自律神経薬を鼻粘膜に負荷し、鼻粘膜微細血管構築の変化を自然光および NBI で観察した。(1)エピネフリン負荷で 13 例全例において平均 1.8 分で血管収縮が始まり、平均 4.4 分で血管拡張が始まった。(2)硫酸サルブタモール負荷で、アレルギーを認めない症例では反応を認めない。(3)硫酸サルブタモール負荷で、鼻汁型アレルギー症例の 25%で負荷後 5 分に血管拡張を認めた。(4)硫酸サルブタモール負荷で、鼻閉型アレルギー症例全例において平均 4.0 分で血管拡張が始まった。(5)鼻閉型アレルギー症例において、
β-アドレナリン刺激剤はロイコトリエン等に対しては促進的に働き、鼻閉を出現させている可能性がある。(6)抗コリン薬負荷で、アレルギー性鼻炎症例の 85.7%で血管拡張を認めた。(7)アレルギー性鼻炎症例において、ムスカリン受容体での過剰反応が起きている可能性がある。
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