理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
16 巻 , 3 号
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特集 : モータースキルと理学療法
  • 谷 浩明
    2001 年 16 巻 3 号 p. 111-115
    発行日: 2001年
    公開日: 2001/12/27
    ジャーナル フリー
    スキルは練習を通して獲得される行動で、複数の能力によって構成される。熟練者と初心者のスキルの違いは構成する能力が練習によって変化することに一因がある。この変化は、注意配分の変化と関連があると考えられ、注意の焦点、予測といった情報処理の観点から研究が行われている。これらの知見から熟練者研究の問題点と適用について考える。
  • 丸山 仁司
    2001 年 16 巻 3 号 p. 117-121
    発行日: 2001年
    公開日: 2001/12/27
    ジャーナル フリー
    運動技能には、フォーム、正確さ、速さ、適応性、恒常性の要素が重要である。これらは学習により、運動技術が向上し、運動技能となる。運動技能と技術の相違、運動技能の評価方法について述べた。評価には、筋電図、誤差、反応時間、エネルギー、運動軌跡、視覚的動作分析などの指標を用いることで多角的に評価することが可能となる。その評価法の概要について述べた。
  • 橋本 雅至, 中江 徳彦
    2001 年 16 巻 3 号 p. 123-128
    発行日: 2001年
    公開日: 2001/12/27
    ジャーナル フリー
    身体の土台である足部の機能を前、中、後足部の3つに分類し、運動学的に評価する。足部にはその特性として可動性と固定性が要求される。特に後足部は横足根関節を介して前足部に作用し、足部全体の可動性と固定性に関与する部分である。さらに後足部の機能に影響をもたらすものとして脛骨の形状(脛骨捻転、正面天蓋角など)がある。後足部の動きは距骨下関節を介して下腿の回旋に連鎖する。本稿では足部の特徴が下肢から身体全体に連鎖することを示し、足部の評価が身体運動の制御を理解する上で重要であることを述べる。
  • 眞壽田 三葉, ANDREW Paul D.
    2001 年 16 巻 3 号 p. 129-132
    発行日: 2001年
    公開日: 2001/12/27
    ジャーナル フリー
    運動における筋の役割を2つの側面から考える。はじめに、人間の体には大きく長い筋と、小さく短い筋がある関節にまたがっている場合、その関節運動には機械的な役割をほとんど果たさない。小さく短い筋の役割について、形態学的な報告から検討する。もう一つは、切断などの感覚入力が遮断された状態と脳卒中片麻痺という2つの異常な段階における四肢筋の活動欠如が中枢神経系に与える影響について検討する。
  • 大橋 ゆかり
    2001 年 16 巻 3 号 p. 133-137
    発行日: 2001年
    公開日: 2001/12/27
    ジャーナル フリー
    練習により課題運動を習得していく過程では様々な情報を取り込み、処理することが不可欠である。課題運動の習得に必要な情報には、課題運動の遂行にともなって生じる固有受容感覚などの内在的フィードバックと指導者から与えられる結果の知識などの外付的フィードバックの2種類がある。情報処理としては、まず内在的フィードバックを記憶しておき、後に外付的フィードバックと内在的フィードバックを比較照合する過程がある。本稿では内外のフィードバックを比較照合するのにどのくらいの時間が必要か、内在的フィードバックはどのようなイメージで記憶されるのかなどを検討する。また最終項では運動学習の理論と方法を理学療法に取り入れるための切り口に言及する
  • 関屋 昇
    2001 年 16 巻 3 号 p. 139-143
    発行日: 2001年
    公開日: 2001/12/27
    ジャーナル フリー
    歩行開始の運動制御を理解することは、定常歩行と同様に重要である。健常者の歩行開始は、下腿三頭筋の活動低下およびこれに続く前脛骨筋の活動により開始される。これらの筋群の作用による足圧中心の後方移動が起こって、身体が重力に引かれて前方に回転することにより、前方への重心移動が開始される。この基本パターンは年齢に関係なく一定であるが、足圧中心の後方移動は子供や高齢者では小さくなる。また、大人でも子供でも、最初の一歩の終了までに必要な時間は歩行速度には依存せず、生体力学的条件により決定される。パーキンソン病の歩行開始は、振り出し開始までの時間が延長することが特徴的である。
  • 冨田 昌夫
    2001 年 16 巻 3 号 p. 145-150
    発行日: 2001年
    公開日: 2001/12/27
    ジャーナル フリー
    私達は同時に並行して、環境から多数の情報を入手して 無自覚のうちに処理して活動の準備状態を整えている。意識にのぼるのはこれら処理されている情報のほんの一握りの知覚である。また、知覚の初期過程が無自覚に処理されているので言語的、意識的な注意では、知覚そのものを修正することはできない。そのため適応行動を拡大するためには患者さんの無自覚な気づきを変えるアプローチが必要である。すでに患者さんと一緒に動き、誘導して非言語的なコミュニケーションを通じた治療の重要性に関しては述べた。今回は動きを誘導するだけでなく、さらに共感することがきわめて重要であることを述べた。
  • 中山 彰一
    2001 年 16 巻 3 号 p. 151-155
    発行日: 2001年
    公開日: 2001/12/27
    ジャーナル フリー
    近年、関節の機能と障害が関節神経生理学的側面より重視され始めた。関節を操作する専門家であるPTは運動学、生体力学的観点からの知識、技術は長けているが、神経生理学的視点より論ずることは少なかった。関節構成体には沢山の神経受容器が存在するが、種々の理学療法が与える神経生理学的影響については殆ど未解明といっても過言ではない。例えば、関節への徒手的操作が関節包、靭帯等にどの様な神経生理学的変化を与えているのか? また関節損傷や構成体の退化変性は神経受容器の機能と神経 · 筋協調にどの様な影響を与えているのか? 文献的考察を加えながら関節神経生理について言及したい。
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