成人型アトピー性皮膚炎(AD)患者16例に対して,トシル酸スプラタスト投与群10例と対照群6例に分けて,臨床所見,IgE値,LDH,好酸球数およびEotaxin2とIP-10の変動を検討した。臨床所見は両群とも軽快傾向を認めた。IgE値の変動は両群で認められなかった。しかし,LDHはトシル酸スプラタスト投与群では,有意な減少を認めた。好酸球数も投与群では減少傾向を認めたのに対し(821/mm
3 → 580/mm
3),非投与群では減少傾向は認められなかった(473/mm
3 → 713/mm
3)。Eotaxin2は4例中2例で減少し1例で不変であり,平均では212.6 pg/mlから167.9 pg/mlに減少していた。
抄録全体を表示