感染症学雑誌
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61 巻, 2 号
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  • 松下 秀, 山田 澄夫, 工藤 泰雄, 大橋 誠
    1987 年 61 巻 2 号 p. 109-117
    発行日: 1987/02/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    近年ヒトから分離された下痢原性ビブリオであるコレラ菌 (Vibrio cholene O-1), 0-1以外のビブリオ・コレレ (Vibrio cholerae non O-1), ビブリオ・フルビアリス (Vibrio flnia1is) および腸炎ビブリオ (Vibrio parahaemolyticus) について薬剤感受性試験を行ない, 検出耐性株については接合伝達性Rプラスミドの保有を検討した.
    CP, TC, SM, KM, AP, STの6薬剤を用いて感受性試験を実施した結果, コレラ菌では438株中19株 (4.3%), O-1以外のビブリナ・コレレでは127株中13株 (10.2%), ビブリオ・フルビアリスでは133株中3株 (2.3%), 腸炎ビブリオでは706株中20株 (2.8%) が耐性株であった.
    これら耐性株のうち接合伝達性Rプラスミドの保有が確認できたのは, コレラ菌で13株, 0-1以外のビブリオ・コレレで1株の計14株であり, これらはいずれも多剤耐性株であった.
    これらの伝達性Rプラスミドはいずれも不和合性群Cに属し, その分子量は100~120メガダルトンであった.
  • 原虫の形態の変化および治療法について
    森 健, 松村 万喜子, 高橋 まゆみ, 礒沼 弘, 日比谷 一郎, 安間 美津彦, 濱本 恒男, 池本 秀雄, 岡田 基
    1987 年 61 巻 2 号 p. 118-125
    発行日: 1987/02/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    In two patients (one case of non-Hodgkin, mixed-type malignant lymphoma and one case of acute lymphatic leukemia) treated with co-trimoxazole for suspected Pneumocystis carinii pneumonia, cysts were demonstrated in the sputum after one day of treatment, and the patients died no longer viable four days of therapy. The morphology of cysts found in the pulmonary alveoli were examined by electron microscopy, and the treatment method was evaluated.
    In patients with P. carinii pneumonia, the sputum is often non-productive, but examination for cysts should be performed adequately even after initiation of treatment, since expectoration of sputum becomes easier once treatment has been started.
    In P. carinii found in pulmonary alveoli, fissuring of cell membranes were confirmed together with changes in the cytoplasm including the presence of intracystic bodies even after 4 days of treatment. Moreover, since lamellar-body-like structures such as are seen in pulmonary alveolar proteinosis were found in our cases, we surmised that active use of bronchoalveolar lavage to remove the material filling the alveoli is valuable not only for diagnostic purposes but also therapy of P. carinii pneumonia in which initiation of treatment has been delayed.
  • 横須賀地区における小児とのかかわり方について
    鈴木 利壽, 近藤 真規子, 小田 和正, 高宮 篤
    1987 年 61 巻 2 号 p. 126-133
    発行日: 1987/02/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    人間社会における人とC型インフルエンザウイルスのかかわり方を探るため, 横須賀市在住の小児を対象に検討を行った. 1980年から1985年の5年間に, インフルエンザ様疾患患児2670名より4株のC型インフルエンザウイルスが分離され, この地区における本ウイルスの存在が確認された. また, これら4株は小児血清 (64例) を用いたHI試験で抗原性に差異のあることが示唆された. 感染症を疑われた735名の患児について血清診断を行い, 7名にC型インフルエンザウイルスの感染を確認したが, このうち6名は呼吸器系疾患であった.小児のHI抗体保有者は母親から移行したとみられる抗体が消失した約10ヵ月後から出現し始め, 6歳までに90%が抗体陽性となった. また, 抗体保有頻度は保育園や幼稚園への通園状況および兄姉の有無に大きく影響されており, 保育園や幼稚園ならびに年長の同胞が重要な感染源になっていると考えられた. 健康小児405名のペァ血清 (2~3ヵ月の間隔で採血) についてHI試験を行った結果, 1 0例に有意抗体上昇が確認された. この10例の採血月およびウイルス分離陽性者4名と血清診断陽性者7名の発病月は, 年間を通した分布をしており, 本ウイルスの散布は1年中起きていることが推察された.
  • 草場 公宏, 岩橋 徳二, 林田 功, 長沢 浩平, 鉢嶺 一男, 真弓 武仁
    1987 年 61 巻 2 号 p. 134-139
    発行日: 1987/02/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    全身性エリテマトーデス (SLE) 罹患者に併発した帯状疱疹について血清学的検討を加え次のような成績を得た.
    1) 帯状疱疹の既往を有する42名のSLE患者血清について, 水庖・帯状疱疹ウイルスに対するCF抗体価を測定したところ, 40名が4倍-512倍の抗体価を示した. 帯状疱疹の既往のない12名のSLE患者と, 同時期に測定した健康成人44名のCF抗体価はいずれも4倍未満であった.
    これらの対象群のうち, 帯状疱疹の既往を有するSLE患者33名について, 同時に単純ヘルペス1型に対する中和抗体価を測定したところ4名が16倍以上の抗体価を示した. また, 帯状疱疹の既往のないSLE患者4名と健康成人22名の中, それぞれ2名と6名が単純ヘルペスI型ウイルスCF抗体陽性であった.
    2) 帯状疱疹の既往を有するSLE患者の中には, 近い過去に水痘や帯状疱疹を発症していないにもかかわらず, CF抗体陽性を示す者がみられた. そこで, SLEの経過中に帯状疱疹を発症した13名14発症例についてCF抗体価の推移をみたところ, 発症2乃至24ヵ月後, あるいは帯状疱疹発症2乃至6ヵ月前にCF抗体陽性であった例がみられ, 帯状疱疹発症後かなりの長期間にわたってCF抗体陽性が持続する例があることが確認された.
    また, この13名中7名において, 発症26日前から発症2日後の血清中のCF抗体が陽性であったことから, SLE患者では, CF抗体陽性例からの帯状疱疹発症者が少なからず存在することが確認された.
    3) SLE患者においても, 帯状疱疹発症後血中CF抗体は良好に上昇した.
    4) SLE患者では, 健康成人に比べて再発例の頻度がきわめて高い. 今回の報告例中最多の症例では少なくとも7回の再発がみられた.
  • 山田 哲夫, 一幡 良利, 吉田 耕作, 保科 定頼, 黒坂 公生
    1987 年 61 巻 2 号 p. 140-146
    発行日: 1987/02/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    臨床および環境由来のCoagulase-negative staphylococci (CN1) 251株をKloos & Schleiferの分類に従って同定したところ, S. epidermidis 172株, S. simulans 19株, S. capitis 14株, S. cohnii 12株, S. xylosus 10株, S. haemolyticus 9株, S. hominis 8株, S. saprophyticus 3株, S. warneri 3株, S. sciuri 1株であった. 本菌株を用いて螢光抗体法により莢膜血清型別を行い, 同時にPulvererのファージセットによりファージ型別を行った.
    本菌株の莢膜血清型はI型23株, II型128株, III型11株, I/II型35株, I/III型5株, II/III型18株, I/II/III型9株および型別不能22株であり, 莢膜血清型II型に属する菌株が最も多くみられた. この時の莢膜血清型別率は91.2%であり, 莢膜抗原の検出はCNSの各菌種にわたり広範囲に認められた. 一方, CNSのファージ型はI型18株, II型116株, III型1株, 型別不能116株で, II型に属する1株と型別不能株が多く, ファージ型別率は53.8%, あった. 検査対象菌株中S. epidermidisでは, すべてのファージ型にわたり広く分布していたが, 他のCNSではファージII型あるいは型別不能株であった. しかしいがら, 莢膜血清型とファージ型との間には著しい相関関係は認められいかった.
  • 井関 幹郎, 萩原 誠一, 加藤 誠, 小泉 友喜彦, 番場 正博, 村瀬 雄二, 岩田 崇, 広瀬 誠
    1987 年 61 巻 2 号 p. 147-152
    発行日: 1987/02/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    小児期のマイコプラズマ肺炎回復期に認められる高IgM血症の頻度及びその抗体活性につき検討した. 対象とした32例全例で高IgM血症を認め, 91%で血清IgMば200mg/dl (成人平均値+3S.D.) 以上となり, 34%で血清IgMは500mg/dl以上, 13%でIgMは1,000mg/dlを越えた. 一方, 血清IgG, IgAで成人平均値+3S. D. 以上の値を示すものはなかった.
    血清IgMは, 第2~4病週にきわめて高い値を示した. マイコプラズマ抗体価と血清IgMの間には正の相関 (r=0.54, p<0.01) が認められ, また寒冷凝集素価と血清IgMの間にも正の相関 (r=0.59, p<0.01) が得られた. Protein AによるIgG吸収試験より, マイコプラズマ抗体の大部分はIgMに属することが示唆された.
    マイコプラズマ感作血球で回復期血清を吸収処理すると, マイコプラズマ抗体と寒冷凝集素は検出感度以下に低下したが, IgMは依然として高値にとどまり, 増加したIgMには特異的マイコプラズマ抗体や寒冷凝集素以外の非特異的IgMも多く含まれることが示唆された.
    6例で検査した末梢血中IgM分泌細胞数は正常から高値の間に分布し, 血清IgM値とIgM分泌細胞数の間に一定の傾向は認められなかった.
  • 愛媛大学医学部第1内科における過去7年間の統計
    井元 明彦, 小山 孝, 小林 讓
    1987 年 61 巻 2 号 p. 153-160
    発行日: 1987/02/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    白血病などの血液疾患を治療するうえで, 感染症の合併は重要な問題の1つである. また, 血液疾患では発熱をみることが多いが, 感染症に限らず, その原因診断は必ずしも容易ではない.
    本稿では, 1976年から1983年までの7年間に, 愛媛大学医学部附属病院第1内科に入院した白血病, 悪性リンパ腫, 再生不良性貧血の患者計68例に合併した発熱を解析した.
    入院期間中における38℃ 以上の発熱日数の頻度は, 慢性骨髄性白血病急性転化25%, 再生不良性貧血および悪性リンパ腫いずれも16%, 急性白血病13%であった. 急性白血病および再生不良性貧血では, 発熱回数の50%以上は感染症によるものであり, 好中球減少期に発症した. 感染症以外の原因は, 輸血や薬剤によるものであった. 慢性骨髄性白血病急性転化や悪性リンパ腫では, 感染症よりはむしろ腫瘍自体による発熱など非感染性発熱が多く認められた. 感染症については, 呼吸器が感染部位として最も多く, また, 好中球数の減少の程度と敗血症や致死的感染症の発症の間には相関がみられた. 致死的感染症は肺感染症, 敗血症, 肝膿瘍が主なものであった. 敗血症14例のうち79%, 致死的感染症14例のうち86%は好中球数が500/μl未満で発症した. 感染症の原因菌は, 66%がPseudomonas aeruginosa, Ecoli, Klebsiellaなどのグラム陰性桿菌であり, 20%はStaphylococcus aureusEnterococus faecalisなどのグラム陽性球菌であった. さらに, 結核菌や真菌も致死的な肺感染症の原因菌として検出された.
  • 田辺 清勝, 田中 寛
    1987 年 61 巻 2 号 p. 161-166
    発行日: 1987/02/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    厚生省「輸入熱帯病の薬物療法に関する研究」班 (班長田中寛) では, 我が国で市販されていない寄生虫治療薬のうち, メベンダゾール (Mebendazole) を含む15種類の稀用薬について, 昭和55年から臨床試験を実施してきた. その結果, これまでに172例 (うち外国人10例) がメベンダゾールで試験され, その中には鞭虫症の99例 (うち外国人9例) が含まれており, メベンダゾールを鞭虫症に1回100mgで1日2回, 3日間連日投与して, 投与後に検便が施行された症例では, 虫卵数の減少または消失が確認された. 副作用の可能性のある症状は, 腹痛1例 (胃内視鏡にて粘膜発赤確認) と皮膚発赤1例であった. また, 臨床検査異常は投与後に正常から異常値に変化した項目として, 白血球減少 (2/21), 好酸球増多 (1/14), GPT上昇 (1/16), 総コレステロールの低下 (1/14), およびBUNの上昇 (2/15) があげられるが, いずれも軽度の変化であった. これらの治験成績から, メベンダゾールは効果的で安全性の高い治療薬であると評価できる.
  • 堀内 三吉, 後藤 延一, 中谷 林太郎, 小川 正之, 伊藤 武, 高橋 正樹, 大橋 誠
    1987 年 61 巻 2 号 p. 167-177
    発行日: 1987/02/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    ヒト胃腸炎由来サルモネラ234株 (31血清型) についてプラスミドの保有および薬剤耐性を調べた. S. typhimurium (55株), S. enteritidis (16株), S. braenderup (38株) の3血清型のプラスミド保有率は80~100%と高く, 各血清型の菌に特有なプラスミドが認められた. 一方, に. S. infantis, S. montevideo, S. panamaを各6~7株ずつ調べたがプラスミドは検出されなかった.
    S. typhimurium55株中17株 (31%) から90kbの病原性プラスミドが, また16株の多剤耐性株すべてから110~150kbの大型のRプラスミドが検出された. このうち10株のRプラスミドは接合伝達性であった. 14株のアンピシリン (ABPC) 耐性株中8株 (57%) から同一起源と思われる10.4kb, または7.5kbのABPC耐性ミニプラスミドが検出された.
    S. typhimuriumのプラスミド保有パターンは, 同一感染事例由来株では同じであったのに対し, 異なった感染事例由来株ではそれぞれ異なっていた. このことはプラスミドパターンが疫学調査のマーカーとして有用であることを示唆した.
    S. enteritidisに16株のうち7株 (44%) が多剤耐性株で, そのうち6株の耐性は大腸菌に接合伝達した。16株のうち13株から, ウシ由来株で検出された病原性プラスミドと同一のサイズおよび制限パターンをもつ54kbのプラスミドが, また, 3株からこの54kbプラスミドに3kbの断片が挿入された57kbプラスミドが検出された. これらのプラスミドは, Pst1切断による解析からS. typhimuriumの90kbプラスミドに類似していることが明らかにされた. これは両菌の原病性が共通の遺伝子によって支配されている可能性を示唆する.
    S. braenderupの38株はすべて薬剤感受性で36株 (95%) から110kbのプラスミドが検出されたが, これらはRプラスミドではなく, また上記90kbおよび54kbの病原性プラスミドとも異なるものであった.
  • 治療経過と検出菌の薬剤感受性の解析
    岩田 敏, 山下 行雄, 岩井 英人, 熊谷 昇, 草野 正一, 浅石 嵩澄, 大蔵 幹彦, 西川 邦, 川島 千恵子, 青木 阪, 砂川 ...
    1987 年 61 巻 2 号 p. 178-188
    発行日: 1987/02/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    黄色ブドウ球菌 (Staphylococcus aureus) による感染性心内膜炎は, 化学療法の進歩した今日においても, 死亡率の高い難治性感染症の1つである. 最近我々は, メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (MRSA) が起炎菌となり, 内科的治療に抵抗した1幼児例を経験した. 症例は4歳男児で, 入院6ヵ月前に緑色レンサ球菌による感染性心内膜炎の既往があり, 僧帽弁の疣贅と僧帽弁閉鎖不全が残存していたが, 昭和59年9月16日, 発熱と痙攣を主訴に足利赤十字病院に入院した. 入院時, 僧帽弁前尖に疣贅を認め, 血液よりoxacillin, gentamicin耐性のS. aureusが分離された. cefazolin, amikacin, fosfomycin, chloramphenicol等による化学療法が施行されたが血液培養は陰性化せず, 入院23日目に僧帽弁置換術を施行し, 以後minocyclineを中心とした化学療法を行い軽快した. 経過中分離菌は使用抗生剤, 特にβ-ラクタム系薬剤に対して次第に耐性化する傾向が認められ, 疣贅より分離された菌株は, methicillinやセフェム系薬剤に対して感受性から高度耐性まで幅広い感受性分布を示した. 耐性株は, 薬剤を含まない培地を用いた継代培養により感性化した. 又, 入院時の初回分離菌株を, ceftizoxime 10μg/mlの存在下で32℃ で培養したところ, MRSAに特徴的なpenicillin-biiding protein (PBP) であるPBP-2'の産生が誘導された. 尚, 分離菌株のコアグラーゼ型及びファージ型は, 何れもII型及び83A (III群) と一致しており, プラスミドDNAの解析においても同一のパターンを示した. 以上より, 本症例における分離菌の耐性化の機序は, 使用されたセフェム系薬剤により, 生体内でPBP-2'が誘導された誘導耐性によると推測される.
  • 今泉 清, 三浦 敏男, 中村 功, 国広 誠子, 上田 尚紀
    1987 年 61 巻 2 号 p. 189-193
    発行日: 1987/02/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    最近臨床材料からの腸球菌の検出頻度が増加しつつあるが, なかでもEntercoccus faecium (E. faecium) は多剤耐性株が多いことから注目されている. E. faeciumによる敗血症は経腟感染や院内感染で新生児, 未熟児に稀に発症するが乳幼児の報告は殆んど認められない. 我々は基礎疾患の無い健康な乳児のE. faecium敗血症を経験したので報告する. 症例は7ヵ月男児. 来院3日前から発熱が続き全身衰弱を来して当科入院. 入院時傾眠状態でほとんど体動無く経口摂取不能. 赤沈亢進, 白血球数増加, CRP強陽性でα2-グロブリンの上昇を認めた. 髄液, 尿は正常. ABPCを投与するも解熱傾向無く全身状態も回復しなかった. 入院時の血液培養でE. faeciumを検出した. 本分離株はペニシリン系, セファロスポリン系抗生剤に耐性でクロラムフェニコールのみに感受性があった. 抗生剤をクロラムフェニコールに変更後2日目には解熱傾向を認め以後順調に経過して全治した.
  • 磯山 恵一, 石川 昭
    1987 年 61 巻 2 号 p. 194-198
    発行日: 1987/02/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    A case of acute thrombocytopenic purpura due to mycoplasma pneumoniae (M. P.) infection is described. The patient, a 12 year-old girl, was admitted to our hospital because of a sudden onset of epistaxis and purpuric rash. She had been suffering from cough, rhinorrhea and fever of 10 days duration. On admission, there was a evidence of mucocutaneus purpura on the oralmucosa, lips, upper limbs and neck. Also, macrohematuria was detected. No jaundice, anemia nor lymphadenopathy were present. Platelt count on admission was remarkably decreased. Examination of chest X-ray on two occasion was normal. Direct and indirect Coombs test, Ham test, immune complex and platlet associated (P. A.) IgG were all positive. The cold hemoagglutinin test was positive. Elevated M. P. complement fixation titer and indirect hemoagglutinin titer were detected. The ELISA IgM antibody to M. P. was elevated and return to within normal limits 21 days lator. These findings seems to be compatible to the antibody production mechanism in M. P. infection.
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