本稿では、マーケティング・コンセプトの実行に関する研究のレビューを行う。これまでの研究は、個人の販売行動に焦点を当てる顧客志向研究と、事業単位の組織文化に焦点を当てる市場志向研究に分けられる。市場志向研究は、製造業の文脈を想定し、また、組織文化が組織内で同質的であると暗黙の前提を置くことで、従業員の存在を看過してきた。今後は、従業員の市場志向に対する知覚と、顧客接点における顧客志向を取り込むことが重要である。
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