日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
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21 巻, 3 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 劉 栄標
    1959 年 21 巻 3 号 p. 133-138
    発行日: 1959/06/30
    公開日: 2008/02/13
    ジャーナル フリー
    余は従来Past. multocidaの培養に慣用して来た血液寒天及び血清寒天の代りに鶏卵寒天を試用し, 保存20株に就て発育を比較した所毎回の培養とも極めて満足すべき結果を得た. 培養即ち後12時間において既にPast. multocida(鶏由来及び豚由来)の集落の発育を確認し, 又継代培養に於ける保存期間が血液寒天よりも長く, さらに製造方法も簡単であるので, 本培地はPast. multocidaの培養に適したものと考える.
  • 石井 和彦
    1959 年 21 巻 3 号 p. 139-145
    発行日: 1959/06/30
    公開日: 2008/02/13
    ジャーナル フリー
  • 中野 恵二, 木塚 静雄, 猿田 南海雄
    1959 年 21 巻 3 号 p. 147-152
    発行日: 1959/06/30
    公開日: 2008/02/13
    ジャーナル フリー
    牛及び馬肉の鮮度が低下していく時の酸性物質, 塩基性物質及び脂肪酸量並びにそれ等各物質相互の関係について, 前報に報告した測定法により実験を行った. その結果は次の通りである. 1) 酸性物質の生成量は同じ条件の下では馬肉の方が牛肉より多量に測定された. 2) 鮮度低下の経過時中に酸性物質量が増加する時は塩基性物質量は減少し, 酸性物質量が減少する時は反対に塩基性物質が増加することが認められる. この現象は初期腐敗時に特に明瞭である. 3) 温度等の影響により酸性物質, 塩基性物質及び脂肪酸量の増減が, 同じ試料であっても相違することが馬肉の場合に著明であった. 4) 塩基性物質量が180mg以上検出され, 酸性物質量が塩基性物質量に比較してその量が1.5倍以下になる場合は一応初期腐敗の状態にあるかまたはその直前であることが推定され得る.
  • 五藤 精知
    1959 年 21 巻 3 号 p. 153-160_2
    発行日: 1959/06/30
    公開日: 2008/02/13
    ジャーナル フリー
  • 佐藤 幸雄
    1959 年 21 巻 3 号 p. 161-171_1
    発行日: 1959/06/30
    公開日: 2008/02/13
    ジャーナル フリー
    DE ROBERTIS等は, ひきがえるに於ける同種下垂体により誘起された排精は支持細胞(セルトリ)の著明な肥大と空胞形成を伴い, 此の空胞が精子を精細管腔に押出すと云う. 又彼等は同種下垂体3ケを静脈注射後30分~1時間に支持細胞内にエオジン好性小顆粒又は酸好性小滴が出現すると云う. 其の後VAN OORDT等は, エピネフリン, HCG 又は蛙の下垂体は蛙の排精を誘起し, 此の際精巣の精細管が周囲の毛細血管から水分を吸収するのだろうと云う. 組織学的には支持細胞(セルトリ)の底部にある空胞が大きくなり之が精子束を精細管の中心に向って押出し, 次で精細管が吸収した水分によって生じた流れで精子は受動的に輸出管系に運ばれると云う. 又彼等は in vitroで低張リンゲル液中で精巣重量の増加と排精を観察し, 此の事は以上の仮説を支持すると考えた. 以上の事柄に就て, とのさま蛙を用いて, 一連の in vitro実験と精巣の組織学的研究を行い所見を得たので報告する. 1. VAN 0ORDT等は低張リンゲル液中では排精が起り, 高張リンゲル液中では起らないと云った. 低-高張食塩水及び水を用いて同様の結果を得た(chart 1). 2. 同一蛙の精巣の1ケを排精誘起物を含む食塩水, 反対の精巣を食塩水のみの中に入れてin vitro試験を行った. 蛙下垂体腺葉1ケは精巣重量の急速な増加と排精を誘起したが, 対照の0.645%食塩水のみの中の精巣では陰性であった. 3. HCGとエピネフリンが弱度の高張液中に於ても精巣重量の増加と排精を起し此の際対照の精巣重量は減少した事は注目に値することである(Chart 2). 4. in vitroに於ても精巣重量増加と排精の関係に於て季節的消長が観察された(Chart 3). 即ち繁殖期に於ては少量の重量増加と共に排精が見られ, 精巣は既報の下垂体腺葉の所謂紫細胞に依り分泌されると思われる内因的排精因子に依って供試前に既に水分を或程度吸収して居るものと考えられる. 之に反し夏期に於ては著しい重量増加が見られるが必ずしも排精を伴わない. 之は既報の生体内の感度の季節的消長と一致している. 5. ヒスタミンは弱度の低張食塩水中でも精巣重量の増加並びに排精を起さなかった. 6. BANIK等に準じて作った牛糞抽出物は, 0.769%食塩水より僅かに高張になる様に食塩水で稀釈した場合にも精巣重量の軽度の増加と, 数例中1, 2例に於ける排精を誘起した. 7. 高木はダイベナミンに依りひきがえるに於けるエピレナミン及HCG排精が抑制されることを報じたが, 蛙に於て, 10-3, 10-4濃度のダイベナミンにより in vitro試験で水分の吸収と排精が抑制された. 8. 排精後の精巣の組織検査に依って, 支持細胞(セルトリ)の細胞質内に於ける空胞と細胞体の肥大が見られ, 之等の所見はDE R0BERTIS等及びVAN 0ORDT等の云う所と一致する. 9. DE R0BERTIS等は排精後の精巣の支持細胞の細胞質中に小さいエオジン好性顆粒が出現したと云うが著者の所見に依れば, 排精後の精巣の間質と支持細胞の細胞質はエオジン好性となるに反し対照の精巣では両者共にむしろ塩基好性であった. 10. in vitroを問わず排精後の精巣に於ては間質と精細管内のRNAが減少又は消失した. 一般結合組織に見られないRNAが蛙精巣間質で観察された事は興味あることである. 11. 3.に於て述べた所の弱度の高張液中に於ける精巣重量の増加と排精現象は単に浸透圧の関係のみから説明することは不可能である. 何等かの化学反応が精巣組織内で起ったことが思考され, 此の化学反応の一つとしてRNAの加水分解が関係するものと思われる. 又間質と支持細胞のエオジン好性の増加はリボ核二たん白がRNAと, プユタミン又はヒストンの様な酸好性たん白に分解したことによるものと思考される. 12. 蛙精巣の精細管の中心部(精子尾部), 精子頭部周囲, 精子頭部と基底膜の間(主として支持細胞内)及び精細胞内又は間にはグリコーゲンが証明され, in vitro, in vivo何れの場合にも排精後の精巣では弱度の減少の傾向を示した. 此の糖原溶解が上記の化学反応の他の一つと思考される. 又排精に際しRNAとグリコーゲンの加水分解から生ずる単糖によって精子が活性化される事が推察された. 13. 墨汁を加えた水中に精巣を投入すれば重量の速かな増加と排精が観察され, 間質には黒褐色の墨汁の顆粒が見られ, この事は精細管に吸収される水が間質を通過することを示すものと思われる.
  • 梁川 良, 平棟 孝志, 清水 健, 石井 進
    1959 年 21 巻 3 号 p. 173-176
    発行日: 1959/06/30
    公開日: 2008/02/13
    ジャーナル フリー
    Coxの液体培地(家兎血清を10%の割合に含む)を100℃または121℃で非働化して, レプトスピラを移植したところ, 56℃で非働化された同じ培地におけるよりも, レプトスピラは優勢に且つ速かに発育, 増殖する傾向が認められた. 同じような現象は馬, 牛および緬羊血清をそれぞれ加えた培地でも認められた. したがって, 56℃非働化ではレプトスピラの発育に好適でない培地が100℃または121℃非働化ではじめてレプトスピラの発育に好適となる例があった. 但し121℃で非働化された培地では, 時にレプトスピラの発育が著るしく不良となる場合が認められた.
  • 村瀬 信雄, 鈴木 一雄, 中原 達夫
    1959 年 21 巻 3 号 p. 177-181
    発行日: 1959/06/30
    公開日: 2008/02/13
    ジャーナル フリー
    1. "Matsukawa" strain, the only avian strain isolated in Japan during the epizootic among ducks, was found to be serologically identical with a fish strain, "Sea bass-106", while all the swine strains showed no cross precipitation with it. 2. Out of the 17 avian strains received from the United States and Canada, 9 belonged to Group A, 5 to Group B and the remaining 3 possessed no specific antigenicity. 3. Out of the 9 strains isolated from the tonsils of healthy cattle by the authors, 4 belonged to Group B, 1 each to Groups C and D, and the other 2 showed no specific antigenicity. Also, the strain "601", isolated from a case of endocarditis by ROEMMELE of Germany, was identified as a Group B strain. 4. A human strain recovered from a case of erysipeloid was found to be a strain of of Group B. 5. An inference was made that the difference in the prevalence of fowl erysipelas in Japan and the United States and Canada might probably be due to the difference in the source of animal matter contained in the feed.
  • 矢ケ崎 修, 竹野 一, 柳谷 岩雄, 森尾 義正, 片江 正己
    1959 年 21 巻 3 号 p. 183-190
    発行日: 1959/06/30
    公開日: 2008/02/13
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