家庭用テレビゲーム産業は、日本が国際競争力を持つコンテンツ産業として注目され、コンテンツを生み出すメーカーを対象に、産業構造、およびソフト制作や人事システムといった面からの研究がなされてきた。その一方で、製品を消費者に届ける流通の構造についてはあまり言及されることはなかった。本稿では、まず当初玩具流通をもとに構築されたゲームソフトの流通システムについて、歴史的な変遷の経緯を示す。その後に、小売店の仕入れリスクが大きすぎる現状の構造が、市場の縮小に繋がるという問題点について指摘する。
すでにアカウントをお持ちの場合 サインインはこちら