皮膚の科学
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2 巻 , Suppl.3 号
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指定演題
  • 幸野 健
    2003 年 2 巻 Suppl.3 号 p. A1-A10
    発行日: 2003年
    公開日: 2012/04/07
    ジャーナル 認証あり
    EBMは臨床医学実践の世界標準となりつつあるが皮膚科におけるEBMの導入はやや立ち遅れを見せている。「EBM総論」においてEBMの基礎知識を概説した。次に皮膚科,特にアトピー性皮膚炎に関するEBMの現状を概観し,本邦におけるアトピー性皮膚炎の予防・治療に関するシステマティック・レビュー作成の必要性と方法論を提示した。
  • 溝口 昌子, 上西 香子
    2003 年 2 巻 Suppl.3 号 p. A11-A14
    発行日: 2003年
    公開日: 2012/04/07
    ジャーナル 認証あり
    すでに報告されている二つの抗ヒスタミン薬に関するシステマテック・レビューより,第二世代抗ヒスタミン薬のデータを抜粋し,評価した。ランダム化比較試験を行った報告は17報告あり,10報告が第二世代抗ヒスタミン薬の有用性を証明していた。しかし,大規模プラセボ対照二重盲検比較試験を行った質の高い報告は少なく,今後の質の高い文献の蓄積が望まれる。
  • 大矢 幸弘
    2003 年 2 巻 Suppl.3 号 p. A15-A26
    発行日: 2003年
    公開日: 2012/04/07
    ジャーナル 認証あり
    The purpose of this article is to review the effectiveness of the therapeutic use of topical corticosteroids to atopic dermatitis based on the information derived from randomized controlled trials (RCTs) of which level of evidence is 2b or above. More than ten kinds of topical corticosteroids were assessed by RCTs with placebo and most of them showed their effectiveness. Many RCTs about topical corticosteroids versus topical corticosteroids were published and showed significant improvement in subject after 1-6 weeks of use. Six RCTs showed no sinificant difference between topical antimicrobial plus corticosteroid combinations and topical corticosteroids alone. The papers described wet wrap treatments by using RCT design did not assess the difference between wet wrap and placebo but between pre and post. Five RCTs showed long term relapse prevention by pulsed application of mometasone furoate, fluticasone propionate or vetamethasone valerate without no serious systemic adverse effects or skin atrophy.
  • 鳥居 秀嗣
    2003 年 2 巻 Suppl.3 号 p. A27-A30
    発行日: 2003年
    公開日: 2012/04/07
    ジャーナル 認証あり
    現在成人アトピー性皮膚炎治療に広く使用されているタクロリムス外用薬の有効性および安全性についてEBMに基づく評価を行った。無作為二重盲検などの臨床試験から有効性は十分に証明されており,また同様に施行された大規模な安全性調査の結果から,現在までに本剤との因果関係が証明された全身性の重篤な副作用は無い。
  • 柴田 瑠美子
    2003 年 2 巻 Suppl.3 号 p. A31-A35
    発行日: 2003年
    公開日: 2012/04/07
    ジャーナル 認証あり
    アレルゲン除去食療法の治療効果について臨床研究論文を中心に評価をおこなった。小児では,ランダム試験での除去食療法の皮疹改善効果ありとするものが5/8論文あった。研究方法,評価に多少問題があり,十分なエビデンスではなかったが,おもに乳幼児では評価された。リスク児における生後の母子の除去食によるアトピー予防効果のエビデンスがあったが,長期効果はなく,妊娠中の除去食の効果はなかった。対照のない多くの臨床検討での改善率は高かったが,エビデンスの確認が困難であった。幼児において誘発テスト,パッチテスト,リンパ球反応で食物アレルゲンの関与が報告されているが,除去食効果が十分評価できる論文はなかった。
  • 高森 建二, 河井 正晶
    2003 年 2 巻 Suppl.3 号 p. A36-A39
    発行日: 2003年
    公開日: 2012/04/07
    ジャーナル 認証あり
  • 田中 稔彦, 秀 道広
    2003 年 2 巻 Suppl.3 号 p. A40-A43
    発行日: 2003年
    公開日: 2012/04/07
    ジャーナル 認証あり
    アトピー性皮膚炎の治療においては皮膚炎の鎮静化を図るのみでなく,バリア機能障害などの皮膚の機能異常を改善させることを目的としたスキンケアも重要であることは多くの皮膚科臨床医に常識的に認識されているものと思われる。しかしその重要性はevidenceをもって証明されているか否かは不明である。これまでに公表されているアトピー性皮膚炎の治療に関するsystematic reviewはCochrane groupの「Systematic review of treatments for atopic eczema」とBritish Medical Journal Publishing Groupの「Clinical Evidence」のみである。これらによって見いだされたアトピー性皮膚炎のスキンケアに関するランダム化試験の報告は5件のみであった。それらのsystematic review以降に発表された報告は1件見られた。これらによって尿素軟膏,乳酸アンモニウム外用薬の他,数種の保湿外用薬の有効性が報告されている。しかしこれらは幾つかの保湿外用薬の効果比較であるにすぎず,保湿外用薬を用いることでステロイド外用薬の使用量を節約できるか,あるいは寛解期のアトピー性皮膚炎患者の寛解期間を延長できるものであるか否かという命題に解答を与えるものではない。今後はこの疑問に答えうる臨床試験を計画する必要があると思われる。
  • 諸橋 正昭, 豊田 雅彦
    2003 年 2 巻 Suppl.3 号 p. A44-A48
    発行日: 2003年
    公開日: 2012/04/07
    ジャーナル 認証あり
    アトピー性皮膚炎患者の増加および本症に対する標準治療に抵抗性の成人難治性患者の増加に伴い,漢方療法をはじめとする東洋医学的治療に対する患者側からの需要が高まっている。それに伴い,本症に対する漢方療法の臨床効果に対する科学的・客観的評価,すなわちEBMによる評価が重要と考えられる。評価対象として採用した20例の臨床試験報告の多くは症例集積研究で,大規模なランダム化同時対照比較試験は少数であった。アトピー性皮膚炎に対する漢方療法の有効性に関する試験が未だ不十分であること,およびエビデンスのレベルが高い試験が少数であることは否定できないと思われた。疾病を主に個体全体の失調の側面から診る漢方療法の特殊性および適当な同時対照を用いた試験の困難性を考慮すると,その臨床効果の評価には漢方療法独自の新しい評価法を導入する必要性があると考えられる。
  • 中村 晃一郎, 古川 裕利, 加藤 保信, 金子 史男
    2003 年 2 巻 Suppl.3 号 p. A49-A51
    発行日: 2003年
    公開日: 2012/04/07
    ジャーナル 認証あり
    民間療法は,本来地域に伝承されるいわゆる補助療法と考えられ,食物,皮膚に塗布するもの,生活環境を変えるものなどが存在する。アトピー性皮膚炎はその経過が長期にわたり,皮膚炎の寛緩再燃を繰り返すため,数多くの民間療法が施行されている。しかしこれらの効果について科学的に検証されているものはみられない。EBMにより民間療法を検討評価するために,アトピー性皮膚炎患者の数,性別,年齢をコントロール群と一致させ,コントロール群と比較する内容で民間療法の有効性,安全性を科学的に解析した文献を検索した。しかし民間療法においてこのような統計調査はわれわれの調べた範囲では見出せなかった。民間療法の有効性,安全性を評価するためには科学的な解析に基づいた検証が不可欠であると考えられる。また不適切な民間療法を施行したことによって多数の副作用が生じた現状が報告されており,不適切な民間療法に関して再認識することが必要であると思われる。
  • 片岡 葉子
    2003 年 2 巻 Suppl.3 号 p. A52-A56
    発行日: 2003年
    公開日: 2012/04/07
    ジャーナル 認証あり
    過去に報告されたアトピー性皮膚炎とquality of life(QOL)に関する論文を検索し,得られた計40編の論文の内容について分析したところ,治療効果の判定にQOL測定が利用されているもの,アトピー性皮膚炎患者のQOLについての研究,QOL質問票の開発研究,総説の4種類であった。利用されているQOL質問票は1編以外はすべて計量心理学的手法によって評価確立されたものを用いており,QOL研究においてもEBMの考え方が基本となっていることがわかった。また,EBMにもとづく治療研究の際に,治療効果の判定のひとつとしてQOL測定を加えていくのが世界的な趨勢であるといえる。
  • 羽白 誠
    2003 年 2 巻 Suppl.3 号 p. A57-A61
    発行日: 2003年
    公開日: 2012/04/07
    ジャーナル 認証あり
    アトピー性皮膚炎患者の診療において,しばしばストレスと皮膚症状の関連をみることがある。なかでも難治例に心身症としての側面を持つものが多いように思う。しかしながら皮膚科医にとって心身症患者の診断や治療はあまり知られていない。そういった診療の助けとなるために,アトピー性皮膚炎治療研究会での「アトピー性皮膚炎患者心身症チェックリスト」および厚生労働省精神神経疾患委託研究における「心身症診断治療ガイドライン」のなかで「アトピー性皮膚炎用心身症尺度」を作成してきた。この2つの質問紙は解析の結果両者とも判別率や信頼性・妥当性が約70%であった。これらの質問紙とガイドラインの紹介を行う。
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