最近1年半の間に,当院で入院治療を行ったアトピー性皮膚炎の患者は6名であった。
これら各々の症例について,入院後の問診や看護記録などをもとに,皮膚症状の悪化因子などについて心理的社会的側面から検討を行った。今回の検討の結果,東日本大震災による影響,ステロイド忌避,職場や家庭における人間関係,これらの要因に伴う掻破行動による細菌感染などがアトピー性皮膚炎の増悪に関与していると考えられた。いずれの症例も入院治療により皮膚症状の改善が認められた。(皮膚の科学,増20: 42-46, 2013)
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