化学と教育
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67 巻, 7 号
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化学教育 徒然草
ヘッドライン 第26回化学教育フォーラム「探究活動をとおした主体性の育成」
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実験の広場
役立つ実験情報
講座:世の中を変えた反応・材料・理論
  • —成層圏オゾンの生成・分解機構の解明—
    村上 雅彦
    2019 年 67 巻 7 号 p. 308-313
    発行日: 2019/07/20
    公開日: 2020/07/01
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    地球大気に含まれるオゾンは成層圏で生成し,その殆どが地表から20~30kmに滞留して「オゾン層」を形成する。ここでのオゾン生成・分解サイクルを通して太陽からの紫外線を効率的に吸収し,生体に有害な紫外線の地表への到達を防ぐ生命維持にとって不可欠なバリアとして機能している。その存在が,人類活動により脅かされる“オゾン層破壊”が明らかになったのは1980年代初めであるが,積極的な対策の効果により現在では回復傾向にあり,最悪の事態は回避されたと見られている。対策を成功に導いたのは,成層圏オゾンの生成・分解機構の解明について先駆的な役割を果たし,問題が明確化する以前からその可能性を警告した功績で1995年ノーベル化学賞を受賞したクルッツェン,ローランドおよびモリナらの研究である。本稿では,彼らの研究とそれにより解明されたオゾン層の生成・破壊のメカニズムについて概説し,対策の流れと現状について述べる。

  • —快適な生活環境の持続のために—
    山田 康夫
    2019 年 67 巻 7 号 p. 314-317
    発行日: 2019/07/20
    公開日: 2020/07/01
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    冷媒の歴史は自然冷媒を有効に利用することから始まった。有機化学の進歩により安全なフッ素系合成冷媒「フロン」が開発され,「夢の冷媒」と言われたが,オゾン層破壊や地球温暖化の原因物質の一種であることが分かり,環境負荷の低い冷媒にシフトする方向で開発が進められた。現在も,地球環境を守りながら快適な生活環境を持続するために,さらなる改良・開発が求められている。

シリーズ:ものづくりと学問 ―スイーツと化学―
  • 片山 健二
    2019 年 67 巻 7 号 p. 318-319
    発行日: 2019/07/20
    公開日: 2020/07/01
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    サツマイモを直に焼きあげた「焼き芋」は,冬の定番スイーツとして人気がある。サツマイモには,加熱調理するとイモに含まれるデンプンが熱により糊化し,β-アミラーゼが糊化デンプンを糖化してマルトースを生成し,甘味が増すという性質がある。加熱調理により生じるマルトースと生イモに含まれるスクロース等の遊離糖の含量の総和,及びそれらの甘味度が,焼き芋の甘さを決める主な要因である。マルトースの生成量は加熱調理の方法,デンプンの糊化温度やβ-アミラーゼの活性の影響を受け,生イモのスクロース含量はイモを収穫した後の貯蔵期間・条件等の影響を受ける。

実践報告
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