2013年3月から2014年6月までに当院を受診したマダニ刺症のうち,Tick Twister
® を用いて摘出を試みた15症例を集計し,その有用性を検討した。また,摘出に成功した2症例を紹介し,使用方法について報告した。すべての症例でタカサゴキララマダニの咬着が認められた。全体の成功率は80%であった。平均推定咬着日数は,成功例では2.1±0.9日,失敗例では5.0±1.0日で有意に成功例での日数が短かった(p<0.01)。患部に咬着するタカサゴキララマダニを Tick Twister
® の二股の先端で挟み回転させる非観血的マダニ摘出法は,短時間で,瘢痕も残さず施行できる低侵襲の有用な治療法であり,早期の咬着であれば第一選択として試みる価値があると考えられる。(皮膚の科学,13: 387-394, 2014)
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