乗用車のアーキテクチャについて、中国では競争圧力の不在からモデルチェンジや研究開発が阻害され、インテグラルなアーキテクチャにおける能力蓄積が進まなかった。その結果、乗用車では国産の技術は使うことができず、外資からの技術導入に頼ってしまっている。これに対し、比較的モジュラーな構造を持つトラックでは力を伸ばしてきている。
後発企業が先行企業に追いつき、追い越すための戦略のひとつとして、「跳躍戦略 “Leapfrogging”」がある。跳躍戦略とは、後発企業が通常の技術の発展段階をとばす戦略で、先行企業との技術的な差を埋めることができる。しかし、この戦略には ① 技術選択に伴うリスクと ② 市場開拓のリスクを伴う。本報告では、デジタルTV産業における韓国企業の戦略を分析することで跳躍理論の検証を行う。