理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
29 巻 , 6 号
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原 著
  • 岩本 直也, 今井 覚志, 斎藤 隆文
    2014 年 29 巻 6 号 p. 849-856
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕競技経験が異なる群間の動作分析実験から,動作の差異を考察し,初心者指導を検討する.〔対象〕ボクシング経験者(26.2±6.1歳)と未経験者(31.3±1.2歳)各5名とした.〔方法〕実験では光刺激を合図に右ストレートで,すばやくターゲットを打つことを要求した.測定装置は筋電計と床反力計を用い,定量化した特徴量を基準に動作を4期間に分割した.測定指標は,6期間時間,床反力作用点(COP)軌跡変位量,および筋活動の各特徴量とし,群間で統計学的解析を行った.〔結果〕経験群でパンチモーション期間の短縮,COP軌跡変位量に準備期の減少と減速期の増加,2筋における筋活動開始時点の変化,および3筋に筋活動時間の短縮が確認された.〔結語〕競技初心者に対して構えの設定に着目し指導教示を検討した.
  • 世古 俊明, 隈元 庸夫, 高橋 由依, 金子 諒介, 田中 昌史, 信太 雅洋
    2014 年 29 巻 6 号 p. 857-860
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕大殿筋,中殿筋の筋活動量を運動の違いで,股伸展,外転トルク値を肢位の違いで比較検討すること.〔対象と方法〕健常成人男性10名の大殿筋,中殿筋,大腿二頭筋,腰部背筋を導出筋とした.運動は股伸展と外転とし,側臥位での股屈曲90度,0度,伸展15度の3肢位で実施した.また運動時の股伸展,外転トルク値を測定した.〔結果〕大殿筋の筋活動量は伸展15度では伸展運動時に,屈曲90度では外転運動時に高値を示した.中殿筋の筋活動量に,差は認められなかった.股伸展トルク値は肢位の違いで差は認められず,外転トルク値は屈曲0度で高値を示した.〔結語〕大殿筋,中殿筋の解剖学的筋走行の特性が筋電図学的に裏付けられた.
  • 宇佐 英幸, 松村 将司, 小川 大輔, 畠 昌史, 市川 和奈, 竹井 仁
    2014 年 29 巻 6 号 p. 861-865
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕Danielsらの徒手筋力検査法におけるgrade 3の筋力値と最大筋力値の関係を明らかにすることとした.〔対象〕健常者21名(平均年齢23.3歳)のボールの蹴り脚とした.〔方法〕股関節屈曲・伸展と膝関節屈曲・伸展それぞれにおける最大努力での静止性筋収縮を実験課題とした.各課題での最大抵抗力を徒手筋力測定器で測定した.grade 3の筋力値と最大筋力値を算出し,回帰分析と共分散分析を行った.〔結果〕得られた四つの回帰直線はすべて予測に役立つことが確認された.また,股関節の屈曲と伸展課題の回帰直線は同一であったが,膝関節の屈曲と伸展課題の回帰直線は異なった.〔結語〕grade 3の筋力値と最大筋力値の間には直線的関係が得られたが,その関係は対象とする運動により異なることが示唆された.
  • 中越 竜馬, 武政 誠一, 南場 芳文, 森岡 寛文, 雄山 正崇, 中山 可奈子
    2014 年 29 巻 6 号 p. 867-871
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕介護保険制度の利用における家族介護者の満足度と経済状況を明らかにすることとした.〔対象〕居宅介護支援事業所を利用している要介護者33名の主たる家族介護者33名とした.〔方法〕ケアプラン実施記録票から介護保険サービスの利用状況を,家族介護者から介護保険制度の利用における満足度と経済状況に関する調査を実施した.〔結果〕介護保険制度に関して,97%の家族介護者が満足していた.また,介護保険サービスの量が「できている群」は「できていない群」に比べ,サービス利用率が高かった.また,サービス利用による経済的負担を理由にサービスを制限している可能性が示された.〔結語〕家族介護の継続のためには家族の経済的負担を軽減するための支援が必要であると考えられた.
  • 田中 惣治, 山本 澄子
    2014 年 29 巻 6 号 p. 873-876
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕麻痺側立脚期に膝が伸展する歩行(extension thrust pattern :以下,ETP)と膝の動きが健常者と近い歩行(normal knee pattern:以下,NKP)の片麻痺者に対し歩行時の麻痺側足関節の筋活動を分析した.〔対象〕対象は回復期片麻痺者14名とした.〔方法〕自由速度の歩行での麻痺側立脚期における麻痺側前脛骨筋と腓腹筋の筋活動を測定した.〔結果〕NPは単脚支持期と比較し荷重応答期で前脛骨筋の筋活動が有意に大きかったが,ETPは立脚期の間で前脛骨筋の活動に有意差を認めなかった.腓腹筋の筋活動は両者において立脚期の間で有意差を認めなかった.〔結語〕麻痺側立脚期に膝が伸展する要因として麻痺側荷重応答期の前脛骨筋の筋活動が関与している可能性が示された.
  • 中村 浩一, 兒玉 隆之, 向野 義人, 鈴木 重行, 福良 剛志, 大和 千絵
    2014 年 29 巻 6 号 p. 877-880
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕active individual muscle stretching(AID)による筋緊張抑制効果を神経生理学的に明らかにすることとした.〔対象〕健常男子学生40名40肢左脚とした.〔方法〕AIDを施行する条件(AID条件)とストレッチングを施行しない条件(control条件)での,誘発筋電図を用いてH波とM波の最大振幅から算出された最大振幅比(Hmax/Mmax)により,ヒラメ筋の状態を評価し,条件間およびストレッチング前後で比較検討した.〔結果〕条件間の最大振幅比に有意差はみられないが,AID前に比べAID後は,有意な低下が認められた.〔結語〕AIDには脊髄運動細胞の興奮性を抑制する働きがあることが示唆される.
  • 正保 哲, 柿崎 藤泰
    2014 年 29 巻 6 号 p. 881-884
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕胸郭拡張差と胸郭の部位別体積変化との関連性を検討し,部位の違いによる胸郭拡張差1 cm当たりの体積変化を示すことを目的とした.〔対象〕対象は若年男性12名とした.〔方法〕三次元動作解析装置による体表に貼付したマーカの変化量から算出される胸郭拡張差と胸郭体積変化を計測した.胸郭拡張差の測定部位は,第3肋骨と胸骨剣状突起および第10肋骨の高さとし,胸郭体積変化は胸骨剣状突起より上部を上部胸郭,下部を下部胸郭とした.〔結果〕胸郭拡張差の各高さと部分的体積変化には,高い正の相関関係が認められた.〔結語〕胸郭拡張差と部分的体積変化の間には高い相関があり,胸郭拡張差1 cm当たりの換気量は,臨床において胸郭可動性から換気量を推察する上で呼吸理学療法の評価法の一助となると思われる.
  • 平野 恵健, 新田 收, 高橋 秀寿, 西尾 大祐, 木川 浩志
    2014 年 29 巻 6 号 p. 885-890
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕脳卒中重度片麻痺患者の退院時の歩行能力を,入院時の身体機能の観点から検討した.〔対象〕回復期リハビリテーション病棟入院時に麻痺側下肢Brunnstrom recovery stage II以下の56名とした.〔方法〕対象者を退院時の歩行能力から歩行監視群と歩行介助群の2群に分類し,これらの間で入院時の患者属性,認知機能,高次脳機能障害の有無,神経症候,非麻痺側膝伸展筋力,体幹機能を用いて比較検討した.次に,t検定,χ2検定において2群間で有意な差を認めた項目を独立変数とし,退院時歩行能力を従属変数とする二項ロジスティック回帰分析を行った.〔結果〕年齢,体幹機能が歩行予後に有意にかかわる変数として抽出された.〔結語〕脳卒中重度片麻痺患者における退院時の歩行能力は,入院時の年齢と体幹機能から推測できることが示唆された.
  • 清水 和代, 髙橋 精一郎
    2014 年 29 巻 6 号 p. 891-897
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕3種類の運動指導方法「指導者の模範指導のみ」,「指導者の模範指導に言語指示があるもの」,「指導者の模範指導に言語指示と音楽があるもの」で,指導を受ける側への影響を生理学的かつ心理的反応から検討した.〔対象〕健常成人30名とした.〔方法〕①5名ずつ6群に分け,3種類の指導方法の順序を変えた組合せで運動負荷による生理学的反応の差異を検証した.②心理的影響についてアンケートを行った.〔結果〕3種類の指導方法の違いによる生理学的反応には有意差は認められなかった.心理的影響についてのアンケートでは,「指導者の模範指導に言語指示と音楽があるもの」が高揚感も落ち着き感も強く感じられた.〔結語〕「指導者の模範指導に言語指示と音楽があるもの」が対象者にとって心理的に最も運動が行い易い指導方法であることが示唆された.
  • 加藤 勝行, 丸山 仁司
    2014 年 29 巻 6 号 p. 899-903
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕PNFの特殊技術における持続効果を反応時間(RT)を用いて検討する.〔対象〕健常成人(男子40名)とした.〔方法〕被験者,交互性の速度変化を伴った関節運動(複合運動)に分類したイニシャルストレッチ(IS),スタビライジングリバーサル(StR),コンビネーション オブ アイソトニックス(CI)の3技術を用いたPNF群,肘の屈伸運動群にランダムに各群10名ずつ分け,各運動群を実施した.またその持続効果は実施前,直後から5,10,15,20,30分後までのRTを7回測定し,検討した.〔結果〕IS群,StR群においては,実施前と比較して実施直後から10分後までRTの短縮する効果が認められた.CI群は実施前と比較して実施直後から15分後までRTの短縮する効果が認められた.肘の運動群においては,実施前と比較して有意差は認められなかった.〔結語〕複合運動群で実施後10~15分間の持続的効果が得られたことから,臨床応用での理学療法技術における有用性が示唆された.
  • 乙戸 崇寛, 赤坂 清和
    2014 年 29 巻 6 号 p. 905-909
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕本研究の目的は3Dデジタイザーによる骨模型の肩甲骨角度の測定信頼性を評価することである.〔対象〕健常成人男性16名.〔方法〕肩甲骨の前傾-後傾角度,上方回旋-下方回旋角度,内旋-外旋角度のICC(1,2),ICC(2,1),95%CI,SEM[°]を各々求めた.〔結果〕ICC(1,2)は0.89~0.71,ICC(2,1)は0.89~0.74,95%CIは0.96~0.51,SEMは0.47~0.13であった.〔結語〕3Dデジタイザーによる肩甲骨角度の測定ではSEMが小さかったものの,骨指標の規定をさらに厳密化してICCを改善する必要性が示された.
  • 笠原 敏史, 吉田 美里, 齊藤 展士, 高橋 光彦, 柚原 千穂
    2014 年 29 巻 6 号 p. 911-915
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕高齢者のスクワット動作時の下肢関節運動の特徴について調べた.〔対象〕60歳代と70歳代の健常高齢者19名(平均70.5歳).〔方法〕閉眼スクワット動作時の下肢関節運動の反応時間,最大屈曲または背屈角度,最大膝間距離,足角と重心変化を計測した.〔結果〕関節間および年代間に反応時間の差は認められなかった.70歳代の膝関節屈曲角度は60歳代に比べ有意に小さかった.膝間距離は拡大していたが,年代間に差は認められなかった.60歳代では膝関節,70歳代では股および膝関節に下方重心変位との間に有意な相関が認められた.〔結語〕健常高齢者のスクワット動作時の膝関節角度は小さく,膝関節は内反する可能性が示された.健常高齢者に対しスクワット動作を行う時,矢状面のみならず前額面上の運動も考慮する必要がある.
  • 中北 智士, 和田 治, 飛山 義憲
    2014 年 29 巻 6 号 p. 917-922
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕人工膝関節全置換術後早期の理学療法における疼痛強度および疼痛部位の推移を明らかにすることとした.〔対象〕人工膝関節全置換術後の患者197名とした.〔方法〕術後1日目より開始し,5日目での退院を目指す早期の理学療法介入を行った.退院日までの5日間からなる評価時期に,対象者から聴取して得られる安静時と歩行時の疼痛部位とその程度の推移を分析した.〔結果〕疼痛強度の推移をみると,術後2日目以降の安静時痛と歩行時痛は1日目と比較して有意に低値を示し,さらに術後3日目以降は,2日目と比較して有意に低値を示した.安静時痛は創部,膝蓋骨内側および膝窩に多く,歩行時痛は,創部,膝窩,膝蓋骨内側および大腿前面に多かった.〔結語〕術後早期から創部以外の疼痛も考慮した理学療法を実施することが重要である.
  • 直井 俊祐, 勝平 純司, 丸山 仁司
    2014 年 29 巻 6 号 p. 923-926
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕リュックサックの有無および重量の違いが歩行動作に及ぼす影響を運動学・運動力学的に明らかにすることとした.〔対象〕健常若年群16名と健常高齢群8名とした.〔方法〕三次元動作解析装置と床反力計を用いて歩行動作の計測を行い,リュックサック重量の増減に対する運動学・運動力学的変化を群間ごとに比較した.〔結果〕リュックサックの重量増加に伴い,両群で骨盤前傾角度が有意に増加した.腰部屈曲・伸展モーメントは若年群で有意に増減し,高齢群で有意でないものの同様の傾向を示した.〔結語〕若年者と高齢者ともにリュックサックの重量増加により腰背部の負担が軽減された.
  • 高橋 猛, Mohammod Monirul ISLAM, 森脇 龍太, 井上 登太, 成田 誠, 竹島 伸生
    2014 年 29 巻 6 号 p. 927-931
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕軽費老人ホーム入所女性に他動式マシンによる運動を指導し,運動の効果を調べた.〔対象と方法〕高齢女性28名を対象とし,運動は週2回で12週間実施した.指標は,アームカール(AC),チェアースタンド(CS),アップアンドゴー(UG),シットアンドリーチ(SR),バックスクラッチ(BS),ファンクショナルリーチ(FR),12分間歩行テスト(TW)とした.〔結果〕運動開始前は地域在住高齢者と比較して極めて低い水準であった.ACとTWは交互作用が認められ,運動効果が示された.運動群のACの変化率は25.1%,TWは24.3%であった.〔結語〕入所時の運動前機能的体力は極めて低かったが,受動的運動による短期的な運動は効果があり,他動式マシンによる軽度の運動は健康づくりの支援として有効であった.
  • 浜岡 克伺, 前田 理奈, 岡林 碧, 杉元 歩実, 山川 卓伸, 山中 伸, 橋本 豊年, 吉本 好延
    2014 年 29 巻 6 号 p. 933-937
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕本研究は,FIMを運動項目および認知項目別に分類しcut-off値を明らかにすることであった.〔対象〕対象は脳卒中患者215人とした.〔方法〕方法は,過去5年間の診療録を後向きに調査した.退院後の転帰先を在宅復帰と施設入所・転院の2群に分類し,cut-off値はROC曲線から算出した.〔結果〕FIM運動項目のcut-off値57.5点では,感度78.7%,特異度89.7%であり,FIM認知項目のcut-off値23.5点では,感度73.7%,特異度80.6%であった.〔結語〕脳卒中患者の在宅復帰には,FIM運動項目57.5点,FIM認知項目23.5点以上の能力が必要であることが示唆された.
  • 森上 亜城洋, 西田 裕介, 廣野 文隆, 中村 昌樹
    2014 年 29 巻 6 号 p. 939-943
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕下腿最大周径と身体組成,栄養状態ならびに日常生活動作との関係を検討し,体重推定式を作成した.〔対象〕超高齢入院患者30名.〔方法〕測定項目は,下腿最大周径,体重,推定身長,BMI,全身筋肉量,体脂肪量,骨格筋量指数,アルブミン値,Barthael indexである.〔結果〕下腿最大周径は身体組成,栄養状態ならびに日常生活動作の間に有意な相関が認められた.体重推定回帰式は,体重 = 下腿最大周径×2.0-13.9 となり,寄与率は0.64であった.〔結語〕下腿最大周径は,超高齢入院患者の体重を推定するうえで有益な身体計測項目であることが示唆された.
  • 吉田 英樹, 齋藤 茂樹, 前田 貴哉, 佐藤 菜奈子, 佐藤 結衣, 小山内 太郎, 原 幹周, 成田 大一
    2014 年 29 巻 6 号 p. 945-948
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕骨格筋へのキセノン光の経皮的照射(Xe光照射)が筋血流量を増加させるか否かを明らにすることとした.〔対象〕健常者13例の左右の下腿三頭筋とした.〔方法〕全対象者に,実験1として安静腹臥位での10分間の左右下腿三頭筋に対するXe光照射,実験2として安静腹臥位保持のみ(コントロール)の2つの実験を日を改めて実施し,各実験実施中の下腿三頭筋の筋血流量を測定した.〔結果〕時間経過に伴う筋血流量に,実験1では有意な増加が認められたが,実験2では明らかな変化は認められなかった.さらに,実験2と比較して,実験1での筋血流量が有意に増加していた.〔結語〕骨格筋へのXe光照射は筋血流量を増加させる.
  • 牧野 圭太郎, 井平 光, 水本 淳, 古名 丈人
    2014 年 29 巻 6 号 p. 949-953
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕膝伸展運動中の筋の同時活動を等尺性運動と等速性運動で測定し,異なる運動様式における同時活動と発揮筋力および運動パフォーマンスとの関連性を検討すること.〔対象〕健常若年者19名.〔方法〕膝伸展運動の主動作筋と拮抗筋の筋活動からcoactivation indexを算出し,膝伸展筋力,timed up and go testとの関連性を検討した.〔結果〕等速性運動でcoactivation indexと膝伸展筋力との間に負の関連性が認められた.また,両運動様式のcoactivation indexとtimed up and go testとの間に負の関連性が認められた.〔結語〕膝伸展運動時の過剰な同時活動は,発揮筋力およびtimed up and go testのパフォーマンスを低下させる可能性が示唆された.
  • 齊藤 明, 佐々木 誠, 若狭 正彦, 上村 佐知子, 岡田 恭司
    2014 年 29 巻 6 号 p. 955-959
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕体幹肢位および性別が片脚着地時の膝関節角度や筋活動に及ぼす影響を明らかにすることである.〔対象〕健常大学生40名とした.〔方法〕自然で楽な姿勢,体幹屈曲位,右側屈位での高さ40 cmの台からの片脚着地動作を行い,この時の膝関節屈曲と外反角度,およびhamstrings / quadriceps ratio (HQR)を,これらの体幹肢位間および男女間で比較した.〔結果〕他の肢位に比べ体幹屈曲位では膝関節屈曲角度,HQRが有意に高く,体幹右側屈位では膝関節外反角度が有意に大きかった.女性では男性に比べ膝関節外反角度が有意に高く,HQRが有意に低かった.〔結語〕体幹肢位,性別は片脚着地時の膝関節角度と筋活動に影響を及ぼし,前十字靱帯損傷の一要因であることが示唆される.
  • 芝﨑 伸彦, 望月 久, 今井 哲也, 沼山 貴也
    2014 年 29 巻 6 号 p. 961-963
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕筋萎縮性側索硬化症患者(ALS)のベッドアップ角度の姿勢の違いによる気道内圧変化を明らかにすることである.〔対象〕侵襲的人工呼吸器管理のALS患者10名とした.〔方法〕ベッドアップ角度0°(0°群),30°(30°群),60°(60°群)における,最高気道内圧を群間で比較した.〔結果〕60°群では,0°群および30°群と比較して最高気道内圧が有意に高かった.〔結語〕筋萎縮性側索硬化症患者の陽圧換気においてベッドアップ座位により気道内圧が増加することから,ベッドアップの際には気道内圧の変動に留意する必要がある.
  • 松村 将司, 宇佐 英幸, 小川 大輔, 市川 和奈, 畠 昌史, 清水 洋治, 見供 翔, 古谷 英孝, 竹井 仁
    2014 年 29 巻 6 号 p. 965-971
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕骨盤・下肢アライメントの年代間の相違とその性差を検討した.〔対象〕脊柱,下肢に整形外科的既往のない男女141名を,若年群,中年群,高齢群に分けた.〔方法〕骨盤前傾角度,膝伸展角度,骨盤傾斜角度,FTA,Q-angle,大腿骨前捻角,navicular drop test,leg-heel alignmentの測定を行った.〔結果〕高齢群でアライメント変化が著明に現れ,男性は膝屈曲方向,女性は骨盤後傾,股外旋,膝内反・屈曲方向へと変化することが示唆された.また,骨盤前傾角度,FTAは高齢群で性差がなくなることが明らかとなった.〔結語〕男女それぞれのアライメント変化の傾向を考慮し,理学療法を提供していくことが重要であると考える.
  • 原 毅, 井川 達也, 佐野 充広, 四宮 美穂, 中野 徹, 松澤 克, 石井 貴弥, 松本 恭平, 吉田 智香子, 櫻井 愛子, 草野 ...
    2014 年 29 巻 6 号 p. 973-978
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕周術期消化器がん患者の手術後身体運動機能の影響因子を患者情報から検討することとした.〔対象〕周術期消化器がん患者101例とした.〔方法〕手術後身体運動機能評価は,6分間歩行距離(6MWD)を使用し,400 mを境に2群に分類した.患者情報は,基本情報(年齢,性別,がん進行度,手術部位,body mass index),手術情報(手術時間,出血量,手術術式),生化学データ(血清アルブミン値[Alb],小野寺式栄養指数,C反応性蛋白)を収集した.〔結果〕6MWDの2群を従属変数としたロジスティック回帰分析より,有意な独立変数には手術後Albが検出された.〔結語〕周術期消化器がん患者の手術後の身体運動遂行に同時期のAlbは,全身状態を捉える可能性があり,手術後身体運動への影響指標として有用であると考えられる.
  • 松井 滉平, 網本 怜子, 刀坂 太, 文野 住文, 鈴木 俊明
    2014 年 29 巻 6 号 p. 979-982
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕ホールドリラックスを利用したリラックスイメージが脊髄神経機能の興奮性に与える影響をF波にて検討した.〔対象〕この研究に参加する対象者は健康な成人26人,平均年齢21.5±2.0歳とした.〔方法〕左母指球筋につながる正中神経を刺激し,安静時,リラックスイメージ中のF波を測定した.〔結果〕リラックスイメージ中のF波出現頻度・振幅F/M比は安静時と比べて著明な変化はみられなかった.しかし,F波出現頻度では安静時と比較してリラックスイメージ15分後に有意な低下を認めた.〔結語〕最大収縮後のリラックスイメージは脊髄神経機能の興奮性を低下させる可能性があることが推察された.
  • 中越 竜馬, 武政 誠一, 南場 芳文, 森岡 寛文, 雄山 正崇, 中山 可奈子
    2014 年 29 巻 6 号 p. 983-987
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕今後の介護サービスのあり方やサービスの質の向上に役立てる資料とするために,居宅サービスの利用における家族介護者の満足度に関する実態調査を行った.〔対象〕居宅介護支援事業所を利用している要介護者33名の主たる家族介護者33名とした.〔方法〕家族介護者に居宅サービスの利用における満足度とその理由について調査を実施した.〔結果〕通所リハ,通所介護,福祉用具の順に満足度が高かった.理由として,これらのサービス利用により自分の時間が取れる,負担の軽減につながるという肯定的な意見がみられた.しかし,各サービスについては否定的な意見もあり課題があることが示された.〔結語〕居宅サービスの利用は介護者の負担の軽減に有用であるが,サービス提供には改善すべき課題があることが示唆された.
  • 小沼 佳代, 島崎 崇史, 矢作 友里, 竹中 晃二
    2014 年 29 巻 6 号 p. 989-993
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕退院6ヵ月後の脳卒中患者の社会的活動に影響を及ぼす要因を明らかにすることとした.〔対象〕脳卒中患者45名.〔方法〕退院3ヵ月後,および6ヵ月後に質問紙調査を行った.退院6ヵ月後の社会的活動性を基準変数とし,年齢,性別,退院3ヵ月後の日常生活動作能力,社会的活動実施意図,行動計画,および対処計画を説明変数とするカテゴリカル回帰分析を用いて,退院6ヵ月後の社会的活動に関連する要因を検討した.〔結果〕行動計画および対処計画が,退院6ヵ月後の社会的活動に影響を及ぼすことが明らかになった.〔結語〕社会的活動性の向上を目的とした支援には,詳細な計画の立案を促すことが有効であることが示唆された.
  • 北地 雄, 鈴木 淳志, 原島 宏明, 宮野 佐年
    2014 年 29 巻 6 号 p. 995-1000
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕リハビリテーションの阻害因子である脳卒中後の抑うつとアパシーに関連する因子を抽出し,より円滑で効果的なリハを提供する一助を得ること.〔対象〕亜急性期脳卒中者23名.〔方法〕抑うつとアパシーをそれぞれCES-Dとやる気スコアを用い評価した.身体機能面,心理・精神的側面,社会的側面,およびQOLとの関連は相関分析と回帰分析を用いた.〔結果〕抑うつ症状,アパシーともに約35%に認められた.どちらも心理・精神的側面およびQOLと関連した一方で,アパシーのみが身体機能面,社会的側面と関連した.回帰分析から,抑うつには心理・精神的側面,アパシーには年齢が強く影響することが示された.〔結語〕高齢であり,心理・精神的変調が示唆される脳卒中者のリハの進行には,特に配慮を要することが示唆された.
  • 蛭間 基夫, 角田 友紀
    2014 年 29 巻 6 号 p. 1001-1005
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕住宅改善での理学療法士(PT)と作業療法士(OT),各々の役割や専門性は曖昧とされるため,本報告の目的は各々の固有の役割や専門性を検討することにある.〔対象〕両協会から抽出した全国のPT:3,795人,OT:2,094人であった.〔方法〕質問紙によるアンケートを2010年8月から2ヵ月間行った(回答率はPT:40.3%,OT:37.5%).〔結果〕住宅改善での連携職種は両者ともに介護支援専門員が最多で,次いでPTはOT,OTはPTであった.相互の役割に相違はなく,相互連携は必要とする意識が高かった.また,動作,ADLの専門はPTが移動,OTがSelf-careとIADLとする共通認識があった.〔結語〕同じ役割で連携を重視する意識は動作,ADLへの両者の共通認識があることが示唆された.
  • 久保 晃, 黒澤 和生, 丸山 仁司
    2014 年 29 巻 6 号 p. 1007-1009
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕理学療法学科(PT)3年次末での学習および生活面の満足度を東日本大震災(以下震災)発生から3年間の変化を出身地域も考慮して明らかにすること.〔対象〕国際医療福祉大学PTに所属し震災発生の平成23年4月に3年生で学年末に調査へ協力の得られた98名と同24,25年に3年に在籍した計292名.〔方法〕入学から3学年末までを振り返って学習と生活面の満足度をvisual analogue scaleで調査した.また,福島,宮城,岩手,茨城県出身者を震災該当地域出身者として他地域出身者と満足度を比較した.〔結果〕発生年の学習満足度のみ他の年と比べ有意に低かった.生活満足度は学習に比べ高かった.出身地域による異なる傾向は認められなかった.〔結語〕震災の影響は翌年から回復していたと考えられる.
  • 中村 凌, 三栖 翔吾, 上田 雄也, 澤 龍一, 中津 伸之, 斎藤 貴, 杉本 大貴, 村田 峻輔, 山﨑 蓉子, 堤本 広大, 中窪 ...
    2014 年 29 巻 6 号 p. 1011-1015
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕要介護高齢者における身体機能の認識誤差と手段的日常生活活動(IADL)障害との関連性を明らかにすることとした.〔対象〕認知機能に障害のない要介護高齢者34名とした.〔方法〕身体機能認識能力を,前方最大リーチ距離からその予測値を減じて最大リーチ距離の認識誤差(ED)として算出する方法で測定し,その大きさの評価にEDの絶対値を用いた.老研式活動能力指標(TMIG)の手段的自立の項目を指標とするIADL障害の有無に対する身体機能認識能力の影響を,ロジスティック回帰分析により評価した.〔結果〕IADL障害ありに対するEDの絶対値のオッズ比は1.2(95%CI 1.01-1.49)であった.〔結語〕身体機能の認識誤差とIADL障害との関連性が示唆された.
  • 北地 雄, 鈴木 淳志, 原島 宏明, 宮野 佐年
    2014 年 29 巻 6 号 p. 1017-1022
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕亜急性期脳卒中者におけるQOLと関連する身体機能面,心理・精神的側面,および社会的側面を抽出することによって全人的アプローチを推進し,より円滑で効果的なリハビリテーションを提供する一助を得ること.〔対象〕脳卒中者23名.〔方法〕QOLはStroke Specific QOLを用い評価し,それと身体機能面,心理・精神的側面,および社会的側面との関連を相関分析と重回帰分析を用い調査した.〔結果〕全体的なQOLは特に身体機能面,認知面,および心理面と関連したが(R2=0.885),QOLの構成要素はそれぞれが互いに影響を及ぼしあっていた.〔結語〕身体的なリハビリテーションのみならず,認知面への介入,心理的ケア,および社会的な側面へのアプローチ,すなわち全人的なアプローチの重要性が示唆された.
  • 北地 雄, 鈴木 淳志, 原島 宏明, 宮野 佐年
    2014 年 29 巻 6 号 p. 1023-1026
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕集中的なリハビリテーションが行われる回復期病棟入院時の脳卒中者に対し,リハビリテーションに対するモチベーションを調査し,その関連因子を抽出することによって,より円滑で効果的なリハを提供する一助を得ること.〔対象〕脳卒中者23名.〔方法〕モチベーションはリハビリテーションに対する期待度を聴取することで評価し,それと身体機能面,心理・精神的側面,社会的側面およびQOLとの関連を相関分析と回帰分析を用い調査した.〔結果〕モチベーションは日常生活動作能力や自立度,良好なコミュニケーション能力や気分,およびバイタリティと関連し,特に日常生活自立度と気分が重要であった(R2=0.524).〔結語〕日常生活自立度の向上,良好なコミュニケーション,および心理的ケアがモチベーションを向上させる可能性が示唆された.
  • 森上 亜城洋, 西田 裕介, 三谷 美歩, 中村 昌樹
    2014 年 29 巻 6 号 p. 1027-1031
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/21
    ジャーナル フリー
    〔目的〕排泄行為と下腿最大周径,身体組成および栄養状態の間の関係性ならびに影響度から排泄行為能力に与える要因を把握することとした.〔対象〕後期高齢入院患者66名.〔方法〕排泄行為(バーサルインデックス)と,下腿長を100%とする腓骨頭下端から26%の部位での下腿最大周径,身体組成(予測身長,体重,BMI,筋肉量),および医科健診での栄養状態(血清アルブミン)との間の関係性を,相関および回帰分析により調べた.〔結果〕排泄行為は下腿最大周径と身体組成と栄養状態との間に有意な相関関係を示した.重回帰モデルにおいて排泄行為に影響する要因として下腿最大周径とAlbが選択された.〔結語〕下腿最大周径とAlbにより排泄行為能力を予測できる.
症例研究
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