煙型雪崩の流動モデルの適用性を検討するため,沈降性を有する固体粒子を含む混合水による雪崩の模擬実験を行った.実験では,画像解析によりフロント内及び周囲の流速ベクトル場の測定を行った.流動モデルは空気と雪粒子の質量保存式,運動方程式よりなる三式モデルである.モデル中で用いた連行係数は斜面の傾斜角の線形関数で表している.流動モデルの妥当性を検討するため,固体粒子の混合水を用いた傾斜サーマルの実験との比較を行ったところ,流下速度,最大厚さ,固体粒子量の流下方向変化について,十分に満足できる一致を見た.
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