太陽光発電(PV)産業は、シャープや京セラなど日本企業がイノベーションの先導役となっていたにもかかわらず、市場はドイツに瞬く間に追い抜かれ、生産も急成長してきたドイツQ-Cellsや中国Suntech Power、米国First Solarなど新興企業に追い抜かれてしまった。なぜこんなにも短期間の間にドイツPV産業は急発展を遂げ、新興企業は急成長を遂げることが出来たのか。これらの問題を明らかにするため、本稿ではドイツの産業政策および新興企業二社(Q-Cells、First Solar)の事例分析を行った。
急成長している中東欧など新興国の中間層市場において、韓国企業の成果が目立っている。本稿ではその成功要因として、日本企業と異なった、韓国企業の海外移転戦略、海外オペレーションに注目した。2009年4月に中東欧で行われた調査に基づき、韓国企業の海外オペレーションについて分析を試みた。LG電子についての報告を(1)としてすでに8巻10号(2009年10月)に掲載した。後編の(2)では現代自動車、起亜自動車のケースを取り上げる。