核磁気共鳴装置:NMR(Nuclear Magnetic Resonance)は,定性情報・定量情報を得られる装置として,化学の分野で広く活用されている。そのNMRによる化学反応のリアルタイムモニタリングを実現するために,マイクロ技術を用いて開発されたのが,MICCS(MIcro Channeled Cell for Synthesis monitoring)セルである。NMRの簡単な原理や装置構成,得られる情報等を解説した上で,MICCSを用いた解析法(MICCS-NMR)の特長を紹介し,実際のラジカル付加反応系の例を用いてその用途を示す。
セッコウボードは近代建築物の主要な内装建材である。このセッコウボードを製造するためには,二水セッコウを脱水させて焼セッコウ(高校の教科書では焼きセッコウであるが,JIS R 9200に従う)を製造し,つぎにこれを水和させる工程が必要である。非常に簡単なこれらの反応も実際には化学反応式通りにはいかない。そこで,セッコウの基本となる,二水セッコウの脱水および半水セッコウの水和について主に解説し,最後に廃セッコウボードのリサイクルについても簡単に触れる。