液晶パネル産業では、メーカーとサプライヤは高度な技術統合を図らなければならないにも関わらず、双方向で十分な「信頼」が形成されていないため、密着した協業体制の構築が困難である。この取引関係がいかなるものであるのか、歴史・事例・質問票調査から検討し、信頼の不足するカスタム品取引を概念モデルとして抽出する。
近年関心の高まっているデザインについて、顧客の経験価値という観点から捉える。そのようなデザイン思考が、企業経営、経済へ影響を与える。顧客の経験価値を重視したデザインを実行するためには、従来までのものづくりではなく、「エスノグラフィー」や「Business Origami」などの方法論を活用し、顧客の行動の深い理解と考察を行なう必要がある。そのような活動として、日立製作所でのサービス開発や、東京大学i.schoolの活動が挙げられる。デザイン思考は今後ますます重要となっていくであろう。