1) 実用の目的で, 平均放電間隔の大いさから筋の収縮の強さを推定することを検討した. 2) いぬの各種の駐立姿勢について筋の働き方を観察し, 牽引姿勢をとらせることによつて, 腓腹筋の収縮の強さを安定に, しかも漸増的に変化しうることをたしかめた. 3) 駐立する板の傾斜の変化と牽引の強さの変化によつて, 排腹筋の収縮の強さを漸増せしめ, Burst 放電の積分値を収縮の強さの指標にして単一NMUの平均放電間隔との相関々係を回帰分析法によつて検討した. そして駐立姿勢の維持における筋活動では, 相互の間に指数函数的な関係があることをたしかめた. 4) 各々の収縮の強さにおける平均放電間隔群の平均τ^^-^^-と標準偏差Sτ^^-を算出し, τ^^-^^-±Sτ^^-なる管理限界を予め設定して, 同じ状態でとつた数個または十数個のNMUの平均放電間隔の大いさをプロットすることによつて, 軽度, 中等度および強度など実用に耐える判定を行うことができると結論した.
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