本研究は、つながりという視点をもとに、多角化事業において競争優位を構築したプロセスについて明らかにするものである。自動車用ねじから医療機器への多角化成功例となった東海部品工業の事例を取り上げ、そのプロセスを分析した。そこでは、基層的な能力を土台に、弱いつながりの広範囲な形成とその強化のもとで能力を高め、医療機器で成功するために乗り越えるべき三つの壁―技術、規制、市場―を段階的に乗り越えることが可能となったという発見事実を論じていく。
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