アレルギー性鼻炎184名 (男性97名, 女性87名) においてアレルゲンの検索をCAP-RAST法を用いて行った. HD1とDFの陽性率が最も高く58%, スギ, ヒノキ, カモガヤと続いた, 性別ではほとんどのアレルゲンで男性が女性に比べ高い陽性率であり, 特にHD1, DF, RW, ネコでは, 有意に男性が高率であつた. HD1, DFでは年齢が低いほど陽性率は高かつたのに対しスギ, ヒノキ, カモガヤの花粉では21~40歳に陽性率のピークが見られた. スギの陽性者の約70%でヒノキも陽性であつた. 反対にスギが陰性の症例でヒノキが陽性であつた症例は1名に過ぎなかつた. カモガヤとの関連では, スギ, ヒノキとも陽性の症例でカモガヤの陽性率も高く, 3アレルゲン間で重複感作されている率が高かつた. CAP-RASTの単位で比較すると, スギとヒノキ間に有意な相関が認められ, 共通抗原性の存在が疑われた.
抄録全体を表示