平成15年度に長与町にて乳幼児,小学校から高等学校での健診時にアトピー性皮膚炎の診断,重症度の判定を行った。対象は保育園588名,定期健診受診者673名,小学生2,981名,中学生1,154名,高校生1,072名であった。小学生から高校生の有病率は男子9.5%,女子9.1%,合計で9.3%であった。小学校1年生~高校3年生まで順に12.3%,14.1%,8.8%,8.8%,10.2%,10.6%,6.3%,8.2%,6.4%,4.4%,7.4%,8.8%であった。重症度では,軽症例は89.0%,中等症が11.0%であったが,小学校6年生,中学校2,3年生,高等学校2,3年生では,中等症が20%近くを占めていた。また,乳幼児では有病率は,0歳児4.7%,1歳児15.1%,2歳児18.0%,3歳児12.9%,4歳児16.5%,5歳児19.6%であった。いわゆるアウトグローは認められなかった。
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