中小靴メーカーである株式会社マルミツは、大手シューズ・メーカーのOEMメーカーであったが、2000年に自社ブランドであるネグローニを立ち上げた。しかし、企業規模が小さいためマーケティングには多大な資金を使うことはできない。ところがマルミツは、ネグローニ・スパイダーというブランド・カーを製作し宣伝に利用することや、カラーオーダーという独自のシステムを開発し百貨店でイベントを開催するといった強力な企画を効果的に利用する事によって、自社ブランドを効率的に確立することに成功した。この成功の裏には、他企業とのコラボレーションをうまく利用したマルミツの戦略があった。本稿は、マルミツの自社ブランド立ち上げの過程を記述したものである。
本稿では、筆者が実際に関わったマレーシアにおける国民車プロジェクトと、現在関わっている中国プロジェクトについて報告する。まず中国プロジェクトについて現在のように三菱グループの生産拠点が広範に分布することになったが、各拠点を有機的に結びつけていることについて述べる。次にマレーシアの国民車プロジェクトに関して、ジョイント・ベンチャー契約を交わしてから民営化されるまでの過程について述べる。最後に中国自動車産業における今後、着目すべき課題を述べる。