雪氷
Online ISSN : 1883-6267
Print ISSN : 0373-1006
33 巻, 3 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 高志 勤, 益田 稔
    1971 年 33 巻 3 号 p. 109-119
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    固結シルト, 砂質シルト, 粘土の3種の不攪乱試料を用い, 試料に加わる上載荷重 (鉛直拘束圧) を0.9~8.0kg/cm2の間で変化させて開放式 (open system) の凍上実験をおこない, 次のような結果を得た。
    (1) 拘束圧がある限度以上になると, 土は凍結過程で間隙水を排除しながら凍結膨脹する現象がみいだされた。
    (2) 凍結による土の膨脹率, つまり凍上率 (凍結後の試料の増加厚/凍結前の試料の厚さ, h) は.拘束圧 (p) 大きくなるほど抑制をうけ, 両者の関係は次の式で近似することができる。h=c/p+h0 (c,h0は定数)
    (3) 凍結過程で移動する水の収支量 (Vw) と凍上した体積量 (Vh) の間には次の関係がなりたっていることが実験的に確認できた。
    Vh= (1-α) ΓVwo+ (1+Γ) Vw
    ここに,.Γは相変化による水の体積増加率, Vwoは凍結前の土中水の量, αは定数 (0<α<1), Vwは凍結過程で試料に出入りする水の容積である。したがって, 凍結中の排水作用が凍上量の減少に寄与しているといえる。
  • 松田 氏淑, 野表 昌夫
    1971 年 33 巻 3 号 p. 120-125
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
    多雪地方の造林木は, 積雪の移動によっていろいろの被害をうけている。これらの被害を防ぐ造林方法の一つに階段造林がある。この階段造林は新潟県の一部の地方に古くから実施されているが, まだ多くの問題点が残されている.そこでこれらの問題点を明らかにするため越路町と湯之谷村で階段造林の試験を実施した。
    階段造林試験地の階段幅と階段間隔 (斜距離) はそれぞれ次のように施工した。
    越路町H=8L (L=150cm)
    H=9L (L=100cm, 150cm)
    H=10L (L=100cm, 150cm)
    湯之谷村H=4L (L=80cm, 120cm, 160cm)
    H=6L (L=80cm, 120cm, 160cm)
    H=8L (L=80cm, 120cm, 160cm)
    注) H……階段間隔 (垂直距離)
    L……階段幅
    昭和41年冬季より昭和44年冬季までの4年間の積雪状況を調査した結果は次のとおりであった。
    階段造林試験地の積雪は, いずれの階段間隔の場合も階段幅が150cm以上で安定していたが, それ以下の階段幅では不安定な状態を示しており, 積雪の安定度は階段間隔よりも階段幅との間に深い関係のあることが認められた。
  • 下村 忠一
    1971 年 33 巻 3 号 p. 126-130
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
  • 1 序説
    湯川 竜二
    1971 年 33 巻 3 号 p. 131-133
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
    シンポジウムの趣旨ならびにまとめについては上述したとおりである。
    新幹線における雪氷害の現象, その対策の概要について斎藤氏から, 着雪現象の物理, ならびに散水量と濡れ雪の効果について荘田氏から, また散水設備について石橋氏から, それぞれ経験, 現象の解析, 実験結果等の各角度から詳細な論述と討論が行なわれた。高速自動車交通における視程の問題について土屋氏から, 道路の凍結現象について井上氏から, すべりの機構について市原氏から論述があり, それらの対策についてそれぞれ討論があった。降雪の質, 量, 凍結状況等の測定方法ならびにその情報伝達系について馬場氏, 樋口氏, 荘田氏からそれぞれ論ぜられた。樋口氏の雪雲の観測実験の報告は, 局所的かつリアルタイムの降雪予報体制の確立へ進むものとして多大の関心を呼んだ。更に, 関ケ原地区における気象の特性, 局地的な降積雪の予測について石原氏から詳述され, 高速陸上交通における降雪予報のリアルタイムの情報管理体系について石原氏, 樋口氏および馬場氏から解説と論述が行なわれた。さらに降積雪地帯における高速道路の交通管理のあり方についての大島氏, 巻島氏からの論述, ならびに, 北陸, 東北等の高速道路の計画, 建設における問題点について, 路線の選定, 降積雪から防護方法等について述べられた。
    以上, 今次のシンポジウムは, 高速陸上交通における雪氷害の現象の解析と, その対策の樹立について, 今日的問題の究明と, 明日への課題について, 体系的に論ぜられ, Research, Survey, Practice, Engineering, の共同と相互のフィードバックがこの種の問題の解決を加速するという恰好の例を示したものといえるであろう。
  • (1) 未観測地点の積雪深の推定
    石原 健二
    1971 年 33 巻 3 号 p. 134-138
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
  • 石原 健二
    1971 年 33 巻 3 号 p. 139-155
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
    以下に, 筆者の最近行なった統計的降雪予報の概要を述べよう。この研究は, 北陸地方の除雪に寄与することをねらいとしたものである。
  • 樋口 敬二
    1971 年 33 巻 3 号 p. 156-168
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
  • (1) 雪氷害の特質とその対策
    斎藤 雅男
    1971 年 33 巻 3 号 p. 169-186
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
  • 荘田 幹夫
    1971 年 33 巻 3 号 p. 187-196
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
  • 石橋 孝夫
    1971 年 33 巻 3 号 p. 197-199
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
feedback
Top