雪輸送用のパイプラインに雪とともに押込まれるごみや砂利などを, 分離除去することを目的に, サイクロン分離機を試作し試験した.比重1.04g/cm
3のプラスチックビーズおよび1.45g/cm
3の砂利を分離試料として, 清水および雪水混相流に対する, サイクロンの集塵率と圧力損失を測定した. また, 寸法効果をみた.
結果は以下のようであった.
(1) 限界流速が存在する.これ以下では雪が停滞して, サイクロンの機能は失われる.
(2) 限界流速以上では, 雪水混相流に対する, 集塵率と圧力損失は, 清水の場合と同じか, いくらかよい.
(3) サイクロンの諸寸法の集塵率や圧力損失に与える影響は, 通常のサイクロンで知られているところと同じであった.
(4) 砂や砂利は, サイクロンで十分に分離できる.しかし, ビーズについては, 部分的に, 流速に対する集塵率の挙動に関して, 従来の理論に反するところがあった.
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