21世紀初頭における燃費と排出ガスの規制強化に応えて, ガソリン車とディーゼル車は, 燃焼技術, 後処理技術, 燃料技術の三者の組合せの最適化によりさらに進化し, 当面は主流の座を保ち続けるであろう。その一方で, 将来の環境負荷の増大, 石油の不足ひいてはエネルギーコストの上昇に備えて, 従来技術では到達できない低公害性や省エネルギー性を持つハイブリッド車, 燃料電池車, さらには非石油燃料や再生可能な燃料に関わる技術開発に取り組むべき時期が到来している。これらの新技術の市場での導入を試みながら多様な競合を経て, 10∿30年のタイムスケールで淘汰の時代が来るものと予想される。
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