デジタルスチルカメラ市場は2003年に出荷金額が1兆円を突破し、デジタル家電市場の拡大の中で、日本企業が高い競争力を持つ産業として大きく注目を浴びている。カシオ計算機は「QV-10」を発売することによってデジタルカメラ市場を創出したが、その後銀塩カメラメーカーが仕掛けた多画素・高画質競争の中で低迷した。そのカシオ計算機が2002年に投入した「EXILIM」はデジタルカメラらしさを追求した機種で、それまで多画素・高画質という製品スペックをめぐる競争が行われていたデジタルカメラ市場にとって、製品コンセプトのイノベーションをもたらす斬新な製品であった。本稿では、なぜカシオ計算機が「EXILIM」を開発することになり、どのような過程で開発が進められたかを見ていく。
標準化されつつあるメタデータ技術(デジタル項目記述言語や権利表記言語等)の普及とデジタルコンバージェンスが可能とする、娯楽映像コンテンツ流通の市場拡大のための選択肢を示す。そのために、コンテンツ供給側による情報処理の仕組みとして、コンテンツとメディア間における逐次相補化と並列相補化の4分類を示す。