4,6-diamino-2-1,3,5-thiadiaaine-2-thione(1)はアミンとDMF溶媒中で反応して,付加化合物ADを生成する。ADにアルカリを作用すると,1-substituted-4,6-diamino-1,3,5-triazine-2(1H)-thione(2)と6-(substitutedamino)-4-amino-1,3,5-triazine-2(1)-thione(3)を生じた。また,ADを水中で加熱すると2,3のほかに6-amino-1,3,5-triazine-2,4(1,3)-dithione(13)とビグアニド(14)を生じた。一方,ADに希塩酸を作用すると原料1が生成するとともに,この場合も14が得られた。以上の諸結果とスペクトルデータおよび別途合成により,ADはN1-置換(またはN1,N1-二置換)-N5-ジチオカルボキシピグアニド(10)であるとの結論を得1とアミンからの2,3の生成経路を明らかにした。
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