感染症学雑誌
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65 巻, 6 号
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  • II. 腸管起病株のマウス致死能, 付着性, 定着性および培養細胞変性能
    刑部 陽宅, 児玉 博英, 佐藤 茂秋
    1991 年 65 巻 6 号 p. 665-671
    発行日: 1991/06/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    Non-O1 V. cholemeのマウス致死能, 腸管への付着能と定着能, 血球凝集能, 培養細胞変性能, 細胞侵入能を腸管起病菌と非起病菌について比較した. 結果は以下のようであった. 1) マウス致死能 (MLD値) は腸管非起病菌より起病菌で高かった. 2) 腸管起病菌は非起病菌に比し, かならずしも強い血球凝集能と腸管への付着能を示さなかった. しかし, 腸管起病菌は非起病菌に比し, 多量菌接種という条件下で腸管へ良く定着する傾向であった. 3) 細胞侵入性は腸管起病菌にも非起病菌にも認められなかった. 4) 培養細胞変性作用は多くの腸管起病菌に認められ, 多くの非起病菌に認められなかった. 以上の結果は腸管起病菌と非起病菌は腸管への付着性, 定着性で明確に区別出来ないこと, 本菌の腸管起病性とマウス致死能あるいは細胞変性作用との間に相関のあることを示唆する.
  • 二宮 英昭, 市川 洋一郎, 古賀 英之, 矢野 敬文, 大泉 耕太郎
    1991 年 65 巻 6 号 p. 672-680
    発行日: 1991/06/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    びまん性汎細気管支炎 (以下DPB) 16例, 慢性気管支炎 (以下CB) 12例, 対照のSmoker群9例, Nonsmoker群11例に気管支肺胞洗浄 (以下BAL) を行い, BAL液中のエラスタービ活性およびα1アンチトリプシン (以下α1AT) 量について検討した.DPBでは16例中11例と高率にエラスターゼ活性を認めたのに対し, CBでは12例中2例に活性を認めたのみで, Smoker群, Nonsmoker群では活性は認めなかった.DPBではα1AT量も増加していたが, α1ATの阻害能を越えるエラスターゼ負荷がかかっており, プロテアーゼ・アンチプロテアーゼインバランスが存在すると考えられた.エラスターゼ活性はBAL液中好中球比率と相関し, DFPで抑制されたがEDTAでは抑制されず, 大部分が好中球由来のセリンプロテアーゼと考えられた.また, エリスロマイシン (以下EM) 少量長期投与後にエラスターゼ活性を測定し得たEM有効例5例では, 4例で活性の消失, 1例で著明な低下が見られた.エラスターゼは肺および気道組織に傷害を与えることが報告されており, 今回の検討からDPBの病変形成, 進行に好中球エラスターゼの作用が関与すること, およびEMのDPBに対する効果が好中球エラスターゼ荷の軽減によるものであることが示唆された.
  • 粉末投与と錠剤投与の有用性に関する検討
    志喜屋 孝伸, 金城 渚, 池間 稔, 山城 章裕, 上地 博之, 親川 富憲, 金城 福則, 斎藤 厚, 中村 博, 大湾 朝尚, 山城 ...
    1991 年 65 巻 6 号 p. 681-686
    発行日: 1991/06/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    著者らはmebendazoleの錠剤を粉末にして糞線虫症の治療を試みてきたが, 高頻度に中毒性肝障害が出現したため, 今回は粉末で投与する方法と錠剤のままで投与する方法とについて検討した.
    1. Group1: Mebendazole (100mg) の錠剤を粉末にし, 1日2回4日間連続経口投与後, 3日間休薬した後に2コース目を行い, さらに10日間の休薬後に2コース続ける方法を45例に対して行った.
    1) 2コース終了10日後の駆虫率は97.8%(44/45), 4コース終了3日後は100.0%であった.
    2) 副作用として, 便秘, めまいなどが出現したが, その程度は軽度であった.
    3) 肝障害は2コース終了10日後に11.1%, 4コース終了3日後に60.0%出現した.
    2. Group2: Group1と同様の投与期間とし, 錠剤を粉末にせず錠剤のまま45例に投与した.
    1) 2コース終了10日後の駆虫率は93.0%(40/43), 4コース終了3日後は97.7%(42/43) であった.
    2) 副作用は掻痒感などが認められたが, その程度は軽度であった.
    3) 肝障害は2コース終了10日後に13.3%, 4コース終了3日後に68.9%出現した.
    3. 粉末投与群と錠剤投与群との駆虫率, 副作用出現率および肝障害出現頻度には有意差は認められなかった.
    以上のように, 2コース投与終了後と4コース投与終了後の駆虫率はグループ間に有意差はなく, 肝障害の出現頻度は両群とも2コース終了後は4コース終了後に比べて有意に低かった. 従って, 両群における長期 (6ヵ月) の駆虫率を検討した上で, 4日間2コースなどの短縮した方法をさらに検討する必要があると思われる.
  • 武藤 哲典, 荒井 一二, 宮井 美津男
    1991 年 65 巻 6 号 p. 687-691
    発行日: 1991/06/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    1989年1月より1990年2月までの間に横浜市立港湾病院外来をおとずれた散発性下痢症患者の糞便330検体について, SSおよびDHL寒天培地を用いる方法とβ-glucuronidase活性が測定できるFluor ocult agar平板を用いる方法との間で下痢原性大腸菌の検出率の違いを調べた. 血清型および毒素産生によって決定した下痢原性大腸菌は合計で52検体より検出された. しかし, Fluorocult agar平板上でfluorescentな集落を検索した場合は35検体より, non-fluorescentは集落を検索した場合は3検体より, また, S6およびDHL寒天培地の併用方法によっては26検体より下痢原性大腸菌がそれぞれ検出されたが, Fluorocult agar平板 (fluorescent) とSS・DHL寒天培地併用方法で共通して同一血清型の下痢原性大腸菌が検出されたのはわずかに10検体からにすぎなかった. したがって, 下痢原性大腸菌の検出率を高めるためにはFluorocult agar平板の併用が奨められる.
  • エリスロマイシン投与前後の比較
    迎 寛, 崎戸 修, 織田 裕繁, 千住 玲子, 平谷 一人, 門田 淳一, 福島 喜代康, 小森 清和, 河野 茂, 原 耕平
    1991 年 65 巻 6 号 p. 692-697
    発行日: 1991/06/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    17例 (男性14例, 女性3例) のびまん性汎細気管支炎 (DPB) 患者において, 気管支肺胞洗浄液 (BALF) の細胞成分, リンパ球サブセットについて検討した. DPB患者のBALF細胞所見では, 総細胞数の著明な増加がみられ, また%肺胞マクロファージは15.4±8.9%と低下し,%好中球は729±14.1%と増加していた. またCD4/CD8比は0.73±0.38と健常人に比較し低下していた. また17例5例でエリスロマイシン (EM) の投与後でBALを施行したが, EM投与後のBALF所見では, 総細胞数が減少するとともに%肺胞マクロファージは76.6±6.2%に増加し,%好中球も7. 3±4.0%と低下がみられた. またCD4/CD8比も1.67±0.60と健常人のBALF所見に近づく傾向が認められた. 今回の検討により, 臨床所見の改善とBALF所見の改善は一致しており, BALFはEM治療の効果判定に有用な検査と考えられた.
  • 徳永 周二, 大川 光央, 押野谷 幸之助, 中嶋 孝夫, 久住 治男, 西川 忠之, 島村 正喜, 宮城 徹三郎
    1991 年 65 巻 6 号 p. 698-702
    発行日: 1991/06/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    We studied the incidence of the postoperative bacteremia developing in 44 patients undergoing transurethral resection of the prostate under prophylactic use of antibiotics. In 15 of the patients, postoperative endotoxinemia was also investigated. Postoperative bacteremia was found in 10 (22.7%) of the patients, in only one of whom septicemia developed. The incidence of bacteremia was not influenced by the kind of antimicrobial agent administered prophylactically, but was significantly higher in the patients with preoperative urinary tract infection or prostatitis on histological examination of resected prostatic tissue (p<0.01). Concerning species isolated from the blood, gram-positive cocci were isolated more frequently than gram-negative bacteria, and Staphylococcus epidermidis was the most common species. In 7 (70%) of the bacteremia patients an identical species was isolated from preoperative urine cultures. In the patients with bacteremia, significant increases in white blood cell count and maximal body temperature were found within 3 hours after the procedure as compared to before the procedure. To lower the postoperative bacteremic rate, appropriate and adequate antimicrobial agents must be used preoperatively in patients with infection of the genitourinary tract. As to blood endotoxin, the endotoxin levels in the patients with postoperative fever did not significantly differ from those of the patients without this complication.
  • 小林 淑子, 天野 祐次, 市瀬 正之, 松江 隆之, 小野川 尊, 斎藤 誠, 寺山 武, 松田 静治
    1991 年 65 巻 6 号 p. 703-709
    発行日: 1991/06/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    広域地域内の多数の医療施設で採取されるChlamdia tmchomtis (以下C. tmchomatis) 及び, Nesseria gonorrhoeae (以下N. gonorrhoeae) 感染症診断の検査材料を郵送により検査施設に送付して検査を実施することが可能か否かを検討するため, 郵送期間内における温度と日差変動の検査成績に及ぼす影響を検討した.
    C. tmchomatis抗原およびN. gonorrhoeae抗原を4℃, 25℃ 及び37℃ に保存した材料を継日的にChlamydiazyme ®とGonozymeTMを用いて検査を行い, その成績を比較検討した結果, いずれの条件下でも抗原量, 保存温度において安定した成績が得られ, 吸光度の変動係数も10%前後と良好な成績が得られた.
    郵送検体と直接搬送検体におけるクラミジア検査結果を比較するため, 1人の患者から2本のスワブを採取し, 1本を郵送法, 他の1本を直接搬送した. 133検体についてChlamydiazyme®で試験し, その結果を比較検討した. その結果, 両者の成績の一致率は96.2%, 陽性一致率100%, 陰性一致率95.5%と良好であった. 両者の吸光度の相関性をみると, 回帰直線Y=1.03X+0.03, 相関係数r=0.936と極めて良好な成績であった. 以上の成績より, C. tmchomtis及びN. gonorrhoeae感染症の診断のための検査材料は, 郵送法によって送付したものでも検査には支障はないと推察される.
  • 村田 三紗子, 増田 剛太, 辻 正周, 根岸 昌功
    1991 年 65 巻 6 号 p. 710-717
    発行日: 1991/06/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    1984年~1987年に, 指定都市立14伝染病院に入院した腸チフス・パラチフスA患者について各年に行った臨床実態調査を総括し, 疫学的・臨床的に検討した. 総患者数は, 腸チフス183名, パラチフス49名であり, 年次ごとに減少傾向が認められれる一方, 外国感染例は, 腸チフス81例 (44.3%), パラチフス35例 (71.4%) を占め, その比率は漸増している. 患者は20歳代~30歳代および男性が多かった. 腸チフス176例 (96.2%), パラチフス49例 (100.0%) は細菌学的に診断され, 発症から14日前後に診断された症例が多かったが, 29日以上を要した症例も10%以上に認められた. 高熱, 徐脈, バラ疹, 肝・脾腫, 白血球減少, 血清GOT・GPT・LDHの上昇などに注目し, 抗菌剤使用前に血液/糞便の細菌培養を行うことによって, 腸チフス・パラチフスの診断は容易に得られることを強調したい. 腸出血は腸チフス23例 (12.6%), パラチフス4例 (8.2%), 腸穿孔は腸チフス2例 (1.1%) に認められ, 腸チフス1例 (0.5%) が死亡した. 化学療法は, CPが最も多く用いられた. 化学療法終了後3週間以上追跡された症例について, 再排菌は腸チフス7/127例 (5.5%), パラチフス6/46例 (13.0%) に認められたが, 再度の治療によって完全に除菌された. 1986年に, CP・ABPC・KM・SMの4剤に耐性を示すS. typhi 1株が外国感染例から分離された. OFLX等の使用経験から, ニューキノロン系薬剤は本疾患の治療薬として十分に期待できると思われた.
  • 末稍血多形核好中球の尿中におけるスーパーオキサイド・アニオン (O2-) 産生能について
    後藤 博一, 清田 浩
    1991 年 65 巻 6 号 p. 718-724
    発行日: 1991/06/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    尿路感染症の際に尿中に遊出する多形核好中球 (polymorphonuclear leukocyte;以下PMNと略す) の感染防御における役割を解明するため, 尿中におけるPMNのスーパーオキサイド・アニオン (superoxideanion: 以下O2-三と略す) 産生能を指標として検討した.実験方法としてまず健康成人より採取した希釈尿と濃縮尿を段階的に混合し, 浸透圧の異なる7種の被験尿を作製した. これら被験尿中およびリン酸緩衝液中に健康成人の末稍血より分離したPMNを加え, phorbol myristate acetateで刺激しchemiluminescence法により0互産生能を測定した.
    尿中におけるPMNの0喜産生能はリン酸緩衝液中のそれに比べ約1/30と低値であったものの, 尿の浸透圧が300-400mOsm/kgのときに最高値を示した. なお, 浸透圧が200mOsm/kg以下あるいは600mOsm/kg以上の尿中ではPMNの0互産生は認めなかった. さらに, 尿の成分である尿素とクレアチニンについても, PMNのO2-産生能に及ぼす影響を検討したが, 尿素濃度の上昇はPMNのO2-産生能を減少させ, クレァチニン濃度はPMNのO2-三産生能に影響を及ぼさなかった.
    以上より, PMNは浸透圧300~400mOsm/kgの尿中においてわずかではあるが殺菌能を発揮するので, 尿路感染症の際には尿の浸透圧を300~400mOsm/kgの範囲に保つことが好ましく, このためには利尿が重要であると考えられた.
  • 下水からのウイルス分離と血清調査からの考察
    梨田 実, 下原 悦子, 杉嶋 伸禄
    1991 年 65 巻 6 号 p. 725-729
    発行日: 1991/06/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    1986年に福岡県内で実施された感染症サーベイランス事業の病原微生物検査では, 無菌性髄膜炎患者からはエコーウイルス7型は分離されず, 北九州市内も含め, 福岡県内でのこのウイルスの流行は, はっきりしなかった.
    著者らは当時, 北九州市内における腸管系ウイルスの流行状況を知る目的で下水 (活性汚泥) からのウイルス分離を試みていたが, 1986年7月から急にエコーウイルス7型が多く分離されはじめ, 12月まで毎月分離された. このことから, この時期にエコーウイルス7型の流行があったことが考えられた.
    そこで, 1989年に採取した市内の小児の血清を使い, エコーウイルス7型に対する中和抗体保有調査を行ったところ, 1986年当時, 1歳以上の小児の約半数が抗体を保有していた.
    下水からのウイルス分離と小児の血清疫学調査により, 感染症サーベイランス事業では確認されなかった1986年のエコーウイルス7型の北九州市内での流行が明らかとなった.
  • 宮野 昭弘
    1991 年 65 巻 6 号 p. 730-737
    発行日: 1991/06/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    Chlamydia trachomatis (C. trachomatis) の12血清型標準株 (C, D, E, F, G, H, I, J, K, L1, L2, L3) および臨床分離株8株 (D: 4, E: 2, K: 2) から抽出したDNAを制限酵素で切断し, その泳動パターンを検討した. 12血清型標準株のDNAを制限酵素EcoRIで切断した結果, biovar LGV3株 (L1, L2, L3) の間では差がみられなかった. Biovar trachomaに属する8株のgenital strain (D-K) は, いずれも同じような切断パターンを示したが, C血清型株は, biovar LGVおよびgenitalstrainと異なった切断パターンを示した. 標準株と分離株の比較では, E血清型は, EcoRI, BamHI, HindIII, NcoI, SalIによる切断パターンに差がみられなかったが, DおよびK血清型の標準株と分離株間では, EcoRI, BamHI, HindIII, NcoI, SalIで差がみられた. DNAの制限酵素切断パターンの比較が, C. tnchomatisの分類や疫学的研究に応用できる可能性が示された.
  • 衞藤 由理子, 寺尾 英夫, 重野 秀明, 田代 隆良, 藤岡 利生, 那須 勝
    1991 年 65 巻 6 号 p. 738-743
    発行日: 1991/06/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    麻疹による肝障害の出現は欧米の文献では高率に認められるが, 本邦における報告は比較的少ない. 我々は平成元年12月より2年2月までの3ヵ月間に若年者麻疹18例を経験し, うち17例に血清トランスアミナーゼの異常を認めた. 麻疹の診断は典型的臨床症状と抗麻疹IgM抗体 (EIA法) により行ったが, 肺炎・髄膜炎などの重篤な合併症は認めなかった. トランスアミナーゼは94%が異常を呈し, 平均値はGOT118.6±96.21U/l, GPT161.5±167.6IU/lであった. これらの82%はGPT優位の肝炎パターンであり, 発症より平均30.5±12.9日の経過で全例完全に回復した. LDHの異常は94%にみられ, 平均872.2±216.21U/lであったがアイソザイムではIV型の上昇が主体であり, 肝由来と思われるV型の上昇は4例のみに認められた. 我々の症例においては麻疹の重症度と肝障害の程度との間に明確な相関は認められずトランスアミナーゼの上昇に比してLDHの著明な高値が特徴的であった.
  • 真崎 宏則, 御手洗 聡, 深堀 愛子, 木原 正高, 山口 憲二, 古賀 博明, 秋山 盛登司, 永武 毅, 松本 慶蔵
    1991 年 65 巻 6 号 p. 744-748
    発行日: 1991/06/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    A 55-year-old male was admitted to our hospital for the treatment of suspected brain abscess on March 18, 1989. The brain CT scan showed low density area with ring enhancement.
    After admission, both cefminox 2 g/day and clindamycin 500 mg/day were administered intravenously.
    On March 29, 1989, the patient developed cerebral herniation suddenly. Therefore emergency burr hole operation was done. Many gram-positive cocci were observed on gram-staining of the aspirated pus. Moreover neutrophils with phagocytosed gram-positive cocci were also observed. Culture of aspirated pus revealed colonies of gram-positive cocci which were subsequently identified as E. faecalis. Same species of bacteria were also isolated from fistula of right mastoid. From both findings of brain CT scan and data of MICs of E. faecalis, it may be suggested that direct infection developed from right mastoiditis to intracranial space. We experienced a severe case who developed cerebral herniation because of brain abscess due to E. faecalis which is an infrequent pathogen of brain abscess.
  • 梶波 康二, 藤田 一, 平田 昌義, 上田 幸生, 亀田 正二, 能登 稔, 加世多 秀範
    1991 年 65 巻 6 号 p. 749-753
    発行日: 1991/06/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    Most of patients with tsutsugamushi disease are diagnosed by their clinical histories suggesting the opportunities of Rickettsia infection in a rural region. We reported a 76-year-old female patient, who was considered to be infected in her house in the urban area of Komatsu City. She has shown typical clinical manifestations of tsutsugamushi disease, and was remitted successfully by oral administration of minocycline. Although specific antibodies to Rickettsia tsutsugamushi could not be detected in her serum by the complement fixation (CF) method during her clinical course, their significant elevation was confirmed by the indirect immunofluorescence (IF) method.
  • 中居 智恵, 天野 善生, 西 利男, 江川 正一, 中谷 昭子, 口井 正人, 田尻 統一, 西岡 新吾, 矢高 勲
    1991 年 65 巻 6 号 p. 754-758
    発行日: 1991/06/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    Case 1 was a 55 year old female whose primary complaint was pyrexia. Anamnesis consisted of a fever at a 39°C level beginning on September 15, 1987 with headache and muscle pain. The patient was examined by a nearby physician. Despite taking medication, there was no break in the fever. The patient was examined and admitted to this institution on September 18.
    Case 2 was a 32 year old female whose primary complaint was pyrexia and an abnormal sensation in the pharynx. Anamnesis consisted of a fever at a 39°C level beginning on February 13, 1989 and the manifestation of a cough beginning on February 17. Although the fever broke on February 20, as the abnormal sensation in the pharynx persisted, the patient was examined and admitted to this institution on February 21.
    Case 3 was a 42 year old male whose primary complaint was pyrexia. Anamnesis consisted of a fever of 38°C, cough and a sensation of pressure in the right precordia beginning on November 18, 1989. The patient was examined and admitted to this institution on November 21.
    Chest X-rays revealed the presence of atypical pneumonia in all three cases. As a significant rise in antibodies to the Chlamydia of parrot fever was observed in the cases at the time of admittance as well as after admittance, treatment was begun by administration of Minocycline. Although case 1 had a history of close contact with birds such as feeding birds by passing the food to them by mouth, and case 2 had a history of breeding birds, case 3 appeared to manifest the disease despite having no history of breeding birds. As indicated by this report, the occurrence of this disease is increasing accompanying the increased number of imported birds in recent years resulting from the current pet boom, and as such, is a disorder that should continue to be closely observed in the future.
  • 山田 明, 今西 二郎, 中島 悦郎
    1991 年 65 巻 6 号 p. 759-760
    発行日: 1991/06/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
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