられる下肢筋の活動量を正常歩行時と比較した.〔結果〕補高3cmで前脛骨筋の,4cmで大腿直筋,前脛骨筋,腓腹筋の活動量に有意な増加がみられた.〔結語〕脚長差出現による伸び上がりに伴うと考えられる筋の過活動が認められたことから,この歩容変化と,さらに機能障害が発生する可能性を推察することは,脚長差に対する理学療法介入において有益である.
  • 右田 正澄, 丸山 仁司
    2015 年 30 巻 6 号 p. 967-971
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕簡易装着型短下肢装具の第一次試作品(以下,簡易装着型試作品)を作製し,2種類の既成品の装具と比較して,その装具の装着が容易か否かを装着時間にて検討した.〔対象〕健常成人21名(男性13名,女性8名)とした.〔方法〕測定項目は足関節の1本,および下腿・足関節・足背の3本のベルトを止める装着時間の2項目とした.また,測定後は3種類の装具に対して,質問紙法を用いて履きやすさ,外観,重量感,固定力の4項目をそれぞれ4段階にて評価した.履きやすさの評価には,Visual Analogue Scale(以下,VAS)を用いた.〔結果〕装着時間は,簡易装着型試作品とイージーリング付きプラスチック短下肢装具の間に有意差が無く,従来のベルトを使用したプラスチック短下肢装具(以下,P-AFO)と比較すると,速く装着できる装具となった.また,質問紙法の結果より,外観や重量感,固定力においては装具間に有意差が認められなかった.しかし,VASの値は,簡易装着型試作品は履きにくいことを示した.〔結語〕簡易装着型試作品は,装着時間が従来のP-AFOよりも短いものの,主観的な評価による履きやすさは備わっていない.
  • 池田 翔, 松田 憲亮, 池田 拓郎, 永井 良治, 中原 雅美, 岡本 龍児
    2015 年 30 巻 6 号 p. 973-976
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕転倒予測指標として応用歩行予備能力の有用性を検討する.〔対象〕二次予防事業対象者の高齢女性36名.〔方法〕運動機能評価,歩行周期変動,応用歩行予備能力,生活活動量,転倒恐怖感を測定し,転倒経験の有無でこれらの平均値を比較した.転倒予測因子を多重ロジスティック回帰分析から検討し,Receiver-Operating-Characteristic曲線からカットオフ値を求めた.〔結果〕転倒群では歩行周期変動が有意に増加し,応用歩行予備能力と生活活動量が有意に低下した.応用歩行予備能力は転倒予測因子として有用性は認められず,生活活動量と中等度の相関を認めた.〔結語〕応用歩行予備能力は生活活動量の評価と併用し,移動能力の補足的な値として利用できる可能性が示唆された.
  • 松田 憲亮, 宗形 龍太朗, 池田 翔, 中原 雅美, 永井 良治, 岡本 龍児, 池田 拓郎
    2015 年 30 巻 6 号 p. 977-980
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕Life Space Assessment (LSA)低得点化に関与する要因を明らかにすることとした.〔対象〕2次介護予防対象30名を対象とした.〔方法〕LSA高得点群と低得点群の2群に分け,各評価項目の得点の平均値における独立2群間の差の検定,各評価項目得点間の関連性,LSA低得点に関与する要因分析を行った.〔結果〕LSA低得点群は高得点群と比較し,4つの評価項目得点の平均値に有意差を示した.LSA低得点の関連要因として転倒自己効力感得点が示唆された.転倒自己効力感得点は膝伸展筋力, Timed Up and Go Test,歩行周期変動率,歩行中の体幹上下方向加速度との関連性を示した.〔結語〕転倒自己効力感は膝伸展筋力,移動能力,歩行中の不安定性との関連性を示し,LSA低得点化の要因であることが示唆される.
  • 今岡 信介, 松原 悦郎
    2015 年 30 巻 6 号 p. 981-985
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕NIRSを使用し脳血管障害患者における,姿勢調節に伴う脳血流動態を明らかにすることとした.〔対象と方法〕対象は脳血管障害患者20名と健常成人20名とし片脚立位時の脳血流動態をNIRSにて測定し,OXYHB濃度変化を分析した.〔結果〕脳血管障害患者は,背側前頭前野の活性化が乏しく,一次感覚運動野周辺領域においても,健常者が一定量の活性化で推移するのに対して,急激な増減を示す傾向がみられた.〔結論〕脳血管障害患者の姿勢調節の評価にNIRSを活用することは有効であり,バランス障害の抽出やリハビリテーション介入における予後予測の一助となる可能性がある.
  • 平野 恵健, 林 健, 新田 收, 西尾 大祐, 皆川 智也, 高橋 秀寿, 木川 浩志
    2015 年 30 巻 6 号 p. 987-991
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕回復期リハビリテーション(リハ)病棟入院時の年齢が臨床経過に及ぼす影響について検討した.対象は,初回発症の脳卒中重度片麻痺患者46名とした.〔対象と方法〕対象者を入院時の年齢で非高齢者群(28名)と高齢者群(18名)の2群に分類し,患者背景,入・退院時の認知機能,神経症候,運動機能(非麻痺側下肢筋力・体幹機能),歩行能力,日常生活活動(ADL),転帰先を比較検討した.〔結果〕患者背景,入院時の認知機能,神経症候,運動機能,歩行能力,ADLは2群間で差がなかった.その一方,退院時の体幹機能,歩行能力,ADL能力は非高齢者群が高齢者群に比べて高かった.〔結語〕回復期リハ病棟入院時に神経症候,運動機能が同様でも,年齢によって体幹機能,歩行能力,ADL能力の改善度が異なることが示唆された.
  • 秋吉 直樹, 山本 澄子
    2015 年 30 巻 6 号 p. 993-998
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕本研究では,先行随伴性姿勢調節(APA)の1つである逆応答現象に着目し,ステップ動作の方向と距離の制御方略を明確にすることを目的とした.〔対象〕健常成人21名.〔方法〕運動課題は,矢状面方向正面を0°とし矢状軸から左右へ30,60,90°の4方向,身長×20%,40%の2つの距離の8条件のステップ動作とし,三次元動作解析装置を用いて計測した.〔結果〕APA期(足底圧中心の動き始め~ステップ脚踵離地)における足底圧中心のステップ脚側および後方への変位量は,0°と比べて他のステップ方向で有意に減少した.〔結語〕各ステップ条件においてAPA期における足底圧中心の前後・左右方向での変位量を調整しており,この時期にステップの方向や距離の制御を行っていることが示唆された.
紹 介
  • 中平 剛志, 越智 久雄, 今井 公一, 笠原 弘樹, 宗野 寿恵, 安藤 卓, 松井 奈穂子, 西村 朋浩, 大川 真司
    2015 年 30 巻 6 号 p. 999-1003
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/01/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕学生が医療面接でニーズを把握する能力を明らかにし,学習方法を検討する.〔対象〕理学療法学科第2学年15名とした.〔方法〕客観的臨床能力試験を用いて医療面接の内容を導入,訴え,現在のADL,以前のADL,要望の5つに区分して所要時間を計測し,比率を算出した.今後の生活に関する質問の範囲と意図を分析した.〔結果〕面接全体の所要時間は平均10.8分であった.15名全員が5つの要素を含んだ質問を実施し,現在のADLの比率が大きかった.質問の範囲は今後の日常生活や仕事に主眼を置くが,事前に得た情報を再度確認する意図が主であった.〔結語〕形式的に医療面接を実施することが学内の到達点であり,学生が対象者個々のニーズを把握する能力を習得するためには臨床実習の経験を通じた学習が重要である.
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