本稿は、規制が厳しく企業間で差がつきにくい環境下で成長してきたMKタクシーを事例に取り上げ、競争優位の獲得要因を検討したものである。事例分析の結果、(1)「外部環境への働きかけ」と「良質なサービスを提供する組織能力」をフィットさせることにより、コストリーダーシップ戦略と企業ブランドの構築を可能にしたこと、(2) これら戦略を可能にしているのは、企業システムを基にした組織能力にあること、が明らかになった。
半導体に並ぶ台湾の電子産業のもうひとつの柱である液晶産業が本報告の対象である。台湾国内においては液晶は半導体産業が成長した後に成長してきており、また液晶産業に視点を絞っても、台湾は日本・韓国についで3番目に伸びてきた国であり、この二つの意味で台湾液晶産業の発展は後発であった。その後発という特徴のもと、どうやって発展してきたのかが、本報告のポイントである。
本稿ではWeblog(blog)をめぐる言説とテクノロジーについて概説し、メタデータ流通プラットフォームとして我々が提案しているSemantic Weblog(Semblog)の取り組みについて述べる。Semblogプロジェクトでは、Weblogによりコンテンツの書き手と受け手、および編集者の距離が縮小していることに注目し、オントロジー等による意味的アプローチとは異なるコミュニティ指向の情報の組織化を目指す。