本稿は、経営資源が限られている小規模な地場産品家族企業の中に、なぜ自社製品の輸出を実現できる企業があるのか、どのように外国市場参入という困難な海外事業を成功させるのか、そのプロセスと背後にあるメカニズムについて考察したものである。直接輸出を実現した希少な企業1社を取り上げて、なぜ、どのようにして外国市場参入を成功させたのか、動態的な国際化プロセスを長期に観察した。その結果、そこにおいて境界連結役割という概念が有用な視点となり得ることを論じる。
すでにアカウントをお持ちの場合 サインインはこちら