日本化学会誌(化学と工業化学)
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1993 巻, 8 号
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  • 下村 政嗣, 饗場 聡
    1993 年 1993 巻 8 号 p. 905-916
    発行日: 1993/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    電荷を有する単分子膜を反対電荷を持つ高分子の水溶液上に展開すると気液界面で安定な高分子性イオン対(ポリイオンコンプレックス単分子膜)を形成し,高分子を含むLB膜として固体基板に移し取ることができる。ポリイオンコンプレックス単分子膜の表面圧一面積曲線は高分子の化学構造に大きく依存する。蛍光顕微鏡による単分子膜の直接観察の結果,ポリイオンコンプレックス単分子膜の性質は・高分子の電荷密度,高分子主鎖の自由度,親水性スペーサーの効果,疎水性側鎖との相互作用,側鎖の立体効果,などに支配されることが明らかになった。たとえばビオロゲン構造を有するLB膜の酸化還元電位は高分子の電荷密度に大きく依存し,ポリアクリル酸とのコンプレックスLB膜ではpHによる酸化還元電位の制御が可能となった。一方,X線光電子分光法による組成分析と表面プラズモン共鳴を用いた膜厚測定の結果,高分子がほぼ量論的に静電吸着していることがわかった。これらの結果は膜の荷電表面を鋳型にした高分子主鎖の規則配列を強く示唆するものである。ポリイオンコンプレックス法によって作製したLB膜は,酵素への電気化学的メディエーションやオプティカルイオンセンシング,光電変換など様々な機能を有する薄膜材料としての可能性を有する。
  • 添田 博信, 奥原 敏夫, 御園生 誠
    1993 年 1993 巻 8 号 p. 917-923
    発行日: 1993/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Pdを担持した固体ヘテロポリ化合物を触媒とする液相不均一系シクロヘキセン酸化反応を,均一系と対比しながら行った。均一系のPd(NO3)2-Cu(NO3)2ではシクロヘキセンの酸化反応は極めて遅いが,Pd担持CS2.5H0.5PMo6では速く,均一系Pd(NO3)2-H3PMo6W6O40触媒と同程度の活性を示した。Pd担持Cs2.5H0.5PMo6W6O40では,Wacker型酸化反応生成物であるシクロヘキサノンと,アリル酸化反応生成物であるシクロヘキセノンが生成した。これら生成物の経時変化および酸素分圧依存性から,両反応は並発反応で進行していることがわかった。80℃,酸素8atmの条件下では,全生成物のターンオーバー頻度(Pd原子基準,3時間当たり)が約25となった。反応後,この触媒を回収し,加熱処理(HeあるいはH2中)することによって,Wacker型酸化反応活性がほぼ100%回復した。シクロヘキサノンの生成速度(Wacker型酸化反応)は触媒の前処理条件(温度,雰囲気)にはほとんど依存しなかったが,シクロヘキセノンの生成速度(アリル酸化反応)はそれらに敏感であった。前者では表面に分散したPd2+イオンが,後者では表面に形成されたPd微粒子が活性点と推定される。
  • 白樫 高史
    1993 年 1993 巻 8 号 p. 924-930
    発行日: 1993/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Fe3+を含む膓酸溶液に種々の活性炭を添加し,溶液中のFe2+濃度を測定することにより活性炭によるFe3+の還元反応を検討した。溶液中のFe2+濃度はN2気流中では増加する一方であったが,溶存酸素がある場合には極大値を示した後減少した。このことから,いずれの活性炭もFe3+を還元すると同時に,溶存酸素によるFe2+の酸化の触媒として作用することが示された。活性炭を酸素存在下1mo1・dm-3塩酸で処理するとその還元能力は薯しく低下したが,これは酸素を吸着あるいは酸素と反感するためと考えられた。また,Fe2+溶液で処理しても還元能力は低下したがいずれの場合も処理後に活性炭を加熱,乾燥することによって還元能力は回復した。還元反応におよぼす溶存酸素,Fe2+濃度および酸濃度の影響を検討した結果,初期の還元反応速度はこれらには影響されなかった。したがって,溶存酸素存在下においても,還元反応の初期には活性炭触媒によるFe2+の酸化反応はほとんど進行しないとみなせた。
  • 小澤 伸浩, 和泉 一志, 安藤 淳平
    1993 年 1993 巻 8 号 p. 931-936
    発行日: 1993/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ケイ酸カリ肥料は微粉炭燃焼灰に炭酸カリウムまたは水酸化カリウムと少量の水酸化マグネシウムを加え850-950℃に焼成してつくるクエン酸可溶性(ク溶性)の肥料で,国内炭の灰では良質の製品ができるが,輸入炭の灰ではカリウムが不溶化しやすい。この理由を焼成物のEPMA試験によって解明し,輸入炭の灰で良質の製品を造るには国内炭の灰と混ぜて炭酸カルシウムを加えて十分に焼成すればよいことを見いだし,好適製造条件を定めた。焼成物の主要鉱物はK20・Al2O3・2SiO2(KAS2),K20・Al2O3(KA),2CaO・MgO・2SiO2(C2MS2),ガラス質などで0炭酸カルシウムの添加量を増やすとKAS2が減り,KAとガラス質が増える。KAS2にはK20・MgO・3SiO2(KMS3)が固溶し,固溶量が多いとク溶性が下がる。KAはかなり水に溶けるが,K20・Mgo・SiO2(KMS)が固溶すると水溶性が減りク溶性となる。ガラス質は0/Si比が3.2以上で高いク溶性を示した。
  • 南澤 宏明, 外園 岳彦, 新井 信正, 奥谷 忠雄
    1993 年 1993 巻 8 号 p. 937-942
    発行日: 1993/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    天然多糖体の一つであるキチンは酸性領域において分子内のアセトアミド基にプロトンが付加して正電荷を持つ性質がある。また,Co(II)はニトロソR塩(以下,NRと略記)と反応して水溶牲陰イオン錯体を生成する。そこで,Co(II)-ニトロソR塩陰イオン錯体(以下,Co・NRと略記)のキチンへの吸着特性について検討した。Co・NRは酸性領域pH4.0-7,0で短時間に定量的にキチンに吸着し,その吸着現象はFreundlich式に従った。また,吸着したCo。NRの組成はCo(II):NR=1:3であった。この結果に基づいて,微量Co(II)のフレーム原子吸光分析について検討した。吸着したCo・NRは希アンモニア水により容易に溶離できた。Fe(III)の共存はCo(II)の定量を妨害したが,リン酸水素ニナトリウムの存在により妨害なく定量することができた。本法での定量下限はCo(II)0.2μg/500cm3(S/N≧3)である。Co(II)1.0μg,2.0μgを含む試料溶液200cm3についての本法での繰り返し精度(n=10)は相対標準偏差でそれぞれ2.6,2.4%であった。
  • 纐纈 銃吾, 加藤 章, 安藤 文雄
    1993 年 1993 巻 8 号 p. 943-947
    発行日: 1993/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    無水酢酸とアルコールの等モルでのエステル形成反応において,両試薬の初濃度を0.025mol/dm3から0.5mol/dm3まで変化させて反応速度を測定した。各濃度での反応は二次の速度式に従う。得られる二次速度定数と濃度とのプロットは変曲点のある曲線を与え,速度定数を濃度ゼロへ補外した値としてアルコールの単量体の反応速度定数と変曲点として会合解離の濃度F"=0を得た。単量体の速度定数はアルコールの級数別にfiafxのσ*,およびCNDO/2法で計算したアルコール酸素上の電子密度との有意の相関を示し,酸素原子上の電子密度が大きいアルコールの速度が大きい結果となる。このことから反応はアルコール酸素の無水酢酸のカルボニル炭素への求核攻撃が律速段階として進行しているといえる。アルコールの会合が解離する濃度として得られる変曲点F"=0はアルコールのかさ高さと関係していることが判明した。
  • 広谷 聖子, 膳 昭之助
    1993 年 1993 巻 8 号 p. 948-951
    発行日: 1993/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    3-アリール-2-ニトロアクリル酸エステル(1)はジクロロメタン溶媒中2倍モルの塩化チタン(IV)と反応して,クロロ化を含む還元により,3-アリール-3-クロロ-2-ヒドロキシイミノエステル(2)を良収率で与えた。本合成法は標題化合物2の一般合成法として適用できる。
  • 巣山 隆之, 金井 誠, 中山 護
    1993 年 1993 巻 8 号 p. 952-956
    発行日: 1993/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    4,6-diamino-2-1,3,5-thiadiaaine-2-thione(1)はアミンとDMF溶媒中で反応して,付加化合物ADを生成する。ADにアルカリを作用すると,1-substituted-4,6-diamino-1,3,5-triazine-2(1H)-thione(2)と6-(substitutedamino)-4-amino-1,3,5-triazine-2(1)-thione(3)を生じた。また,ADを水中で加熱すると2,3のほかに6-amino-1,3,5-triazine-2,4(1,3)-dithione(13)とビグアニド(14)を生じた。一方,ADに希塩酸を作用すると原料1が生成するとともに,この場合も14が得られた。以上の諸結果とスペクトルデータおよび別途合成により,ADはN1-置換(またはN1,N1-二置換)-N5-ジチオカルボキシピグアニド(10)であるとの結論を得1とアミンからの2,3の生成経路を明らかにした。
  • 真鍋 昌裕, 伊東 哲也, 河村 秀男, 幾島 賢治, 鍵本 久雄
    1993 年 1993 巻 8 号 p. 957-961
    発行日: 1993/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    α-,β-,γ-シクロデキストリン(CD)についてt無水固体に微量の水を順次添加し,CDに水和した結晶水の部分モル体積,V,を含水モル比,R(=水/CD)の関数として膨張計法により25℃で測定し,次の結果を得た。いずれのCDについてもVはRの増加にともなって階段的に増加し,4種の結晶水が存在することが判明した0すなわち,α-CDについてはR=1,2,5.6,6.7,β-CnではR=1,2,7・5,11,γ-CDはR=6.3i14で特徴的な水和状態が識励できる。β-CDにおける R=1,2は薪しく見つかった水和数である。CD分子の空洞の中央に位置すると言われている二つの水分子も区別でき,それぞれのV値はCDの種類に依存しない。第3種の結晶水についてR(=約6)はあまり変化しないが,Y値はCDの分子量の増加にともなって増大する。第4種の結晶水ではCDの分子量の増加にともなってRもVも増加する。以上の結果をこれまでに報告されているX線測定の結果などと比較して水和状態を考察した。
  • 内田 知栄子, 飯塚 靖子, 若松 馨, 大屋 正尚
    1993 年 1993 巻 8 号 p. 962-966
    発行日: 1993/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    各種の水溶性高分子量ポリペプチドを合成し,それらの中から2種類を選び水溶液とし,ポリペプチド間の相互作用を,円偏光二色性スペクトル(CD)を用い検討を行った。相互作用の評価は,2種のポリペプチドの混合溶液のスペクトルと,それぞれのスペクトルの平均値に有意差があるか否かで行った。アラニン,プロリンからなる共重合体はアラニン,アスパラギン酸からなる共重合体と,またアラニン,リジンからなる共重合体と混合溶液のCDスペクトルの極小値と,各ポリマー溶液のスペクトルの平均値に差があり,しかも両者の波長はずれていた。これは両者の間で相互作用のあることを示唆する。また,ポリプロリンもアラとン,アスパラギン酸からなる共重合体と,混合溶液と平均値との間に差があるが,グリシン,プロリンから成る共重合体,およびアラニン,トリプトファンからなる共重合体の場合には,混合溶液のスペクトルは各共重合体の平均値とよく一致していた。
  • 日高 敬浩, 林 秀樹, 中谷 博之
    1993 年 1993 巻 8 号 p. 967-972
    発行日: 1993/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    アルカノイルアミノ-α-シアノケイ皮酸エステル誘導体のアルキル部位に不斉炭素を導入し,その非線形光学特性について検討したところ,すべての誘導体でSHGが確認された,とくにα-シアノ-(2-フエニルプロピオニルアミノ)ケイ皮酸メチル(CPAC-methyl)の鏡像異性体では,粉末法で尿素の40倍以上のSHGが観測された。一方,ラセミ体ではSHG活性はみられなかった。光学純度と粉末X線回折の検討から,本化合物の場合,結晶構造がキラリティーによって大きく変化し,その結果非線形性が発現していることが明らかになった。CPAC-methylの吸収端はエタノール中で419nmであり,透明性に優れた有望な非線形光学材料といえる。分子計算プログラムMOPACver.4.0を用いて二次の超分子分極率を計算したところ,β=7.18×10-30esuであった。配向ガスモデルに基づき非線形光学定数を計算すると422=60pm/V程度と推定できた。
  • 窪田 英俊, 南部 洋子, 遠藤 剛
    1993 年 1993 巻 8 号 p. 973-977
    発行日: 1993/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Bacillus subtilisF-2-01は細胞外にポリ(γ-グルタミン酸)を生産する新菌株である。本報告では,Bacillus subtilisF-2-01株により生産されるポリ(γ-グルタミン酸)の性質を明らかにした。ポリ(γ-グリタミン酸)とジアゾメタン処理により得たポリ(γ-グルタミン酸)メチルエステルの13CNMRスペクトルの比較からポリ(γ-グルタミン酸)のγ-アミド構造を確認した。GPC-LALLS法によりその分子量(Mw=1.23×106,Mw/Mn=1.20)を決定した。また,ポリ(γ-グルタミン酸)を構成するD-およびL-グルタミン酸の光学異性体比をポストラベル化HPLC法(GITC法)により決定した(D:L=60:40)。また,その他の物理化学的性質を決定した(pKa=2.27,比旋光度=-7.0°(C=1.0,H20))。遊離酸型ポリ(γ-グルタミン酸)はジメチルスルポキシドおよび熱N,N-ジメチルホルムアミド,N-メチル-2-ピロリドンに溶かすことができた。熱的性質をDSC(示差熱量分析),およびTGA(熱重量分析),により調べ,235.9℃に熱分解点,223.5℃に溶融点が観察された。
  • 川井 正弘, 松本 孝芳, 升田 利史郎
    1993 年 1993 巻 8 号 p. 978-981
    発行日: 1993/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    アルギン酸は,β-1,4結合したD-マンヌロン酸(以下Mと略す)とα-1,4結合したL-グルロン酸(以下Gと略す)から構成される酸性高分子多糖である。アルギン酸ナトリウム水溶液は,適当な二価金属イオンを添加するとゲル化することが知られている。しかしながら,ゲル化に及ぼすアルギン酸分子中のM/G比の影響は明らかでない。本研究では,その影響をレオロジー測定,小角X線散乱(SAXS)測定を通して研究した。レオロジー測定は,10wt%アルギン酸ナトリウム水溶液に種々の濃度で塩化マグネシウムを添加した系について,円錐-円板型レオメーターを用いて行った。SAXS測定は,X線波長=1.542Å(CuKα 線)で行った。測定温度は,ともに25℃である。G成分に富んだ試料溶液は,M成分に富んだ試料溶液よりも少ない塩化マグネシウムの添加塩量でゲル化する。これは,G成分に富んだ試料がM成分に富んだ試料よりも,Mg2+に対して親和性が高いためによる。本研究で形成されたゲルは,ゲル化点でフラクタル次元1.45のマスフラクタル構造を有することが明らかにされた。
  • 伊能 正浩, 大月 穣, 荒木 孝二, 妹尾 学
    1993 年 1993 巻 8 号 p. 982-984
    発行日: 1993/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Dialkylphenacylsulfonium salt undergose photoinduced transformation into an ylide form with concomitant release of anion. As this transformation is reversible, we prepared oilsoluble dibuty1(4-methoxyphenacyl)sulfonium percholorate ( 3 ), which in 1, 2-dichloroethane showed an ability to control perchlorate concentration of the aqueous phase in the organic/aqueous tow-phase system by UV-irradiation. Photo-driven active transport of perchlorate through an organic layer by 3 as a carrier was also examined.
  • 大井 秀一, 黒田 義人, 松野 敏, 井上 祥雄
    1993 年 1993 巻 8 号 p. 985-987
    発行日: 1993/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Reaction of carbon dioxide with alcohols and alkyl halides in the presence of potassium carbonate was found to afford unsymmetrical carbonic esters in good yields under mild conditions. The reaction mechanism was also discussed.
  • 山本 二郎, 秋森 伸治, 柴田 彩, 中島 路可
    1993 年 1993 巻 8 号 p. 988-990
    発行日: 1993/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    When a mixture of diphenylmethamols and iron(III) chloride (FeC13) was heated in benzene, Friedel-Crafts' diphenylmethylation took place to yield triphenylmethanes with the corresponding benzophenones as by-products. The yield of triphenylmethanes could be eleva ted without a formation of benzophenones by adding a small amount of tribenzylamine to the benzene solution of diphenylmethanols and FeC18. Pentylamine and hydroquinone could be used to get more yield of triphenylmethane in the reaction of benzene with diphenylmethanol. t Synthetic Reaction Using Iron(la) Chloride. V.
  • 多留 康矩, 高砂子 昌久, 小林 光一, 高岡 京
    1993 年 1993 巻 8 号 p. 991-994
    発行日: 1993/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Bond-structure of hydrocarbon and density of polar groups at the surface region of argon and oxygen plasma-treated polyethylene (Ar-PE, 02-PE) were investigated by means of the XPS 1 s and valence band spectra. In case of An-PE, branching and cross-linking hydrocarbo n units occur first, then reaction of radical survived with oxygen and/or nitrogen results in polar groups at the film surface. In case of 02-PE, oxidation of the polymer film is prior to branching and cross-linking.
  • 好野 期夫, 山口 英一郎, 山本 祥, 板垣 剛之, 松本 竹男, 沢田 英夫, 近藤 行成, 阿部 正彦
    1993 年 1993 巻 8 号 p. 995-997
    発行日: 1993/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Surface modification method of fine magnetite particles by use of silane coupling agents having fluorocarbon chain was investigated. The magnetic fluid (1, 1, 2-trichloro-1, 2, 2trifluoroethane base) was prepared preliminarily by using oleic acid as a surfactant, and then allowed to react with the silane coupling agent. The amount of oleic acid removed from the magnetite surface during the reaction with the coupling agent was measured by the alkaline titration in methanol, and the high exchange rate (>99%) was observed. The modified fine magnetite particles with silane coupling agent could be well dispersed in poly (chlorotrifluoroethene) and produced the fluoro-oil based magnetic fluid.
  • 畠山 史郎, 頼 海捧, 高 世東, 村野 健太郎
    1993 年 1993 巻 8 号 p. 998-1000
    発行日: 1993/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    The new-type forest decline found in Europe and North America has been ascribed toatmospheric oxidants (Ref. 1-3). Organic hydroperoxides are important oxidants (Ref. 4), andits formations from ozone-natural hydrocarbon reactions were reported. To investigate theformation mechanism as well as to determine atmospheric concentration of hydroperoxides, a technique for efficient collection is necessary. We tested the applicability of mist chamberdeveloped by Cofer et al. (Ref. 7) to the collection of gaseous hydroperoxides. The mistchamber was found to have the advantage in following three points : 1) large flow rate, 2)collection efficiency as high as bubbling, and 3) less H202 production in the trapping solutionduring the sampling of ozone-containing air.
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