雪氷
Online ISSN : 1883-6267
Print ISSN : 0373-1006
45 巻, 3 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 木村 忠志
    1983 年 45 巻 3 号 p. 119-124
    発行日: 1983/09/30
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
    γ線散乱法による, 全重量9.8kgの携帯形積雪密度計が, 低温実験室と野外で予備的に試験された.この計器は, 100μCiの137Cs密封線源と市販のシンチレーション計数器で構成した.
    密度一様な積雪についての雪密度の測定精度は±0.029/cm3で, 雪密度と散乱γ線照射線量の間に直線関係が得られた.雪密度の測定値は, 10cm立方の体積の平均値に相当する.
  • Kouichi Nishimura, Hiroshi Nishimura, Shigeo Suizu
    1983 年 45 巻 3 号 p. 125-132
    発行日: 1983/09/30
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
    The Biafo Glacier, located at about 35.8°N and 75.7°E, is one of the largest glaciers in the Karakorum region, and 59 km long and 3.4× 102 km2 in area. The snowline lies at about 4600 m above sea level. For about one month in the summer of 1977, glacial-meteorological observations were carried out on the ablation area (4100 m a.s.1.) and accumulation area (4900 m a.s.1.). The results on the ablation area showed that the air temperature on moraine-covered ice was about 7°C higher than that on the bare ice. A glacier wind originating from the upper part of the glacier blows down the glacier without changing wind direction the whole day. The weather on the glacier varied with a period of about 10 days, which corresponds to the fluctuations of the westerly wave. The summer weather in the Karakorum is considered to be influenced largely by westerly wave rather than the monsoon which is pronounced in the Nepal Himalaya.
  • 高志 勤, 生頼 孝博, 山本 英夫, 岡本 純
    1983 年 45 巻 3 号 p. 133-142
    発行日: 1983/09/30
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
    室内凍上試験における凍結膨脹率 (凍結前の供試体体積に対する凍結後の体積増加の割合と定義する) に及ぼす供試体高さの影響については, これまでに若干の実験例はあるものの系統的な研究は行なわれていない.本論文では室内凍上試験における最適な供試体高さを決定する目的で行なった実験の結果を示すとともに結果について考察を行なった.
    試料土として想橋粘土 (撹乱再圧密土) を用い, 直径10cmの円柱供試体の高さを約5cmから0.2cmまで段階的に削って変化させ, 各供試体高さの段階で開式の凍上試験を繰り返し行ない, 供試体高さと凍結膨脹率の関係を調べる.これを拘束応力70.6~482.7kN/m2, 凍結速度1.6~5.8mm/hの範囲内で系統的に変化させた, 6種類の凍結条件下で行なった.
    その結果, 次の事が明らかになった.凍結膨脹率ξは供試体高さのある値, H=H0において最大となる.H≧H0の領域ではHの増加に伴いξは減少する.これは未凍結土内の動水抵抗から定量的に説明される.また, H≦H0ではHの減少に伴いξは減少する.これは凍土内での排水領域の存在から定性的に説明される.H0の値は凍結条件, 特に拘束応力に依存し, 拘束応力が小さい程H0は小さくなる.
    上記のことより, 土の凍上特性を知るための室内凍上試験における適切な供試体高さは, 未凍結土内の動水抵抗及び凍土内の排水領域の存在による複合的な影響が最小となる供試体高さH0の近傍であると結論される.本研究で用いた試料土は凍上性の非常に大きい粘土であるが, この場合のH0は2~4cmの範囲であった.一般的な土の室内凍上試験では4cm程度の供試体高さが適当である.
  • 下川 和夫
    1983 年 45 巻 3 号 p. 143-150
    発行日: 1983/09/30
    公開日: 2010/05/07
    ジャーナル フリー
    谷川連峰のブナ林に形成された雪崩道において, 破損木を指標とした雪崩の調査を実施し, 次の結果をえた.
    1) マチガ沢や武能沢では, 発生源と流下経路の異なる複数の雪崩道が並列し, みかけ上ひとつの広大な雪崩道が形成されている.
    2) 樹木の破損形態と破損木の大きさ及び, その分布から, マチガ沢と武能沢では煙り型の運動形態を示す表層雪崩が発生していることが推定された.
    3) 倒伏した樹木に生じた上伸枝の年輪数から, マチガ沢で5回, 武能沢で3回の表層雪崩の発生年度が推定された.
    4) 湯檜曾川右岸の武能沢, 幽ノ沢, 一ノ倉沢, マチガ沢及び, 西黒沢における雪崩の流下距離は, 雪崩の規模に影響する斜面傾斜や単位斜面の大きさなどの発生域の地形と, 雪崩の流下を阻害する傾斜変換点や山脚の有無などの走路域の地形に規定されている.
    マチガ沢と武能沢の樹木に残された雪崩の痕跡から, 雪崩の流下経路運動形態, 発生年度に関して以下の事実が明らかになった.
  • 山下 実
    1983 年 45 巻 3 号 p. 151-155
    発行日: 1983/09/30
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
  • 1983 年 45 巻 3 号 p. 158
    発行日: 1983年
    公開日: 2009/07/23
    ジャーナル フリー
  • 1983 年 45 巻 3 号 p. e1
    発行日: 1983年
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
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