MAST法を用いて, 大阪での20歳代の鼻アレルギー患者(患者群)99例(男性47例, 女性52例)と健康成人(対照群)100例(男性50例, 女性50例)のアレルゲン陽性率などを比較検討した. 患者群のアレルゲン陽性率は男性ではダニが51%と最も高く, 次いでスギが47%, オオアワガエリ, ハルガヤ, HDと続いた. 女性ではスギが46%, ダニ40%, オオアワガエリ, ハルガヤ, HDと続いた. HD, ダニでは男性患者が女性に比べ高い陽性率を示したが, スギ, オオアワガエリ, ハルガヤの花粉では男女差は見られなかつた. 対照群と比較すると, 男女ともHD, ダニ, スギ, オオアワガエリ, ハルガヤで患者群で高率であり, 特にスギ, オオアワガエリ, ハルガヤの花粉では有意に患者群での陽性率が高値であつた. 患者症例での検討においても男性の方がアレルゲンの感作を受け易く, 対照群と比べ陽性率も高く, 重複感作率も高いことが確認された.
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