重症成人アトピー性皮膚炎(以下,AD) 患者を対象にした教育入院プログラムにおける心理的アプローチとして, ストレスマネジメントを実施している。ストレスに対しての気づきや心身相関への理解が希薄であるAD 患者も少なくなく, そのような場合, 有効なストレス対処がなされず症状増悪への影響は大きい。患者自身によるストレスや心身相関の気づきには,「教育的理解」よりも「体験的理解」が有効であることから, 心理テストによるストレスの客観化や「質問・引き出し型」のコミュニケーション, リラクセーション体験などによってストレスに関する洞察を促す「体験型ストレスマネジメント」が効果的だと考えている。(皮膚の科学,増18: 39-42, 2012)
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