日本化学会誌(化学と工業化学)
Online ISSN : 2185-0925
Print ISSN : 0369-4577
1977 巻, 12 号
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  • 幸田 清一郎, 斎藤 明, 中村 一元, 疋田 強
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1757-1761
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    球対称場で中心部の小球から活性種が周期的に供給され,これが空間を-次反応をともないながら拡散していくときの濃度の同期成分を求める式を導いた。この同期成分の位相遅湛の測定により,活性種の一次反応速度定数や拡散定数を求められることを示した。
    ごく予備的な実験システムを用いて酸素原子とエチレン,プロピレンとの反応を試み,上記の理論式を適用した,理論と実験の聞には,定性的に満足すべき-致が認められた。この濃度変調拡散炎法とも呼ぶべき手法を,未知の速度定数決定に用いる場合についての問題点を示した。
  • 渡辺 稔
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1762-1769
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Fe(100)清浄面へのH2O,H2Sおよび珪Seの吸着について,LEED-AESシステムと仕事関数変化の測定によって研究した,窒温におけるFe(100)清浄面へのH黛O,H霧SおよびH黛Seの吸着構造は,いずれも不規則配列吸着構造である。初期付着確率は,おのおの0.1,V,,0.6となった。これらの吸着面を加熱するとc(2×2)構造が得られる0この構造はLEEDの強度-エネルギー曲線の考察などから,再配列構造であると推定される。600°CにおいてH2Sの露出量を増加すると,表面第1層はc(2×2)構造をたもったまま,硫化物層が数層にわたり成長する。
  • 森 聰明, 増田 浩之, 村上 雄一
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1770-1774
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ブタンの分解により担持ニッケル触媒上に析出したカーボンの反応性を400~475°Cの温度範囲でパルス法を利用して研究した。
    葱監もカーボンーH20反応の生成物であるCO2の生成量はH20のパルスサイズ,パルス回数および触媒上のカーボン量に依存せず,触媒量に比例した。
    カーボンーH20反応は両反応物に見かけ上0次であり,活性化エネルギーは17kcalJmolであった。
    カーボンーCO,反応の活性化エネルギーは22kcal/molであり,カーボンに対するH20およびCO2の反応性は大差なかった。
    K2CO3あるいはMgOを触媒に添加するとカーボン_H2p反応,カーボンCO諸反応は促進されるが,カーボンーH窯反応はむしろ抑制された.
  • 高宮 信夫, 山口 辰夫, 岩月 丈明, 村井 資長
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1775-1779
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    従来より液相酸化触媒として知られている各種のポリ(金属フタロシアニン)を用いて,硫化水素の気相酸化反応を行ない,活性および硫黄の選択性を検討した。活性は金属種により異なり,Fe>Co>Cu>Mnの順序となった。しかし選択性はほぼ一定であった。また,酸化鉄(III)とポリ(鉄フタロシアニン)の活性を比較したところ,酸化鉄(班)は活性においてまさるが,転化率が増加するにつれて,硫黄への選択性は減少する。これに対しポリ(鉄フタ冒シアニン)は硫黄への選択率は高転化率においても変化せず,酸化鉄(III)より有効な触媒であることが見いだされた。またポリ(鉄フタロシアニン)を用いて速度論的解析を行ないr速度式r=ゐ[Pk,so,4P6,]oという結果を得た。また160~190℃における活性化エネルギーは8.4kcaljmolであった。
  • 林 弘, 川崎 賢悟, 重本 直也
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1780-1784
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    過剰のピリジンの存在におけるジフェニルメタンイミンの酸化的カップリングについて,Cux.L,CuX2LCuX2Cu(OR)Xお,タびLCu(OR)X型(L=py,lm;X-Cl,Br;R‐H,CHs)の活性と講造を調べた。
    臭化銅(1)および(III)はいずれもジフヱニルメタンィミンとそれぞれ1:1および1:2の錯体を形成し,盧化銅と対応する挙動を示した。イミン酸化の活性序列は,CuOCH3>Cl>CuClCu(OCH8)Br>CuBrで,臭化銅系についても高収率でアジンを収得できることがわかった。Cu(OCH,)Cl[7]が高活性触媒であることはフェノールの酸化重合治も認められており,[7]とCu(OH)Cl[6]は遠赤外吸収スペクトルにより類似構造であることが示されたが,フェノール酸化の活性中間体として提案されている(6)は不活性であった。[6]はピリジンおよびジフェニルメタンィミンの存在でも懸濁してそのまま回収されるが,活性触媒[7]はこれらの配位子を取り込んで容易にpyCu(OCH3)Cl[8]および1加Cu(OCH3)Cl[9]を生成するから,ピリジン中のジフェニルメタンィミン酸化では[7]は[8]として溶存し,[9]を経てアジンにいたると考えられる。CSはピリジン中の無限希釈では単核のpy2Cu(UCH3)Cl,イミン酸化の反応条件付近では長短2本のCu-Clで橋かけされた二核錯体として溶存し,結晶では二核単位が上下につながっていくことが示された。他の関連錯体,ついても,遠赤外吸収スペクトルと磁化率による固体状態の配位構造と分子量測定による溶存状態での構造単位について述べられている。
  • 篠田 清徳
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1785-1788
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    活性アルミナ上で3,4-ジクロロー1-ブテン(3,r)とメタノールを共熱分解するとクロロプレンや1-ク揖ロー1,3-ブタジエンの脱塩化水素生成物,ごゼ5-およびtrans-1,4-ジクロロー2-ブテン(1,4-DCB-2)への異性化反応生成物とともに相当量のメトキシ置換体が得られる。
    このメトキシ化合物の生成機構について知見を得るために,共熱分解生成物をガスクロマトグラフにより分取し,赤外吸収スペクトルおよびNMRスペクトルをとり,それらの化合物の同定を行なった。生成物のうち,1,4-DCB-2のメトキシ誘導体であるoづ5-およびbrans--1,4-ジメトキシー2-ブテン[4],[5]とexs-よびtranswl-クロロー4-メトキシー2-ブテン[6],[7]は反応温度30℃で1,4-DCB-2とメタノール性水酸化ナトリウムの反応によっても生成した。
    3,4-DCB-1とメタノールとの230℃の共熱分解ではこれらのメトキシ誘導体のほか,通常の溶液反応では生成しない3,4-ジメトキシー1-ブテン[1],3-メトキシー4-クロロー1-ブテン[2]および3-ク揖ロー4-メトキシー1-プテン[3]が得られた。
    メトキシ化合物の生成機構は活性アルミナの塩基性点上および酸性点上でそれぞれ溶液反癒類似の2および51型反応で進行するものと考えられた。
  • 篠田 清徳
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1789-1793
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    反応機構について解明し,生成物のうちとくにメトキシ化合物の生成に有利な反応条件を探索する目的で,いろいろな反応条件下で活性アルミナを触媒とする3,4-ジクロロー1-ブテン(r)および癩郷4,4'ジクロロー2-ブテン(∫η5-1,4-DCB-2)の2種のジクロロブテン類のメタノールとの共熱分解を行なった。
    二つのジクKブテンはいずれもアリル位壇素をもつため,きわめて反応活姓でありt活性アルミナ上の塩基性点でメタノールの解離によって生成するメトキシドアニオンの求核的攻撃でこれらの塩素はSN2型機構でメトキシ置換体を生成し,とくに,3,4-DCB-1では同位置のβ水素の引き抜き反応が競争的に起こるE2機構でクRtプレンが生成すると考えられた。-方,アルミナの酸性点ではアリル塩素が脱離してカルaニウムイオンを生成し,このカルボニウムイオンの異性化反慈と並行して起こる恥1型機講でのメトキシ化合物の生成と岡時にE1反庵も進行して,1-クロローL3-ブタジエンが生成する結果,いずれの出発原料でもほぼ同じ組成の生成物分布が得られた。この仮定に基づいた反応の図式を示した。
    メトキシ化合物は反応温度カミ190~200℃付近でよく生成した。ジクロブテンに対するメタノールのモル比が増大するほどメトキシ化合物の収量は増加した。しかし,時間因子(w/F)は大きくなってもメトキシ化合物の二次的接触分解が起こると考えられ,あまり効果は認められなかった。
  • 黒崎 章人, 岡崎 進
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1794-1798
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    アナタース型Tio2へのZnO成分の添加により,新たに固体塩基性が発現し,同時に2-プロパノールの脱水素反応に対する触媒活性が増加した。
    ZnO成分とTio2とはいずれもイルメナイト型結晶性複合酸化物(ZnTio3)を形成しており,担持量の増加にともなう比面積の減少は少なく,ZnO成分は化合物の形成により高度の分散状態にあるど考えられた。また,H鶏還元処理に対するZnTio$の分解と脱水素反応活性の減少とはよく対応し,塩基点の発現は金属イオンの酸化状態やイルメナイト型構造と密接な関係にあることが示唆された。
    ZnO-Tio2系において,固体塩基性と脱水素反応活性との間に相関関係が得られた。しかし,MgO,CaOとの比較においては相関が得られず,被毒試験および赤外吸収スペクトルによる2-プロパノ_ルの吸着状態の比較からZnO-TiOaによる脱水素反応には表面金属イオンの電子受容性が大きく関与していることが示された。
  • 大和田 豊, 山形 信嗣, 岡崎 進, 田部 浩三
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1799-1803
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    水素処理したMQO3-八120,触媒上で1-ブテンの異性化および水素化反応を行ない,その触媒活性に対する触媒処理の影響について検討した。反応は,通常の流通法を用いて,HQあるいはH2Sで前処理しむのち,ただちに窒素あるいは水素気流中で行なった。
    その水素化に対する触媒活性は,水素処理温度400°C以上で認あられ,そのとき異性化活性もまた増加した。-方,窒素雰囲気における異性化に対する触媒活性は,500℃で処理することによってはじめて,未処理の触媒活性より高くなった。水およびトリエチルアミンを反応中に微量添加した結果,前者は可逆的に,後者は不可逆的に被毒した。しかしながら,二酸化炭素では:被毒されなかった。上の反応に対する触媒活性を他のゾテン蜘生体のそれと比較したところ,異牲化はいずれのブテンにおいてもほぼ平衡転化率まで進貨したのに対し,水素化に対してはtrans-2-ブテン<1-ブテンcas‐<‐ブテンの順になり,選択性が認められた。
    塩基性黙薬によって被毒さμるという結果から,両反応の活性点は,ともに電子受容体であると考えられた6しかしながら,ブテンの異性体間で,両反応に対しで反応性が異なるためこれらの活性点はそれぞれ異なることが示唆された。
    さらに,触媒の性質を明かにするために,2-プロパノールの分解反応についても試み,これらの触媒作用と水素あるいは硫化水素処理されたMO2-A120触媒の表面構造との関係を検討した。
  • 乾 智行, 上田 孝, 末広 雅利, 中村 明男
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1804-1810
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    触媒金属表面に成長する酸化物ひげ結晶と,金属粒子の焼結および触媒活性との関連を調べるため,微粉状の鉄,銅について,350~650°pで酸化-還元サイクル処理を行ない,その重量変化の経過をミクロ熱テンビンにより測定するとともに,表面の変化を電子顕微鏡観察,N2の低温吸着,および流通接触法によるCOの酸化反応速度の測定によって調べた。
    鉄,銅とも,ひげ結晶の成長する温度域で,酸化-還元サイクル処理数(Z)の増加とともに,酸化過程での酸素吸収量が減少したが,各回とも-定の速い速度で吸収される部分が初期にあり,その量'dwfと第箆回目の酸化処理を行なう前の試料の表面積(5n-i)との間に比例関係,4zm=as(n-1)が認められた。2回目の処理における焼結の進行度(4(伽)4π)とひげ結晶成長量(M)との問には,R=rM",(δ<1)の相関があった。また,R,%の箆に対する依存性は,R,銘=6-β109匁で整理されることが示された。CO酸化活盤は,2の増加とともに焼結の進行と対応して減少した。
    これらの結果から,酸化物ひげ結晶の成長の多い条件では焼結が促進され,触媒活性の劣化が大きくなることが結論された。
  • 加藤 博章, 吉村 卓二, 山下 正通
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1811-1816
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    アルカリ溶液中における亜鉛アノード電極の挙動をリング,ディスク電極を用いて調べた。亜鉛電極をアノード酸化すると,回転速度の増潴にともない捕集効率は減少する傾向がみられる。これはアルガリ溶液の灘にかかわらず肌よう顯向を示す.この現象からアノード鵬姓成した化学k`-電荷移動過程によ蝿気化学的に不活性な輔体カミでき,それが溶液中で化学反応,'化学的に活性な生成物ができるものと解釈した。
    また不動態化特性を調べるため,電流走査法により,リング電流値の変化を観察した。これによると不動態化直灘おいて,リン耀極で翫される化鞭がデ孫ク電極上である定の灘に達したとき,この化学種によって不動態化を引き起こすものと考えられる。リング電極で舞元され沁化学種は,レーザー,ラマン分析によればZ(OH)であると思われる。
    これらの実験結果は溶解,析出機構によるアルカリ溶液中でのZ(OH)2の陽極形成と-致する。
    これk関して,不動態後の挙動を調べた。不動態被膜は+0。6Vまでは拡散律速反応,あるいは金顧での直灘化によ'1長されるしまた+,.JYでそれ鰹固蹴殿さ泌に遡,ないこと醐待される。
  • 石川 博, 中根 正典, 石井 英一, 上原 斎, 三宅 義造
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1817-1822
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    水を熱化学的に水素と酸素に分解する反応サイクルにおいて,酸素発生反応の-つである硫酸の分解について98wt%硫酸を対象にしSO3の接触分解触媒の探索を行なった。
    750~900℃の操作温度においては共存する水蒸気は平衡論的に不活牲ガスとみなすことができる。触媒として活性なものとしては.__.ri"Pd,Pt,CuO,i.,V205が上げられる。Pd,Ptについてはいわゆる吸着などの触媒機構により広い温度範囲で良好な触媒効果を示す。,-,..,Gにっいても化学量論的組成からの微小偏位を含めた酸化還元機構によりその触媒作用を説明することができるが,硫酸塩の生成,分解反応が関与するためにとくに硫酸塩の生成領域となってくる800。C以下において触媒効果は低下し,担体に対する触媒の付着量と導入ガス中のSO,濃度の関係が問題となる。
    10~20メヅシュのアルミナを担体とし,これに5wt%のPtを付着させることにより反応温度800~900℃,導入ガスの触媒層中空間速度5000~10000hr螢1においてほぼ理論平衡分解率に等しい値を,得ることができ,灘化エネルギーは1agkcaVm,1因子は42×107hr-1と求められた.また,についても担体に対し5wt%付着させれば白金とほぼ同程度の効果が得られた。
  • 北野 孝久
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1823-1827
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    食塩水電解用白金族金属被覆金属電極の研究は,古くから電気めっき法および化学沈着法として行なわれてきたが,陽極電解面の表層が逆電位などの還元雰囲気に弱く,その寿命が短いので,実用段..入らなかった。Beerらにより,白金族被覆表層は,紫灰色の白金族酸化物であるならば,非常に強いことが発見された。
    (1)著者は,従来法とくに化学沈着法による白金族被覆層を不活性ガス雰囲気で焼成する場合,ある焼成温度範囲で還元雰囲気に強い白金族被覆層が生ずることを発見した。この焼成層は白金光沢であり,X線回折によればt酸化物でなくて金属状態であることを確認した。(2)また,極度の密閉大気中で不活性ガス雰囲気と同様な温度で焼成すれば,非常に強く,この焼成層は白金族金属とその酸化物の混合物であった。(3)さらに,開放大気中で焼成した表層はボロボロな状態の酸化物となり,使用不能になった。
    したがって,食塩水電解用陽極として耐蝕性に強い要因は,焼成された白金族金属組織が中心をなすものと推定した。
  • 潮 真澄
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1828-1832
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Cr2O2-10mol%とV20590m。1%の混合物を用い,徐冷法によりCr2O2単結晶を合成した0出発混合物を1100~1400℃で-度保持後,徐冷速度3.3~30℃hrで徐冷した。融液内の上下部分の温度差は約30℃であった。約1mm以上の大きなCrp$単結晶は融液の表面付近で生成し,そのc面が融液裏面に平行に配向していた。合成Cr2O2単結晶の大部分は板状であり,-般にc(0001)とn(223)あるいはr(10i1)が発達していた。最大10.0×4.0×Q.25mmの結晶が得られた。少量の針状あるいはリボン状Cr2Qg単結晶はそれぞれ徐冷速度が大きいとき,あるいは小さいときに板状結晶と伴生した。
    X線法から合成Cr2O2単結晶の結晶性は良好であり,不純物として約0.3wt%以下のバナジウム元素を含有していた。
  • 渡部 正利, 矢野 久雄, 吉川 貞雄
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1833-1837
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    レオルニチンとLまたはD-アスパラギン酸を三座で混合配位したコバルト(III)錯体を6種合成した,各異性体を吸収スペクトル,CDスペクトル,PMRスペクトルを用い可能な構造をそれぞれに帰属した。Co(D-aSP)(L-orn)のtransO5襯解N5異性体の吸収スペクトルは第2吸収帯で分裂した。活性炭存在下の水溶液中でこ浜らの6種の異性体は異性化した。平衡下の異性体比は`露05ε露N5:≠r4郷05ψ駕π5N5:o=50:14;29であった。.rを含む錯体での比は溶解度が低いため得られなかった。異怪化反応の速度は溶液のpHに依存した。すなわち低いpHでは遅く,高いpHでは増加した。有機物を添加すると異性化速度は小さくなった。その効果はピリジン,アニリンで大きく,エタノール,テトラヒドロフラン,ジメチルスルホキシドで小さかった
    。[Co(D-asp)(D-orn)]と[Co(L-asp)(L-orn)]を混合して活性炭を用いて水溶液中で異性化させると,[Co(L-asp)(D-orn)]と[Co(D-asp)(L-orn)]が生成したので,異性化反応は分子内はもちろんであるが分子間でも進行することがわかった。
  • 宗像 恵, 榊本 陽一, 新名 昭三
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1838-1843
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ニッケル(II)イオンの水溶液と結晶の1,10-フェナントロリン(phen)を1:1のモル比で混合すると,混合直後に主として1:3錯体[Ni(phen)3]2+が生成することを見いだした。この1:3錯体は徐々にアクア化し,遊離した配位子はNi2+と結合し,結局1:1錯体[Ni(phen)(II)4]8+に移行する。1,10-フェナントロリンをエタノールなどの有機溶媒に溶かしできるだけ均-的に反応させると1:3錯体は生成しなくなる。Ni2+と結晶の1,10-フェナントロリγめモル比が1:1でも混合直後に[M(phen)3]2+が生成するのは,1,10-フェナントロリンが疎水的でしかも固体であるため,Nit+との錯形成反応が不均-反応であること,生成した[Ni(phen)]2+のアクア化反応が,その生成度速にくらべていちじるしく遅いことに起因すると考えられる。
    オキサロ酢酔の脱炭酸反応はNig+によって促準されるが,この系殖Ni2+と等モルの1,I-フェナントロリンを結晶のままで添加すると反応速度は時間経過とともに増大する。これは結晶1,10-フェナント採リンをニッケル(1)イオンの水溶液に添加した直後に生成したc(phen)82+が徐々に触媒活性の大きいNi(phen)(H2O)+錯体に移行する牽めであると結論された。
  • 土屋 正臣
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1844-1847
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    コバルトイオンの新しい光度定量用試薬を得る目的でピリミジン化合物35種について検討した0その結果,2-アミノー5-ニト冒ンー174,5,6-テトラヒドロピリミジンー4,6-ジオン(ANP)は鋭敏にコバルト(III)と水溶性黄色錯体を形成し安定であることが判明した。ANP-コバルト(III)錯体の生成につき基礎的な諸条件を検討して微量コバルトの定量方法を完成した。試薬ブランクを対照にした場合,コバルト(III)-ANP錯体は375nmに吸収極大を有し,pH範囲4.8~6。0の間で-定の吸光度を示す。波長375nmにおいてコバルト0~2,ug/mlの範囲でBeerの法則にしたがい,錯体のモル吸光係数および吸光度0.001に対する感度はそれぞれ5.30×1441,cm1,mor1および1.11×10帽3μ9,cm-2であった。銅(III),鉄(III)が妨害するが,6N塩酸を添加することによりしゃへいできる。コパルト濃度1,ug/mlの場合,5回のくり返し実験により求めた標準偏差パ-セントは0.4%であった。錯体の組成を検討した結果,金属:ANP=1:3と推定した。
  • 石川 徳久, 松下 寛
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1848-1852
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    電位差滴定の結果を用いて弱酸または陽イオン混合物の組成を決定するために,正確な物質収支および電荷奴支関係に基づく線型連立方程式を提示した。
    操作はつぎのようである。イオン選択性電極を用い,-定イオン強度下で,混合物成分の基準溶液(既知濃度)および試料混合物kっいての滴定曲線を求める。混合物およびその成分の滴定曲線上で,それぞれ-定イオン濃度(すなわち,一定電極電位)に達するに要する滴定剤の体積を読みとる。このとき,測定イオン濃度および滴定剤の体積を変数とした連立方程式を解くことにより,混合物の組成を決定することができる。
    本法は,定量計算に平衡定数の値を必要としない利点を有する。
  • 池田 早苗, 佐竹 弘
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1853-1857
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    チオ硫酸イオンと銀イオンの反応によりチオスルファト銀酸イオンを定量的に生成する条件を,銀イオン選択電極を用いる電位差滴定法によって検討し,チオ硫酸イオンの簡単で精度のよい容量分析法を確立した。
    すなわち,電解質の添加効果,pHの影響,温度の影響,定量可能な濃度範囲と精度などを吟味して分析条件を決定したのち,共存物質の影響も調べた。その結果,o.0005~0.000005mol11チオ硫酸イオン溶液(pH1.5~10。0)に0.Olmol/Z以上になるよう硝酸カルシウムを添加したのち,20°C以下とし硝酸銀標準液で滴定すればよいことがわかった。0.vvv5mv1/Zの場合の相対誤差と変動係数はともに0.2%であった。最後に多量の亜硫酸イオンと共存するチオ硫酸イオンの定量方法を検討したところ,被滴定溶液のpHを希硫酸で1.5~2。0に調節するだけで10000分の1程度のチオ硫酸イオンを簡単に銀滴定必きることが明らかになった。なお,指示電極として銀イオン選択電極の代わりに普通の銀門硫化銀電極も使用できた。°
  • 纐纈 銃吾, 早川 秀樹, 安藤 文雄, 石井 義郎
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1858-1860
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    (ジェチノレアミノ)ジアルキルホスフィン(P-N)と炭酸エチル(EC)の反応を動力学的に検討した。リン原子上のアルキル置換基の反応速度への影響はメチル,第0級および第二級アルキルで顕著な差が存在しこの順販応速度は増大サる;G.よび第二級アルキル基では置換基効果についてのTaft式が成立し,そのpは正の値を与える。この事実はさきに(ジアルキルアミノ)ジフェニルポスフィンと炭酸エチレンおよび無水酢酸の反応の検討により提出した四中心反応機構を支持するものであり,リン原子がオクテット拡張をともなって酸素原子からの電子を受け入れる形で反応が進行し,そのリン原子上の電子密度はα炭素上の水素原子とのpπ-4π相互作用により影響されることを見いだした。
  • 高橋 行雄, 藤森 秀信, 米田 徳彦, 鈴木 章
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1861-1866
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    i系超強酸を用いてインオクタンと0酸化炭素の反応をHF/SbF屡モル比2~20,反応温度30~-70℃,大気圧下で行なった。反応生成物は2,2,5-トリメチルー3-ヘキ断ノン[1],2,2,5-トリヨメチル+ヘキセン縢3層耽ン[2],α,β-不飽和環状エーテル(C13H24O)[3],インブタンおよび2,2-ジメチルプ癖罵オン酸であり,インブチレンオリゴマーなどその他の生成物は10℃以下の反応温度で無視量であった。
    反応はインオクタンのプロトン化分解によって開始され,1,1,3,3-テトラメチルブチルカチオンが生成し,さらにこれがt-ブチルカチオンとインブチレンに分解するが,1,1,3,3--テトラメチルブチルカチオン生成の主反応経路はインオクタンど'-ブチルカチオン間のヒドリド移動によって進行すると考えられる。そのように形成されたψ-ブチルカチオンは-酸化炭素と反応してビバロイルカチオンになる,[1]29,(3)および2,2-ジメチルプロピオン酸の生成は反応式,(5),(8),(9),(10),(11)および(12)によって説明される。
  • 千葉 耕司, 佐藤 英悦, 小林 敏子
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1867-1870
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ビス(ニトロメチル)ベンゼン類のNaOH溶液によるアルカリ加水分解について検討した。o-置換体の加水分解は容易に進行してフタル酸ナトリウムを好収率で生じたがm-,p-置換体およびフェニルニロメタンは加水分解されなかった。o-置換体を室温下にNaOH溶液で処理するときはフタル酸ナトリウムとともにフタルイミドおよびNヒドロキシフタルイミドのナトリウム塩を生じた。また,N-ヒドロキシフタルイミドはフタルイミドより容易にアルカリ加水分解された。
    これらの結果から,o-置換体の反応活怪はべンゼン環上で隣接している二つのニトロメチル基の相互作用に起因しているものと思われ,反応は主としてMヒドロキシフタルイミドを経て進行するものと思われる。
  • 水上 富士夫, 安藤 守靖, 今村 寿一, 古橋 進, 田中 久吾
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1871-1876
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    シクロヘキサンの自動酸化反応およびこの反応における中間体とみなされるシクロヘキシルヒドロペルオキシド(CHPO)の分解反応において,ニトリルやピロリン酸ナトリウムの添加が酸化反応生成物分布および分解速度にどのような影響を与えるか検討した。
    自動酸化反応においては,ピ戸リン酸ナトリウムまたはニトリルとピロリン酸ナトリウムの添加により過酸化物選択率が両者の不在時にくらべ8~27%上昇した。CHPO分解反応では,アセトニトリルあるいはピ旨リン酸ナトリウムの添加およびその両者の添加により明らかなCHPO分解速度低下が認められた。この現象はまた,1-テトラリルヒドロペルオキシド(THPO)の分解反応においても認められた。このようなことから,ニトリルは会合などによりヒド減ペルオキシドを安定化し,ピロリン酸ナトリウムはヒドロペルオキシドと付加物を形成したり金属イオンをマスキングしたりすることによってヒドロペルオキシドを安定化するのではないかと考えられた。
  • 岩垂 芳男, 長山 芳子, 岡部 瑞穂
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1877-1882
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    直接染料によるホルマール化および酸処理ホルマール化PVA繊維の染色速度におよぼす電解質の効果を80および90℃で検討した。染色はC。ngoRed3×10-5血。1/1およ,びハロゲン化ナ事リゥムセLalmol/1を含む無限摯浴ド率いて行なった,見かけの拡散係峯Dおよび染色速度定数Kはいずれも温度の上昇により増大し,ホルマール化度の増加により減少した。電解質によるDおよびK値はNaF<NaCl<NaBr<Nalの順に減少したが,平衡染着量CoはNaF<NaCl<NaBr<Nalの順増茄した。また酸処理ホルマール化繊維の。KおよびC。。はいずれもホルマール化繊維の値よりもいちじるしく大となった。これらの結果から,直接染料によるホルマール化および酸処理永ルマール化PVA繊維の染色速度には無機電解質(ハロゲン化ナトリウム)がかなり影響を布よぼすこと,さらに両繊維の相違にはホルマール化反応セとよって生成する分子間の橋かけ結合がいちじるしく関与していることなどが示唆されだ。
  • 井本 稔, 山田 尊士, 辰巳 明伸, 大内 辰郎
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1883-1886
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ポリ(2-プロペンー1-スルホン酸)ナトリウム(PPS-Na)によるビニルモノマーの重合を水溶液中で行なった。wrによりメタクリル酸メチル(MMA)およびアクリロニトリルの重合は開始されるが,メタクリ鷺ニトリルおよびスチレンの重合は促進されなかった。この系でのMMAの重合はラジカル的に進行し,その重合速度にMichaelis-Menten式が成立することがわかった。この重合系の水溶液のpHおよび重合温度を変化させたところ,pH10付近,85度付近で,それぞれ重合促進効果に極大値がみられた。
  • 菊池 康男, 大野 昌子
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1887-1891
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    種々の等電点をもつタンパク質の不均一成分からなるゼラチンとカルボキシメチルデキストラン(CMD)の相互作用および生成複合体(PC)の構造,物性について検討を加えた。
    ゼラチン溶液にCMD溶液を加えたときに再溶解現象が認められ,逆にCMD溶液にゼラチン溶液を加えたときに凝析現象が認められた。これは水素イオン濃度に応じて,CMDの解離度とゼラチンの実効電荷の変化によるものと考えられる。
    反応系へのグアニジン塩酸塩尿素の添加で,PCの生成が大きく抑制され,その上PCのIR,元素分析,再溶解現象およびゼラチンが等電点の異なるタンパク質を成分とする不均-物質であることから,CMDとゼラチンの結合は,単なるイオン結合のほかに,タンパク質分子とCMD間の水素結合や,タンパク質分子表面の電荷の分布状態がこれに関与していることが推測された。
  • 小平 勲, 大沢 善次郎, 安藤 宏
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1892-1898
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ポリプロピレン(PP)の熱分解におよぼす天然ゼオライト(ゼオライト)の影響を検討する目的でPPにゼオライトを0~100wt%添加し,オートクレープ中で窒素雰囲気下,400~500。Cの範囲で熱分解した。分解生成物はガスクロマトグラフと赤外分光計で分析した。その結果をもとに,PPの熱分解機構について考察した。
    ゼオライトはPPの熱分解を促進し,PP単独系とゼオライト添加系での熱分解生成物はいちじるしく異なることがわかった。PP単独系ではおもにプロピレン,ペンタン,2-メチルー1-ペンテン,2,4-ジメチルー1-ヘプテンが生成し,ゼオライト添加系ではプロパン,インブタン,インペンタンなどの飽和炭化水素が生成した。これらの生成物から分解反応は,PP単独系では分子内転移をともなうラジカル機構,ゼオライト添加系ではメチル基の転移をともなうカルボニウムイオン機構でそれぞれ進行すると推察した。
  • 西崎 寛樹, 榊原 三樹男, 吉田 邦夫, 遠藤 一夫
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1899-1904
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    アタクチックポリプロピレン(APP)の流動層による熱分解を行なった。APPは溶解したのちで,窒気によって砂粒子を流動化した内径110mmの層内に連続的に供給した。APPの部分酸化によって,流動層温度を400℃から640°Cの範囲に十分維持することができ,APPはガスと油に熱分解された。
    ガスと油の収量はそれぞれ7~36wt%と50wt%以上であった。得られた油の粘性,燃焼熱,沸点,分子量などの物理的性質と流動層の流動条件との関係を検討し,生成油が燃料油の代替物として十分再利用できることを見いだした。
  • 安部 郁夫, 林 勝巳, 北川 睦夫
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1905-1910
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    水溶液からp活性炭に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(r:)の吸着におよぼす活挫炭の細孔分布,溶液pH,共存電解質の影響を検討した。
    細孔分布の異なる4種の活性炭に対する吸着等温線は,いずれもLan,gmuir式にしたがった。飽科肢着におけるSDBsf分子あたりの見かけの占有面積(5鳳)は,細孔径の大きなところに分布の多い活性燦(LP炭)で小さく,孔径の小さなところに分布の多い活性炭(SP炭)で大きくなった。これは,SP炭では窒素分子は吸着できるがSDBSは吸着できない微細孔が多いため,また,細孔充てんのような吸着が多いためである。
    吸着平衡定数はLP,炭で小さく,SP炭で大きくなったOこれは;SDBSの吸着性ほ細孔径と関係があり,SDBSのアルキル鎖が入り得る最小の径をもった細孔で分散力による吸着力が最大となり,ど ノ孔径が大きくなると吸着性が低下するためである。このことから,吸着等温線の形状と細孔分布との関係もわかり,低濃度域における吸着等温線は径の小さな細孔に対する吸着を裏わしており,高濃度域における等温線は径の大きな細孔に対ずる吸着を表わしている。
    SDBSの吸着量は,pH4以下で急激に増加した。これは活性炭表面酸化物の影響,未解離DBSの吸着などが原因していると推定した。
    共存電解質の影響では,電解質カチオンの影響がアニナンよりも強く,同-アニオンのときはカチオンの電荷が高いほど,イオン半径が大きなものほど除去率が高くなった。とくにカチオンとして陽イオン界面活性剤を使用すると,SDBSと複合体を形成し,析出するため除去率がいちじるしく高くなった。
  • 角脇 怜
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1911-1916
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    大気中の浮遊粉じんを構成する粒子のうち,自然界の活動に生成源をもつ粒子の性状を解明するため,ケイ素およびアルミニウムに対する粒度分布と濃度比について考察した。試料の採取にはアンダーセンサンプラーを用い,アルカリ融解による前処理を行なったのち,ケイ素はモリブデン青法.アルミニウムはク揖ムアズロールS-ヘキサデシルトリメチルアンモニウム=クロリド法により分析した。浮遊粉じん中のケイ素およびアルミニウムの約90%は,粒径が2μ以上の粒子中に存在し,ケイ素およびアルミニウムに対する粒度的分布はまったく同じであった。すなわち,重量中央径(M.M.D.)は約5μであり,粒度分布曲線はモード径3~5μの対数正規分布に近似することが認められた。また,ケイ素とアルミニウムの濃度比(Si!Al)はほぼ-定しており,2.6であった。この粒度分布と濃度比は黄砂現響でも変化せず,ケイ素およびアルミニウムは土壌をその生成源とし,同-の粘土鉱物として大気中に存在しているものと推定された。
  • 山口 成人
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1917-1919
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    A tribophysical process for producing extremely small particles of platinum uniformly dispersed on alumina is described in this Note. The platinum-alumina catalyst has been tested with a slow combustion of gaseous hydrocarbons over it. The test showed that this catalyst performed well and exhibited a long life span when compared with the platinum-alumina catalyst manufactured by ordinary chemical means. Platinum particles in this catalyst differed from platinum bulk in structure.
  • 金子 茂十士, 近藤 和吉, 藤井 欽二郎
    1977 年 1977 巻 12 号 p. 1920-1921
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    The solubility of iron (III) fluoride trihydrate (FeF3.3 H20) in mixtures of nitric acid and hydrogen fluoride at 20°C can be expressed lay the following formula:
    where mFo is the solubility of FeFe 3 H2O, msF and mHN are the respective concentrations of HF and HNO3 (mol/1000' g H20), and a is the degree of dissociation of HF in water at 20°C. The equation indicates that the solubility of FeFe 3 H2O decreases with increasing concentration of HF and/or HMO. The equation was found applicable in the concentration range mFe. <0.4 mol/1000 g H2O.
  • 1977 年 1977 巻 12 号 p. 1922a
    発行日: 1977年
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
  • 1977 年 1977 巻 12 号 p. 1922b
    発行日: 1977年
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
  • 1977 年 1977 巻 12 号 p. 1922c
    発行日: 1977年
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
  • 1977 年 1977 巻 12 号 p. 1922d
    発行日: 1977年
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
  • 1977 年 1977 巻 12 号 p. 1922e
    発行日: 1977年
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
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