化学と教育
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70 巻, 10 号
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化学教育 徒然草
ヘッドライン  グリーンイノベーションの技術と化学 Part 2
  • 関根 泰
    2022 年 70 巻 10 号 p. 460-463
    発行日: 2022/10/20
    公開日: 2023/10/01
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    最近の新聞では連日,カーボンニュートラル,グリーンイノベーションなどといった単語が多く喧伝されている。パリ協定を基に,我が国として2050年に向けて温暖化ガス排出実質ゼロを目指す上で,非常に重要なことでもある。どういった背景でこのような状況になったのか,なぜカーボンニュートラルを目指さなくてはいけないのか,そのための技術動向はどうなっているのかについて,本稿で俯瞰したい。

  • 椿 範立, 荒川 泰己
    2022 年 70 巻 10 号 p. 464-467
    発行日: 2022/10/20
    公開日: 2023/10/01
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    持続可能な社会に向けて地球温暖化の原因物質の1つである二酸化炭素をペットボトルの原料となるパラキシレン(PX)に変換する触媒について紹介する。筆者らは二酸化炭素からPXを合成する際に6段階の触媒反応が必要であった従来の方法を改善し,この触媒反応を1段階とする新規ハイブリッド触媒を開発した。その中で,初めに反応性の高い合成ガスからPXを合成する方法について考察し,その後,二酸化炭素の水素化によるPX直接合成を成功させた。そのため本稿では,合成ガスからPX合成について解説した後に二酸化炭素の水素化によるPX直接合成を解説する。

  • 鎌田 博之
    2022 年 70 巻 10 号 p. 468-471
    発行日: 2022/10/20
    公開日: 2023/10/01
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    気候変動による危機を乗り越えるためのネットゼロ社会に移行するためには,エネルギーの脱化石燃料化に加え,CO2を炭素源として捉えて有価物として活用するカーボンリサイクルの導入が不可欠である。CO2を水素で還元することで,従来は化石資源を原料としている様々な炭化水素類を合成することが可能である。IHIではカーボンリサイクルに向けたソリューションを提供するために,メタネーションによるCO2の燃料化および化学原料として低級オレフィン合成技術の開発に取り組んでいる。カーボンリサイクルの原理,特徴,課題について解説するとともに,IHIにて進めている技術開発および実用化に向けた取り組みを紹介する。

  • 門田 健太郎, 堀毛 悟史
    2022 年 70 巻 10 号 p. 472-475
    発行日: 2022/10/20
    公開日: 2023/10/01
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    二酸化炭素は多くの環境問題を引き起こす要因である一方,地球上に普遍的に存在する再生可能な資源でもある。もし二酸化炭素から有用なエネルギー・資源・材料を生み出すことができれば,持続的社会の発展の鍵となる。しかし,二酸化炭素は安定な分子であり,別の物質へと変換することは容易ではない。本稿では,多孔性材料の一つである金属—有機構造体をCO2から常温・常圧という温和な条件で簡便に合成する手法を紹介する。重量比で3分の1が二酸化炭素から構成されているにかかわらず,多孔性材料として優れた特性を示し,今後の二酸化炭素の有効活用法の一つとして期待される。

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