T型フォードのようによく売れてくれれば、たとえ発明品ではなくても、その製品デザインをドミナント・デザインと呼んだり、あるいは規格の一部をデファクト・スタンダードだと指摘したりすることは、さほど難しいことではない。それが「殻」として機能したということも、なにやら当たり前すぎるほどである。しかし、何かが「殻」であることの必要条件は、実は、「売れる」ことではない。ドミナント・デザインであることも、デファクト・スタンダードであることも、発明であることも必要条件ではない。そんな条件を満たしていなくても、「殻」として機能した例があるからである。それが世界初の汎用デジタル電子計算機ENIACである。
本稿は、発展途上国であるポーランドに進出した日本企業の現地法人における人事管理の状況を明確にし、その発展プロセスと役割を論じる。現地法人における人事管理制度は、労働市場を含めた外部環境を考慮に入れて構築されるべきものである。本稿では、本国からの人事管理制度の移転と現地での発展の両側面から、ポーランド日系企業の人事管理の現状を見ていくことにする。