雪を水と混合してポンプで加圧し管路により輸送する装置として, 前報の1t/hの能力の家庭用雪押込機の開発までに得られたデーターを総合して, 26.4t/hの事業用規模の雪押込機を設計する設計法を示した.そして, それに基づいて設計された機械を試験し, ざらめ雪について, 34.9t/hの処理能力, こしまり雪について9.8t/hの処理能力を確認した.これを設計の重要因子である固相率でみると, 設計値の20%に対して, それぞれ, 23.5%と9.2%であった, つまり, 本論文の設計法は, 雪質によるこの程度の差を含んで, 妥当なものとされた.
また, 作られた雪押込機の能力は, 投入口を除雪機械による雪の大量投入に適したように改良し, 流雪溝の水量を増すことによって, さらに増加させることが可能であると判断された.
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