北海道北東部のような寒冷地域における冬期間の低温外気を冷却源として, 地中に人工的な凍土を造成し, これを維持するための基礎的なデータを得ることを目的として, 数シーズンにわたって野外実験を行った.
低温外気と地盤との熱交換には, 特別に設計製作した重力式ヒートパイプを用いて, ヒートパイプの表面温度分布, ヒートパイプ近傍の地中温度分布, 地表面温度, 気温などを通年測定した.
上記のような測定値を解析した結果, 電子計算機などによるシミュレーションを行うための必要なデータが得られた.
ヒートパイプの作動流体については, フレオンR-22およびフレオンR-12を用いて, 両者による地盤冷却効果の相違について比較検討した.
さらにヒートパイプの他に, 低温外気をファンによって直接地中に送風する方法についても実験した結果を示す.
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