水溶液からp活性炭に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(r:)の吸着におよぼす活挫炭の細孔分布,溶液pH,共存電解質の影響を検討した。
細孔分布の異なる4種の活性炭に対する吸着等温線は,いずれもLan,gmuir式にしたがった。飽科肢着におけるSDBsf分子あたりの見かけの占有面積(5鳳)は,細孔径の大きなところに分布の多い活性燦(LP炭)で小さく,孔径の小さなところに分布の多い活性炭(SP炭)で大きくなった。これは,SP炭では窒素分子は吸着できるがSDBSは吸着できない微細孔が多いため,また,細孔充てんのような吸着が多いためである。
吸着平衡定数はLP,炭で小さく,SP炭で大きくなったOこれは;SDBSの吸着性ほ細孔径と関係があり,SDBSのアルキル鎖が入り得る最小の径をもった細孔で分散力による吸着力が最大となり,ど ノ孔径が大きくなると吸着性が低下するためである。このことから,吸着等温線の形状と細孔分布との関係もわかり,低濃度域における吸着等温線は径の小さな細孔に対する吸着を裏わしており,高濃度域における等温線は径の大きな細孔に対ずる吸着を表わしている。
SDBSの吸着量は,pH4以下で急激に増加した。これは活性炭表面酸化物の影響,未解離DBSの吸着などが原因していると推定した。
共存電解質の影響では,電解質カチオンの影響がアニナンよりも強く,同-アニオンのときはカチオンの電荷が高いほど,イオン半径が大きなものほど除去率が高くなった。とくにカチオンとして陽イオン界面活性剤を使用すると,SDBSと複合体を形成し,析出するため除去率がいちじるしく高くなった。
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