雪氷
Online ISSN : 1883-6267
Print ISSN : 0373-1006
47 巻, 3 号
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  • 井上 治郎, 奥山 和彦, 渡辺 興亜, 伏見 碩二
    1985 年 47 巻 3 号 p. 97-104
    発行日: 1985/09/30
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
    中国地方の降・積雪の特徴, 特に山岳地域の降雪特性について現地観測で得た資料とこれまでの資料との比較を行った.広域積雪調査から得られた積雪分布からは標高依存性よりも周辺地形と関連した地域性が明瞭に現れた.積雪の化学成分の分析結果から山岳地における降雪雲の発達が示唆されたが, 発達の度合に地域差のあることが降雪粒子の結晶型分布から認められた.降雪中の安定酸素同位体組成は中国山地の東西の降雪機構が異なったものであることを示している.
  • 第6報, 雪水二相流のエルボにおける圧力損失
    白樫 正高, 佐藤 靖仁, 古塩 淳, 徳長 靖, 梅村 晃由, 脇屋 正一
    1985 年 47 巻 3 号 p. 105-110
    発行日: 1985/09/30
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
    内径D=40mmおよび77mmの円管に接続される硬質塩化ビニール製90°曲り管 (市販のエルボ) における雪水二相流の圧力損失を測定し, 曲り損失に対する管径, エルポの設置の姿勢, 流速Um, 雪の分率C (吐出される雪水混合体に占める雪の体積割合), 雪質の影響を調べた.Um=0.3~25m/s, C=0~30%, フルード数Fr=3~200 (Fr=Um2/ (|1-s|gD), sは氷と水の密度比, gは重力加速度) の範囲での実験結果から次の結論を得た.
    エルボ前後の2点間の全圧力損失を流れが曲げられる事により生じる損失heと直管の管摩擦損失hsの和で表した場合, 通常は曲り損失heの占める割合が極めて大きい.雪の混入はFrが小さいときheを増加させるが, その程度は直管における管摩擦損失の場合に比べ小さく, Fr≧100では雪の分率C によらずheは清水 (せいすい) の値とほぼ等しい.このときの曲り損失を清水の直管相当長さで表せば管直径の約40~50倍となる.雪水二相流の曲り損失に対するエルボの姿勢および雪質の影響は問題にならない程小さい.
    実験全体を通じエルボにおいて “つまり” は観察されず, 上記の圧力損失の測定結果を併せれば, 管路における曲りの部分は雪の水力輸送において障害の要因とはならないものと考えられる.
  • 石川 信敬, 小林 俊一, 堀口 薫, 木下 誠一
    1985 年 47 巻 3 号 p. 111-123
    発行日: 1985/09/30
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
    北海道は冬の期間が長く, 面積も広いために雪氷寒冷災害の種類や原因は多岐にわたる.そこで今後の有効な雪氷寒冷災害の対策や利雪 (寒) の方法を探る前段階として道内212市町村に対してアンケートを出し, 雪氷寒冷災害の現状を調査した.その結果, 1) 災害対策費にはっきりとした地域性が現われ, 積雪の多い日本海側で多く, 太平洋側では少ない.2) 雪氷寒冷災害の内.道路障害が最も多く (94.7%), 次いで家庭被害 (80.0%), 学校被害 (71.2%), 農作物被害 (61.8%), 鉄道障害 (58.8%), 道路破損 (54.1%) であり, その原因の主なものは吹雪や吹き溜り, 集中豪雪, 異常低温である.3) 一方, 災害対策の主なものは除排雪であり, その他防風融雪促進, 路面滑り防止等がある.4) 利雪 (寒) の現状は, 雪 (氷) 祭り, 及びスキー (スケート)等の観光資源としての活用が主なものである.さらに規模は小さいが, 農業用, 工業用の水資源としての利用や, 農作物保存のための冷熱源としての利用もみられる.
  • 対馬 勝年
    1985 年 47 巻 3 号 p. 125-128
    発行日: 1985/09/30
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
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