赤門マネジメント・レビュー
Online ISSN : 1347-4448
Print ISSN : 1348-5504
ISSN-L : 1347-4448
9 巻, 12 号
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査読つき研究論文
  • 欧州型オープン・イノベーション・システム
    立本 博文, 小川 紘一
    2010 年 9 巻 12 号 p. 849-872
    発行日: 2010/12/25
    公開日: 2018/02/25
    ジャーナル フリー

    本研究では「欧州型オープン・イノベーション・システム」について明らかにする。欧州では1980年代に大きな産業政策上の変更が行われ、現在の共同研究政策、標準化政策の基礎が出来上がった。これを基盤とした欧州型オープン・イノベーション・システムは、2000年のリスボン宣言以降、強化される傾向にある。欧州型オープン・イノベーションを特徴づけるのは「産業分類の境界を超えた共同研究プロジェクト」と「標準化によるプロジェクト成果のグローバル展開」の二つである。本論文では、欧州型オープン・イノベーションを支える制度的な仕組みとして、Framework Programme、European Technology PlatformやJoint Technology Initiativeを取り上げ、これらの制度・助成策が産官学の大規模連携を可能とし、大規模なイノベーションを生む基盤となっていることを紹介する。さらに、その成果を欧州地域市場、ひいてはグローバル市場へと展開する道具として地域標準・国際標準化が行われており、国際競争力に貢献していることを説明する。

査読つき研究ノート
  • 武田薬品「ロゼレム」の事例分析
    桑嶋 健一
    2010 年 9 巻 12 号 p. 873-918
    発行日: 2010/12/25
    公開日: 2018/02/25
    ジャーナル フリー

    本稿では、武田薬品の「ロゼレム」を対象として医薬品のイノベーション・プロセスを分析し、その成功要因を探る。既存研究ではイノベーション・プロセス上流の探索段階を扱うものが多かったが、本稿では、下流の臨床試験や当局への申請(NDA)、マーケティング・販売段階にも焦点を当てる。事例分析より、世界的な新薬開発競争のなかで武田が「ロゼレム」の開発に成功した主たる要因として、「同時開発アプローチ」など開発期間重視のマネジメントが指摘される。

コンピュータ産業研究会報告
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