皮膚の科学
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2 巻 , 6 号
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カラーライブラリー
講座
  • 堀尾 武
    2003 年 2 巻 6 号 p. 499-510
    発行日: 2003年
    公開日: 2012/02/16
    ジャーナル 認証あり
    本講座の第II編ですでに述べたように,光のエネルギーはアレルギー反応を惹起する作用がある。一方,紫外線にはアレルギー(免疫)反応を抑制することも明らかとなってきた。光免疫学とは,この両面を研究する分野であるが,本稿では紫外線免疫抑制の機序について概説した。紫外線は,皮膚を構成する種々の免疫担当細胞に作用してその機能を抑制する。その結果,接触過敏反応,感染免疫,腫瘍免疫などの細胞性免疫が抑えられるばかりではなく,抗原特異的なトレランスが誘導される。光免疫学は,皮膚癌発症機序の理解や光線療法奏効機序の解明に重要である。
綜説
  • 喜多野 征夫
    2003 年 2 巻 6 号 p. 511-517
    発行日: 2003年
    公開日: 2012/02/16
    ジャーナル 認証あり
    細胞の活動の根幹にかかわる物質の異常が,いくつかの遺伝性皮膚疾患の原因であることが明らかにされた。Werner症候群,Rothmund-Thomson症候群,Bloom症候群の3つの症候群は染色体の不安定性を示し,癌の発生率が高く,早老症が生じる。これらの症候群ではヘリカーゼの異常が認められた。表皮ケラチノサイトの棘融解とデスモソームの形成不全が見られるDarier病とHailey-Hailey病においてはCa2+ATPaseポンプの異常が原因であることが明らかにされた。ケラチノサイトの培養において,低 Ca2+濃度の培地では密着帯とデスモソームの形成は起こらないことはよく知られているが,細胞内Ca2+がこの際にどのような動きを示しているかに関しては充分解析されていない。NF-κBは転写因子として多くの遺伝子の発現を調節し,免疫,炎症などにおいて重要な役割を演じている。NF-κBを活性化するIκB kinaseの一部を構成しているNEMOの遺伝子の変異が色素失調症で見出された。
症例
-これからの皮膚科診療を考える会-
  • 早川 律子
    2003 年 2 巻 6 号 p. 537-544
    発行日: 2003年
    公開日: 2012/02/16
    ジャーナル 認証あり
    接触性皮膚炎はその発症機序により一次刺激性皮膚炎,光毒性皮膚炎,アレルギー性皮膚炎,光アレルギー性皮膚炎,接触蕁麻疹,全身接触型皮膚炎,接触皮膚炎症候群に分類される。アレルギー性皮膚炎の原因は生活環境,職場環境によって変化する。植物,食物,日用品,化粧品,外用剤,職場で接する化学物質等が原因となる。近年衣類の分散染料による皮膚炎が増加している。金属,革製品の接着剤が原因となる。アロマテラピーが流行し香料性皮膚炎が増加している。外用剤の主成分,防腐剤,活性剤等の基礎成分が原因となる。光のエネルギーが作用してアレルギー反応を起こし皮膚炎を生ずるのを光アレルギー性皮膚炎という。原因物質には香料,殺菌防腐剤,紫外線吸収剤,非ステロイド剤などがある。ゴムのラッテクス蛋白による接触蕁麻疹やアナフィラキシー症状はゴム手袋を汎用する医療従事者の間でクローズアップされている。
  • 渡邉 建彦
    2003 年 2 巻 6 号 p. 545-550
    発行日: 2003年
    公開日: 2012/02/16
    ジャーナル 認証あり
    ヒスタミンは,H1受容体を介す平滑筋収縮,血管透過性亢進とH2受容体を介す胃酸分泌促進の三大薬理作用をもち,過剰反応は,それぞれ,I型アレルギー性疾患,消化性潰瘍で,治療薬としてH1,H2ブロッカーが用いられている。しかし,ヒスタミンは,それ以外にも,中枢機能,免疫調節,細胞増殖など重要な役割を果たしているといわれているが,生理学的な作用は不明である。本講演では,PET(Positron Emission Tomography)を用いた第二世代抗ヒスタミン薬(H1ブロッカー)の非鎮静性機構の研究を述べた後,ヒスタミンの産生酵素であるヒスチジン脱炭酸酵素遺伝子のノックアウトマウスを用いたヒスタミンの既知作用の確認と新規作用に関する研究を紹介した。
  • 衣笠 哲雄, 北吉 光
    2003 年 2 巻 6 号 p. 551-558
    発行日: 2003年
    公開日: 2012/02/16
    ジャーナル 認証あり
    コンピューターをはじめとする情報通信分野が著しい発達をとげているこの21世紀初頭にあっても,『毛』に関して悩みの深い人々は老若男女を問わずきわめて多く,また,日進月歩といわれる医療の分野においても,いまだ十二分にその悩みを解決できているとはいいがたい状況にある。
    今回,『毛』に関する医療の中で,とくに脱毛(絶縁針脱毛・レーザー脱毛),新しい育毛術(真空含育毛法),および植毛術(単一毛植毛術)について概説するとともに,当院において我々が行っている治療方法等について報告する。
追加発言
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