皮膚の科学
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10 巻 , 6 号
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カラーライブラリー
研究
  • 種村 篤, 高橋 彩, 上木 裕理子, 山中 隆嗣, 室田 浩之, 山口 裕史, 片山 一朗
    2011 年 10 巻 6 号 p. 485-493
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/10/23
    ジャーナル 認証あり
    尋常性白斑に対する治療法の1つとして近年活性型ビタミン D3 外用剤の白斑に対する有効性が報告される1~7)。今回の研究では,活性型ビタミン D3 外用を基本的な治療とし,紫外線療法の中で日常生活での日光浴を励行する群(A群)と近年の紫外線療法の中で最も頻用されているナローバンド UVB を併用療法として用いる群(B群)での治療効果を比較した。結果,平均面積変化率はA群で29%であったのに対しB群では23%であり,A群でやや高い改善効果がみられた。分光測色計を用いた色彩変化では,周囲健常部と白斑病変部の白さのコントラストを表す ΔL 値において,A群でより高い改善傾向がみとめた。これらのことより,自然光を利用した紫外線照射でより自然な皮膚色に近い形に回復できる可能性が示唆された。(皮膚の科学,10: 485-493, 2011)
症例
  • 則岡 有佳, 大迫 順子, 小林 裕美, 上奥 敏司, 村上 克彦, 豊川 貴弘, 前田 清, 森川 浩安, 石井 正光
    2011 年 10 巻 6 号 p. 494-499
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/10/23
    ジャーナル 認証あり
    40歳,男性。直腸の巨大な消化管間質腫瘍 (gastrointestinal stromal tumor: GIST) の治療のためイマチニブメシル酸塩(グリベック®)の内服を開始したところ,15日目より発熱とともに前胸部に紅斑が出現し,拡大したため18日目に当院を受診した。眼球結膜の充血や口唇のびらん,体幹四肢に多発する標的状紅斑がみられ,高度の肝障害を認めた。Stevens-Johnson 症候群と診断し,イマチニブメシル酸塩の投与を中止し,コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム 500mg/日を3日間点滴投与したのちプレドニゾロン 40mg/日の内服治療を開始した。症状の軽快とともにステロイド剤を漸減し,2ヶ月で投与を終了した。イマチニブメシル酸塩の代替治療として,スニチニブリンゴ酸塩(スーテント®)を投与したところ,再度肝機能障害が出現したため中止した。イマチニブメシル酸塩の SJS は稀少例であり,若干の考察を加え報告する。(皮膚の科学,10: 494-499, 2011)
  • 野口 史人, 大島 衣里子, 池田 彩, 東 祥子, 永松 麻紀, 宮崎 明子, 小澤 健太郎, 田所 丈嗣
    2011 年 10 巻 6 号 p. 500-504
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/10/23
    ジャーナル 認証あり
    C型肝炎に合併した arteriovenous hemangioma の2例を経験した。症例1は59歳,男性で,右下顎部に紅暈を伴う小結節を認め,病理組織学的に真皮内に動脈様血管と静脈様血管の増生を認め arteriovenous hemangioma と診断した。既往にC型肝炎から移行した肝硬変があり加療中であった。症例2は70歳,女性で,左鼻根部に紅色の小結節を認め,病理組織学的に同様の所見を認めた。既往としてC型肝炎の加療中であった。Arteriovenous hemangioma は本邦では比較的まれな疾患だが,これまで慢性肝障害に合併した例が複数報告されている。自験例においてもC型肝炎による慢性肝障害が arteriovenous hemangioma の発症に関与している可能性が考えられ,両者の関連について若干の文献的考察を加えて報告した。(皮膚の科学,10: 500-504, 2011)
  • 東 禹彦
    2011 年 10 巻 6 号 p. 505-507
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/10/23
    ジャーナル 認証あり
    Retronychia の3例を報告した。全例第1趾爪に生じ,他医により抗菌薬の投与が行われていたが,軽快しなかった。本症はなんらかの外傷により爪甲が不完全な脱落を生じ,爪甲近位部が後爪郭部に留まるために爪甲近位端が後爪郭部腹側面を機械的に刺激し後爪郭炎を生じるものである。後爪郭部の発赤,腫脹,疼痛とともに爪甲が伸びなくなるのが特徴である。抗菌薬の全身投与は無効であり,治療は爪甲除去術を行うのがよい。(皮膚の科学,10: 505-507, 2011)
使用試験
  • 山﨑 貞男, 佐々木 りか子, 畑 三恵子, 武岡 永里子, 川島 眞
    2011 年 10 巻 6 号 p. 508-516
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/10/23
    ジャーナル 認証あり
    軽症から中等症の乳幼児アトピー性皮膚炎患児を対象に,低刺激性スキンケア製品 2e(ドゥーエ)ベビープラスの固形石鹸と日やけ止めの安全性を評価することを目的とした6週間の使用試験を実施した。固形石鹸と日やけ止めは顔面に使用し,その結果,固形石鹸の使用による副作用(紅斑・丘疹)が1例認められたがその症状は軽度であった。日やけ止めの副作用は認められず,いずれの試験試料も高い継続使用率(固形石鹸97.4%,日やけ止め100%)を示し,被験者の保護者アンケートによる好感度が高かった。本試験試料の固形石鹸と日やけ止めは,軽症から中等症のアトピー性皮膚炎を有する乳幼児に,安全にかつその治療に悪影響を及ぼすことなく顔面に使用できることが確認された。(皮膚の科学,10: 508-516, 2011)
―第17回これからの皮膚科診療を考える会より―
  • 久徳 茂雄
    2011 年 10 巻 6 号 p. 517-521
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/10/23
    ジャーナル 認証あり
    近年,糖尿病性足病変の増加から,フットケア外来による関連診療科・部門でのチームアプローチの重要性が叫ばれている。様々な足病変をもって受診した患者の「足を見て,全身を診る」ことにより,まず治療抵抗要因となる,あるいはその進行度の予測のために,糖尿病慢性合併症としての血管障害や知覚障害,易感染性などを精査して治療計画を立てるべきである。そして,手術治療の可否の精査と術式の選択以上に,周術期の患足の局所管理が予後を左右するため,血糖コントロールや禁煙,PAD への薬物療法を進めながら,最小限度の局所処置からはじめ,患者自身の自己管理指導を含めた予防的フットケアを集学的に行っていく。(皮膚の科学,10: 517-521, 2011)
  • 香川 英樹
    2011 年 10 巻 6 号 p. 522-525
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/10/23
    ジャーナル 認証あり
    足は不器用な手ではなく,人間らしさを代表する直立二足歩行を司る高等器官である。しかし,足は高機能であるが完成した訳ではない(進化の途上である)。従って今回は,不完成性を有する「足」の機能において,我々施術者が現場で実務する施療で「インソール」と足の機能との関連性を考察する。私達「ヒト」の足の裏(荷重面)は体表全体のわずか2%でしかない。その2%の足底をもって体重を支え,あらゆる平衡機能,運動への連動,そして「支える」等,複雑な働きを求められる「足の裏」に対して,それら様々な要求を補強し,改善しうるのが「インソール」である。(皮膚の科学,10: 522-525, 2011)
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