経皮的輪状甲状間膜穿刺キットは、緊急の気道確保として使用される機会が増えてきている。挿入カニューレは、長期間人工呼吸器管理の患者を除けば、留置での喀痰吸引や呼吸管理にも使用可能とされている。しかし、中には挿入後に声門下狭窄を起こす症例もある。声門下喉頭の狭窄は、ひとたび発症すれば、その治療には難渋することが多く、患者の quality of life (QOL) が著しく損なわれるため、避けるべき合併症の一つである。この度、われわれは、ミニトラック 2
® 使用後、気道内に肉芽を形成した 2 例を経験した。両症例とも、1) ミニトラック 2
® の挿入が正中ではなかったこと、また、2) カニューレを挿入したまま気道管理を行っていた、という共通点があった。1 例では、喉頭ファイバースコピーにより肉芽の形成が第6日目より確認されていた。これらの症例より、1) 輪状甲状間膜の穿刺により気道確保を行う場合は正中に挿入すること、また、2) 穿刺後 1 週間以内に気道評価を行わなければならないということが示唆された。正しい手技と管理について広く啓蒙していくことが合併症を減らすために重要ではないかと思われた。
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