2010年6月の「両岸経済協力枠組み協定」(ECFA) 締結により中台間の経済連携の動きが今後一層加速すると予想される。これは台湾にとってビジネスチャンスの拡大をもたらすと同時に、産業空洞化や対中依存度増大のリスクをも伴う。本研究では、ECFAをめぐる台湾内部の賛否両論を検討し、台湾の中長期的発展戦略に関する見解の相違を明らかにする。何れの立場からも受託製造業主体のビジネスモデル転換が重視されていることを踏まえ、台湾企業の主要な投資先である中国市場での台湾ブランド構築の現状を分析する。さらに、これと関連した中台企業アライアンス推進、中国市場へのゲートウェイ化による台湾の戦略的価値向上といった対中経済連携強化による台湾の中長期的発展戦略を検討し、その展望と課題を明らかにする。
報告者が所属している、新日鉄ソリューションズ (株) は新日本製鐵株式會社時代から、他業種にさきがけ課題を解決してきたという強みをIT にも活かすことで競争力を獲得してきた。今まで製造業がIT に求めてきたものは「省エネ」や「生産性向上」などであった。そのニーズに応えるため、IT は、生産実行システムや生産管理システムなどを導入してきた。しかしながら、今後のIT は、このようなシステムの品質向上だけではなく、イノベーションの活性化や技能伝承にも活かしていくことが求められる。
シスコはネットワークのグローバル企業として、グローバル人材育成に関わるプロジェクトを実践してきた。そのようなプロジェクトの経験からシスコでは、21 世紀型スキルというものを定義し、ICT 技術と組み合わせることで学校教育や人材教育を行おうとしている。実際に、このような取り組みは学校教育の分野などで実践されている。また、東日本大震災のような場面においても、21 世紀型スキルが求められる場面は多く存在し、今後ますます重要になっていくであろう。