日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
Online ISSN : 1881-1442
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27 巻, 4 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 大越 伸, 鈴木 直義
    1965 年 27 巻 4 号 p. 203-213
    発行日: 1965/08/25
    公開日: 2008/02/13
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  • 内田 和夫, 片岡 弘毅, 光岡 知足, 新城 敏晴, 尾形 学
    1965 年 27 巻 4 号 p. 215-220
    発行日: 1965/08/25
    公開日: 2008/02/13
    ジャーナル フリー
  • 波岡 茂郎, 村田 昌芳, 長田 久, 石沢 武彦, 黒岡 良治
    1965 年 27 巻 4 号 p. 221-231
    発行日: 1965/08/25
    公開日: 2008/02/13
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  • 大島 寛一, 三浦 定夫
    1965 年 27 巻 4 号 p. 233-238_2
    発行日: 1965/08/25
    公開日: 2008/02/13
    ジャーナル フリー
    猫の肥満細胞白血症に関しては, すでに1907年以来, 十数例の報告をみるが, その多くは, 単に白血病として取り扱っている. しかし, 白血病とは血液腫瘍であるという概念からみれば, 既報の症例をすべて白血病と呼ぶことが妥当であるとは考えられない. まして, この腫瘍構成細胞が, 組織肥満細胞であるか, または骨髄好塩基球であるかは, 今日の細胞学的知見では容易に断定し得ない. したがって本症の命名については, なお多くの論議があるように見受けられる. 著者らは, 教室剖検例の中2例に本症を経験した. いずれも老令の雌猫で, 著明な脾腫と肝腫を主徴としたものである. 組織学的には, 脾髄は腫瘍細胞によってみたされ, 肝では, 静脈洞および門脈周囲の結合織における腫瘍細胞の増生がみられた. このほか, 腸間膜リンバ節髄洞, 腸漿膜, 肺胞壁などに腫瘍細胞の集簇をみとめ, 肺胞壁における以外のものは, 明らかに増殖性浸潤性の性格をそなえていた. これらの腫瘍細胞は, 円形核を有しヘマトキシリン・エオジン染色で, 原形質は赤味を帯びて染まり大小の空胞を有するものが多く, 原形質縁は必ずしも明瞭でない. 原形質内には, Ciemsa 染色で青紫色, cresyl violet で赤紫色にメタクロマシアを呈する微細顆粒がみたされている. また酸化酵素反応陽性顆粒を有するものが, およそ1/3に認められている. 細胞増殖巣における嗜銀線維の発達はみられず肝では膠原化, 脾髄では断裂を示すものが多い. このうち1例に endotheliomatous meningioma を認めた. これについては, いうまでもなく本症と直接の関連がみられなかったが, 重複腫瘍として興味あるものであった. これらの2例を得た同期間中の教室における猫剖検例は, わずかに8例であることから,本症の存在は決してまれでないことがうかがわれた. 今後における本症の追究は, 肥満細胞および骨髄好塩基球を含む, 塩基性顆粒細胞の細胞学の進展に寄与するものと考えられる.
  • 坪倉 操
    1965 年 27 巻 4 号 p. 239-246_1
    発行日: 1965/08/25
    公開日: 2008/02/13
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    著者が分離したファージのうち, 代表的な19株を選び, ひな白痢菌の各亜型に対するそれらの溶菌作用を試験した. さらに, ひな白痢菌の溶原性に関し検討を行なった結果, 次の成績を得た. 1. 各ファージの溶菌域をみると, 分離時に用いた対応菌または増強菌が所属する亜型に, 強い親和性が認められた. 中でもIII群ファージは, V型菌に対して厳密な特異性を示した. さらにII群ファージは, S および V型菌を溶菌するが, I型菌に作用しない. したがってII, III群ファージの溶菌性によって, 亜型の判定が可能であると考えた. 鶏チフス菌は, S型菌と区別できない. I型菌は, 大半が IVa および IVb 型ファージによって溶菌したが, この両型のファージに対する感受性にも差があるから, さらに細別が可能であることが示唆された. 2. ひな白痢菌137株のうち, 127株(92.7%)が真の溶原菌であることを確認した. 溶原性は, R型に変化しても変わらなかった. 3. I型菌は, 1株以外は, すべて溶原菌であって, S および V型菌と区別された. 4. いわゆる Pure でない S および V型菌は, ファージ感受性および溶原性において, いずれもI型菌と一致した. したがってこれらの菌型は, I型菌に見られる一表現型と考えられた. 本論文は, 北海道大学審査学位論文で, 規定に基づき公表する.
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