Linuxの成功によって、オープン・ソース戦略を採用する企業が増えている。しかし、Linuxが成功した経緯を整理してみると、Linux成功の本質は、オープン・ソース戦略にあるのではなく、「奇跡」的な投入のタイミングと、Microsoft社にも通ずるソフトウェア開発参加者のモティベーションを高める開発スタイルにあった。
ソフトウェアのプロセスモデルを再検討することで開発対象の製品と開発プロセスの間の適合性の議論を考察する。具体的には、現実の企業で行われてきたことを意識しながら、ソフトウェア工学のプロセスモデルに絞って流れを見ていく。また、日本で国際競争力のあるパッケージソフトの例であるゲームソフトを対象に加えることで、従来ビジネスソフトのみに限定されていた議論を再考察する。