感染症学雑誌
Online ISSN : 1884-569X
Print ISSN : 0387-5911
ISSN-L : 0387-5911
72 巻, 3 号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
  • 長谷川 美幸, 雑賀 威, 松崎 薫, 小林 寅哲, 藤岡 利生, 那須 勝, 西園寺 克, 猪狩 淳
    1998 年 72 巻 3 号 p. 207-210
    発行日: 1998/03/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    胃潰瘍患者胃粘膜より分離されたHelicobacter pylori24株に対する新経口ペネム系抗菌薬faropenem (FRPM) のMICを寒天平板希釈法およびsemi-solid agar法の両法で測定した.
    その結果, FRPMはclarithromycin耐性株に対しても感受性株同様強い抗菌活性を示した.またそのMICは寒天平板法およびsemi-solid agar法ともによく一致する成績が得られた.
    この事からFRPMはpHの影響をあまり受けず, H.pyloriの感染病巣である胃粘膜中で強い抗菌力を発揮し本菌の除菌療法に期待できることが示唆された.
  • 大久保 幸枝, 佐々木 武二, 原 征彦, 森 扶美代, 島村 忠勝
    1998 年 72 巻 3 号 p. 211-217
    発行日: 1998/03/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    茶の渋味成分であるcatechinのenterohemorrhagic Escherichia coli(EHEC) O157: H7に対する殺菌作用およびその主要病原因子であるvero toxin (VT) に対する抗毒素作用について検討した.
    殺菌作用は, 緑茶抽出エキス1.25-20W/V%または, 茶葉中の主要catechin成分 (-) epigallocatechin gallate (EGCg) 25-400μg/mlの各PBS溶液中に1×104CFU/mlの菌を加え, 生菌数カウント法で経時的に測定した.その結果, 緑茶抽出エキス1.25-2.5 (通常飲用濃度)%中の菌1×104CFU/mlが3-5時間で死滅した.またEGCgの場合, 高濃度 (100-400μg/ml) では生菌数は経時的に減少し, 24時間で死滅した.低濃度 (25-50, μg/ml) では, 5時間までは生菌数に変化は見られなかったが, 24時間で50μ;g/ml中の菌は死滅し, 25μg/ml中の菌ははじめの1/10に減少した.
    抗毒素作用は, まずin vityoでVT2 2ng/0.1mlとcatechin0.5-2mg/0.1mlをそれぞれ等量混合し, 37℃で一定時間pre-incubationした後, その混合液0.2mlをBALB/cマウスに腹腔内接種し, その後の生残状況を観察した.その結果, catechin 1mgはVT2 2ng (LD100) のマウス致死毒性を100%阻止した.またcatechinによるVT2致死毒性の阻止率はpre-incubationの時間に依存した.pre-incubation9時間では0%, 12時間では40%, 18時間および24時間では100%阻止した.
    以上の結果よりcatechinはEHEC O157: H7に殺菌的に作用するばかりでなく, 産生されたVT2のマウスに対する致死毒性を中和する作用のあることが判明した.
  • 内山 秀和
    1998 年 72 巻 3 号 p. 218-222
    発行日: 1998/03/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    寒冷季の河川底質の中でのVibrio cholerae non-O1の生存について検討した.10℃でのV.choleraenon-O1の生存は, ペプトン水中に比べて河川底質中で延長が示されたが, 河川底質抽出液中で延長が示されなかった.河川底質あるいは河川底質からの抽出液の中のV.cholerae non-O1は, 30℃の場合に増殖した.陸上の土壌中で, V. cholerae non-O1は低温における生存の延長が示されず, 土壌からの抽出液中で速やかに減少した. 30℃の場合, 土壌中でV.cholerae non-O1は一旦減少するが, 菌数の維持が示された.V.cholerae non-O1は粒子の存在によって生存が維持され, 河川底質の方が陸上の土壌より生存に適していることが示された.
    以上の結果より, 河川水中のV.cholerae non-O1は, 河川底質中で寒冷季を経過して生存する可能性が示唆された.
  • 木村 晋亮, 小崎 明子, 佐々木 富子, 小松原 彰
    1998 年 72 巻 3 号 p. 223-230
    発行日: 1998/03/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    BeutinらはVT産生性と溶血性との間に高い相関性があると報告していることから, 我々はEHECのスクリーニングに溶血を指標と出来ないかどうかについて検討した.自家製のBeutin血液寒天培地と市販の血液寒天培地との比較では, VT産生株4株すべてに溶血を示す一方, VT非産生株8株では溶血株数が最も少なかった自家製培地の方が優れていた.自家製培地については更に株数を増やし, VT1産生株4血清型11株, VT2産生株1血清型1株, VT1 & 2産生株2血清型5株について溶血をみたところ, 全株が陽性を示したほか, 患者由来のVT非産生株18血清型85株では, 4血清型10株に溶血がみられた.また健康人由来の2,036株では10%に相当する204株が溶血を示した.溶血株を同定した結果は, 大腸菌148株, 緑膿菌13株, Citnbacter13株, Aenmonas12株, Proteus5株, Vibno3株, その他10株であった.溶血を示した大腸菌の市販免疫血清を用いての0抗原血清型別では, 57株 (38.5%) が11血清型に該当したが, 残り91株は型別不能であった.血清型で多かったのはO18 (24株), O6 (18株), O1 (3株) で, 他は2株以下であった.
  • 遠藤 宣子, 小野川 傑
    1998 年 72 巻 3 号 p. 231-237
    発行日: 1998/03/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    感染症の起因菌として分離されたS. aureusのTNFα誘導性と致死活性を検討した.21株の一夜培養上清で培養マウス固有腹腔Mφ (5×105/穴) を処理した結果, 1株を除く全ての株はTNFα を誘導した.その量は88.4~1,726.5pg/mlの範囲に分散し, 菌株間で相違が認められた.誘導量の多少はTSST-1産生の有無およびエンテロトキシン型には関係が無かった.リコンビナントプロテインAは, 濃度依存的に培養マウス固有腹腔Mφ からTNFα を誘導したが, 各菌株のプロテインA産生量とTNFα誘導量の問に良好な関係は認められなかった (r=0.69).13/21株は致死活性を示した.しかし, 試験管内でのTNFα誘導量と致死率の間にも相関は認められなかった (r=0.4).TNFα誘導に関わる菌体成分の質的, 量的な違い, および致死的な作用を示す生体側成分の誘導性の違いが菌株毎に存在する可能性が推測された.
  • 川名 明彦, 豊田 恵美子, 小林 信之, 工藤 宏一郎, 源河 いくみ, 青木 真, 楠本 一生, 岡 慎一
    1998 年 72 巻 3 号 p. 238-244
    発行日: 1998/03/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    日本でもAIDSに合併する肺抗酸菌感染症が増加しているが, 当施設でも1995年10月から1997年2月までの間に8例を経験したので, その臨床像, 画像等につき検討した.症例は, 肺結核症6例, 肺非定型抗酸菌症 (いずれもM.kansasii) 2例であった.男性6名, 女性2名で, 平均年齢は36.5歳, 国籍は日本人が6名, ミャンマー人, マレーシア人が各1名であった.末梢血CD4陽性リンパ球数は14-569/μlの間に分布し, M.tzaberculosis群で中央値75.5 (14-569)/μl, M.kansasii群で中央値21.5 (19-24)/μlであった.臨床症状は非特異的であったが, ほぼ全例で咳, 発熱を認めた.画像では, M.tuberculosis群では縦隔肺門の多発性リンパ節腫大, 粟粒陰影に加え, 閉塞性肺炎など多彩な所見がみられた.M.kansasii群では2例とも多発性浸潤影であった.検出菌の抗結核剤に対する感受性は, M.tuberculosisgeでは1例でSMに耐性を認めた以外明らかなものはなかった.M.kansasii群では2例とも多剤に耐性を認めた.いずれも基本的にはPyrazinamide (PZA) を含む4剤で標準的な治療が行われ, 3カ月以内に喀痰塗抹培養ともに陰性化した.AIDSを合併した肺抗酸菌感染症の臨床像の特徴を把握することは診断上重要である.
  • 吉田 耕一郎, 中島 正光, 山崎 正臣, 北野 裕一, 二木 芳人, 大澤 源吾, 松島 敏春
    1998 年 72 巻 3 号 p. 245-248
    発行日: 1998/03/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    血中 (1→3)-β-D-グルカン (β-グルカン) 値の測定は, 深在性真菌症の診断において臨床で広く用いられており, その有用性は既に高い評価を得ているものの, 様々な因子で影響を受けることも知られており, 血液透析もその原因の一つである.今回, 我々は川崎医科大学腎センターで血液透析を受けた患者26人を対象として透析膜がβ-グルカン値に及ぼす影響を臨床的に検討した.検討した透析膜は合成高分子膜4種類, 天然膜3種類であった.また, その他の透析関連因子の影響を見るために透析回路洗浄液5セット分, 透析液5本, ウェットタイプ透析膜の充填液2種, ヘパリン2バイアルについてもβ-グルカンを測定した.脱酢酸セルロース膜の透析症例では, 透析後β-グルカン値が高値となっている症例が認められたが, トリアセテート膜症例では全て比較的低値であった.合成高分子膜による透析症例では, 透析後, 明らかなβ-グルカンの増加を認めた症例はなかった.さらにヘパリンや一部の透析膜充墳液はβ-グルカンによる汚染が認められた.透析患者においては, 透析膜以外にもβ-グルカン値に影響を及ぼす因子があると考えられた.
  • 尾内 一信, 長谷川 恵子, 牧 隆司, 森岡 均, 松島 寛, 大島 俊文, 石井 久美子
    1998 年 72 巻 3 号 p. 249-257
    発行日: 1998/03/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    Chlamydia trachomatis種特異的な合成ペプチドを抗原とした抗体測定キット (ペプタイドクラミジア, 以下ペプタイド) の有用性を臨床検体を用い検討した.C.trachomatis抗原陽性婦人血清 (45例), 一般妊婦血清 (100例), C.pneumoniae感染児血清 (9例) を対象とした.ペプタイド, セロイパライザクラミジア (以下セロイパライザ), ヒタザイムクラミジアAb ® (以下ヒタザイム) の3キットでIgとIg抗体を測定し, 結果不一致例についてはmicro-IF法とwestern blotting法で確認した.C.trachomatis抗原陽性血清では, ペプタイドのIg, Ig抗体陽性率は, それぞれ91%, 80%で, セロイパライザの89%, 82%, ヒタザイムの84%, 76%とほぼ同等であった.一般妊婦血清では, ペプタイドのIg, Ig抗体陽性率はそれぞれ18%, 9%で, セロイパライザは12%, 15%, ヒタザイムは15%, 13%であった.セロイパライザとヒタザイムがIg, Ig抗体ほぼ同等の陽性率なのに対し, ペプタイドの抗体陽性率はIgがIgの2倍であった.C.pneumoniae感染児血清では, ペプタイドではすべて陰性であったのに対し, セロイパライザとヒタザイムに陽性例を認めた.結果不一致例の検討では, ペプタイドが最もwesternblotting法と一致していた.以上より, ペプタイドは従来のキットより特異的にC.trachomatis抗体を検出することができる優れたキットであることが示唆された.
  • 清水 可方, 五十嵐 英夫, 村井 貞子, 大国 寿士, 渡辺 治雄, 内山 竹彦, 大江 健二
    1998 年 72 巻 3 号 p. 258-265
    発行日: 1998/03/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    劇症型A群レンサ球菌感染症はA群レンサ球菌による突発的な敗血症病態であり, 新興感染症として認知されたが, 発症機序および詳細な病態は依然明らかにされていない. 本疾患の日本における発症現況をアンケートにより調査して, 実態把握を行った. 本邦では1978年以降に米国疾病管理センターの研究者らが提案した本疾患の診断基準案に該当する97例の症例が捕捉された. 死亡率は, 48.5%であり, 予後および発症に男女差は認められなかった. 中高齢者に好発し, また1993年および1994年に一過性の増加が見られた. 二次発症または集団発症は認められていない. 分離株はM1, M3型株が有意に多く, また全分離株がβ-ラクタム系を含む抗菌薬に良好な感受性を示した. 日本における症例を検討した結果, 多臓器不全症状に中枢神経症状を追加し, 免疫不全を来す基礎疾患を有する例を除外し, さらに発症24時間以内に多臓器不全に進行することを追加した診断基準案を提示した. この診断基準案は本疾患の発症機序解明を目的としたもので, 本疾患を狭義に定義するものである.
  • 平成8年7月の大阪府での集団大発生におけるアンケートより
    樋上 忍, 西本 佳代, 川村 智行, 鶴原 常雄, 竹村 俊彦, 一色 玄, 大北 昭
    1998 年 72 巻 3 号 p. 266-272
    発行日: 1998/03/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    腸管出血性大腸菌0157による出血性大腸炎に対する抗生物質使用については議論がある. 平成8年7月, 大阪府堺市集団発生における入院患者に対するアンケート (大阪府医師会と大阪小児科学会) より溶血性尿毒症症候群 (HUS) と使用抗生物質の種類との関係について解析, 検討した. 総患者数は, 男性384例, 女性431例, 不明3例の合計818例 (完全型HUS73人, 不完全型HUS49人, 非HUS696人) であった. そのうち便培養やべロ毒素の検査にて0157感染であることを同定できた症例は, 301例 (完全型HUS22人, 不完全型HUS14人, 非HUS265人) であった. このうち出血性大腸炎の発症3日以内に抗生物質投与の記載のあった症例216例を対象とし, 抗生物質の種類および投与方法によって19グループに分類した. 使用された抗生物質は, ホスホマイシン (FOM) が全体の71.3%と最も多く, 次いでセフェム系 (CEPs) (18.1%), ニューキノロン系 (QLs) (15.7%) であった.それぞれのグループのHUS頻度は, 単独投与群のなかではQLs投与群が3.7%, FOM経静脈投与群が7.4%と低く, CEPs経静脈投与群は18.2%と高頻度であった. 2剤併用群においてはCEPsとFOMの併用群でのHUS頻度は46.2%と高値であった. 逆にアミノグリコシド系抗生物質やQLsとFOMの併用群は患者数 (合計8例) は少ないがHUS0%であった. これらの抗生物質の種類によるHUS発症頻度の差は, 年齢, 性別, 重症度マーカー等の因子の影響を考慮した分散共分散分析において有意 (p<0.05) であった. 以上, 腸管出血性大腸菌0157による出血性大腸炎に対する抗生物質投与は, 種類や投与方法によりHUS発症に影響を及ぼすことが示唆された.
  • 新しいウイルス感染迅速診断法
    井上 和子, 新井 俊彦
    1998 年 72 巻 3 号 p. 273-278
    発行日: 1998/03/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    分子間の反応をreal timeで測定するoptical biosensorを用いてウイルスを同定・定量する系を検討した. この方法は試験に一時間を要さないことで, 初診時に血清あるいは分泌物中の特定ウイルスの検出・同定を可能にし, 急性期に特異抗体や薬物およびインターフェロン等を用いたウイルス感染の原因療法に道を開くものと期待される.
    この方法は特異抗ウイルス抗体をキュベットに固定し, これと結合するウイルスの存在を調べるものである. この報告では, 精製モノクローナル抗体が入手可能なウイルス感染症におけるウイルス検出ではなく, 最も条件の悪い自家製粗ウサギ過免疫血清を用いてVero細胞で増やした麻疹ウイルス液の力価を測定した. この結果, 理論的検出感度は従来の細胞を用いた方法 (TCID50) の1/10であることが判った. しかし, 現実には, サンプルの血清100μl中に100個程度, 即ち, 1×103/ml以上のウイルス粒子があれば迅速に検出可能であることが判った. また, 市販の免疫グロブリンの抗麻疹抗体価を測定した. この方法で得られた抗体価はTCID50法と比較しうる結果を示した.
  • 高田 徹, 恵良 文義, 村上 紀之, 小野 順子, 澤江 義郎
    1998 年 72 巻 3 号 p. 279-285
    発行日: 1998/03/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    1984年から1994年までの11年間に福岡大学病院で真菌血症を発症した140例のうち127例について, その臨床的背景などを検討した.同時期の血液培養陽性例は1,188例であり, 真菌の検出頻度は11.8%であった.その検出頻度は時期的に1期 (1984-1986年) 9.0%, II期 (1987-1989年) 10.2%, III期 (1990-1994年) 13.6%と増加傾向がみられた.しかし, 1992年以降は漸減傾向を示している. 菌種別で はCandida albicansの減少とC.ParapsilosisおよびC.glabrataの増加がみられ, 経静脈高カロリー栄養 (IVH) とアゾール系抗真菌薬の普及による影響が示唆された.真菌血症に先行して細菌血症を認めたのは3.9%のみであった. 危険因子として従来より知られているIVH, 抗細菌薬の使用がそれぞれ89.0, 86.0%と高率にみられ, H2-受容体拮抗薬が58.3%の例で使用されていた点が注目された. また, 真菌検出10日前から前日までに血液以外の2種以上の採取検体の培養が施行されていた例のうち60.0%で, 血液以外の部位より酵母様真菌が検出されていた. 抗真菌薬を投与中にも拘わらず真菌血症をきたした例が14例 (11.0%) みられた.静脈内カテーテル留置例で菌血症が疑われる場合, 常に細菌血症と共に真菌血症を念頭におき, 抗真菌薬投与に当たっては患者感染防御能を考慮に入れた投与量の調節が重要と考えられる.
  • 山内 高弘, 山本 秀二, 福本 雅和, 大山 伸幸, 中野 顯, 中山 俊, 岩崎 博道, 清水 寛正, 津谷 寛, 李 鍾大, 岡田 謙 ...
    1998 年 72 巻 3 号 p. 286-292
    発行日: 1998/03/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    Legionellosis is an important cause of severe pneumonia in the community. Inadequate therapy will lead to respiratory distress syndrome, disseminated intravascular coagulation (DIC) and finally fatal multiple organ failure. We encountered a rare case in which early manifestation included septic shock and DIC complicated by acute myocardial infarction (AMI) suspected to be derived from Legionnaires' disease. A 54-year-old healthy female complained of lumbago, high fever and dry cough 10 days after visiting a hot spring spa. She was emmergently admitted due to shock. Physical examination demonstrated hypotension, high fever, course creakle in the right lower lung. Hepatosplenomegaly, lymphadenopathy and eruption were not found. WBC count was 34600/, u1 with nuclear shift. CRP elevated. FDP, D dimer and TAT also elevated. CPK elevated with dominance of the MB isozyme. Chest roentogenography revealed congestive heart failure, pleural effusion and obscure pneumonic shadow and EKG showed ST segment elevation in leads I, II, III, aVF, V4, V5 and V6. The patient was diagnosed as having septic shock, DIC and AMI. She was treated with gabexate mesilate, high dose methyl prednisolone and dopamine hydrochloride as well as piperacillin, meropenem, isepamycin and fluconzaole. Despite intensive care, the blood pressure fell again and pneumonia had progressed on the 8th hospital day. These antibotics appeared to be ineffective. Erythromycin was then administered and a dramatic effect was obtained as the patient recovered. Serum titer of Legionella pneumophila (serogroup 1) rose to 128-fold 2 weeks after the onset. Other serum titers such as Chlamydia psittaci, Rickettsia, Mycoplasma were all negative. Cultures obtained from the sputum, thorat swab, urine and blood did not yield any microorganisms. Although the diagnosis could not be confirmed because the titer did not elevate over 256-fold or 4-fold within 2 weeks after the onset, Legionella infection was hightly suspected from the clinical features. This is a rare case in which septic shock and DIC with AMI preceded pulmonary symptoms in a non-immunocompromised patient.
  • 1998 年 72 巻 3 号 p. 327
    発行日: 1998年
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
feedback
Top