皮膚の科学
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7 巻 , 6 号
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症例
  • 熊本 貴之, 小田 香織, 澤本 学, 柳下 晃一, 磯貝 理恵子, 山田 秀和
    2008 年 7 巻 6 号 p. 654-658
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/11/10
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    近年,外科的手術全般の術前,術後の消毒の有無が必要であるかについて疑問を投げかける報告が多い。皮膚科領域においては,EBMを満足させうる報告はない。そこで,今回,我々は皮膚科外来小手術における術中の未滅菌手袋の使用や,術後の消毒や抗生剤の内服の有無が術後感染に影響を与えるかどうかを1年を通じて検討を行った。結果,240例の対象患者の内,脱落となった51例を除いた189例中,明らかな術後感染を疑う症例は1年を通じて1件のみであった。以上より,性別,年齢,部位,季節,未滅菌手袋による操作でも関係なく術後感染はほとんど起こらず,群間差が見られなかった事より,皮膚科外来小手術(5mm以下のバイオパンチ®使用に限る)後は消毒の有無や術後の抗生剤の内服,術中の未滅菌手袋の使用は術後感染に影響しないのではないかと考えた。
  • 清水 裕希, 松田 浩子, 小阪 博, 川上 学
    2008 年 7 巻 6 号 p. 659-664
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/11/10
    ジャーナル 認証あり
    Sweet病は種々の疾患と合併することが知られているが,我々は骨髄増殖性疾患の中でも比較的稀な本態性血小板血症に合併した症例を報告する。
    症例は76歳,男性。受診の2年前から基礎疾患もなく持続性の高度の血小板増加を呈していた。発熱, 後頚部痛,顔面の紅斑が出現したため当院を受診した。白血球数,血小板数および炎症反応の著明な上昇があり,骨髄穿刺および生検の結果も加えて,本症例を本態性血小板血症に合併したSweet病と診断した。プレドニゾロン30mg/日で治療開始し,Sweet病の皮疹は速やかに消失し再燃はなかった。Sweet病はMPD,MDSに合併することが多いとされ,本態性血小板血症患者で感染を契機にSweet病が発症した可能性も考えられる。
  • 米田 雅子, 櫟原 維華, 落合 宏司, 大津 詩子, 森脇 真一, 清金 公裕
    2008 年 7 巻 6 号 p. 665-671
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/11/10
    ジャーナル 認証あり
    症例1: 64歳,女性。2007年7月胃癌に対して胃全摘術を施行,術後胸水貯留と感染を合併したが抗生剤投与にて改善した。同年8月より両下肢に紫斑が出現した。
    症例2: 78歳,女性。6年前より慢性腎不全にて透析中であった。2007年8月より出現した不明熱,CRP高値に対して近医にて抗生剤投与を受けた。同年9月両下腿に紫斑が出現した。腫瘍マーカー上昇,アスペルギルス抗原陽性,縦隔リンパ節腫大を認めた。両症例ともに臨床所見に加え組織学的に真皮血管のフィブリノイド変性と血管周囲の核破砕物がみられ,蛍光抗体法にて血管へのC3, IgAの沈着を認めたため,アナフィラクトイド紫斑と診断した。同症の発症誘因として悪性腫瘍,外科的侵襲,感染,慢性腎不全などが考えられた。
  • 中富 瑠璃子, 益田 浩司, 岸本 三郎
    2008 年 7 巻 6 号 p. 672-675
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/11/10
    ジャーナル 認証あり
    72歳,男性。膵癌に対しTS-1®(テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤)を120mg/day内服開始後,約12週間目にテガフールの総量6gの時点で,鼻背,両頬部に紅斑が出現した。頬部の病理組織像では角質増殖,基底層の液状変性,真皮では血管や毛包周囲に密なリンパ球浸潤を認めた。蛍光抗体直接法では表皮真皮境界部にIgA,IgG,IgM,C3の沈着が陽性であった。DLSTテストとTS-1®,テガフール,ギメラシル,オテラシルカリウムのパッチテストの結果はいずれも陰性であったが,TS-1®内服中止後約2週間で病変は色素沈着を残して軽快したことより,TS-1®によるDLE型薬疹と考えられた。
  • 竹田 公信, 牛上 敢, 藤田 純, 田邉 洋, 望月 隆, 真智 俊彦
    2008 年 7 巻 6 号 p. 676-680
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/11/10
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    50歳,男性。約1年半前より亀頭部に圧痛を伴う丘疹を認めた。泌尿器科,形成外科で加療されるも改善なく,当科へ紹介された。当科初診時,臨床像,ツベルクリン反応陽性より陰茎結核疹を疑った。亀頭部浸出液,尿の培養では結核菌は陰性。滲出液,組織からPCR法で結核菌DNAは検出されなかった。病理組織像では乾酪壊死を伴わない類上皮細胞性肉芽腫であった。イソニアジド,リファンピシン,エタンブトールの3剤併用療法を開始し,4ヵ月で瘢痕治癒した。抗結核剤内服は6ヵ月間継続した。治癒後に陰茎基部に皮下結節が生じ,この結節は生検の結果,陰茎形成性硬結と診断した。
使用試験
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